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ゼロ円(無料)確定申告のすすめ
2024年(令和6年)は2月16日(金)から窓口での令和元年分の所得税確定申告がスタートとなります。3月15日(金)までに確定申告と納付税額がある場合は納付まで終える必要があります。
例年この時期は個人事業主フリーランスの方にとって、とても忙しく、悩ましいものです。納税は国民の義務ですし、確定申告をスルーしてしまうと延滞税というペナルティがありますので対応せざるを得ません。
この記事では確定申告をなるべく費用ゼロ円で済ませたいという方のために、考えられる方法をいくつか紹介します。
「確定申告書等作成コーナー」を利用する
費用ゼロ円で確定申告をしたい場合に最もお勧めしているのは、国税庁が準備している「確定申告書等作成コーナー」を利用することです。私もこの数年は毎年これを使っています。
確定申告書等作成コーナー(国税庁)
https://www.keisan.nta.go.jp/kyoutu/ky/sm/top#bsctrl
あらかじめ個人事業の売上や経費を Excel などを使って整理しておけば、かなり簡単に確定申告書を作成することができます。基本的に画面の案内に従って色々な数字をカタカタと入力していくだけです。
自分の場合事前にデータ整理をしてあるので、2時間ほどで全て終了します。
作成を終えた確定申告書はそのまま税務署にオンライン送信(e-Taxといいます)することもできますし、印刷して税務署に持参や郵送することもできます。
このツールは以前は Windows 上の Internet Explorer のみのサポートだったのですが、最近では利用範囲が拡張され Mac や今年からはスマホもサポートしています。
また、以前は認証の目的で マイナンバーカードを用いてICカードリーダーをパソコンに接続して使う必要がありましたが、いまではこれも不要となり、あらかじめ税務署でユーザー ID とパスワードを発行してもらえばマイナンバーカードもICカードリーダーは必要ありません。
このように利便性がどんどん向上していますので、もしまだ使ったことがなかったという方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
個人事業の個人事業の売上や経費の整理をどうやってやるかが問題になりますが、規模が小さい事業であれば、私の方で自作した「シンプル経理ツール」で十分です。
これはエクセルのマクロで作ったもので、1年分の取引の仕訳を自分で行う必要がありますが、それさえできれば損益計算書や貸借対照表といった確定申告で必要となる情報を自動作成できます。
よろしかったらこちらよりダウンロードをご検討ください。
「やよいの白色申告オンライン」(無料)を利用する
もし取引の仕訳を自分で行うことに不安があるということであれば、「やよいの白色申告オンライン 」を使うという手があります。
「やよいの白色申告オンライン 」は有名な会計ソフトの「弥生会計」のクラウド版です。パソコンなどにインストールせずにインターネット経由で利用するソフトウェアです。この「やよいの白色申告オンライン 」の最大のメリットはずっと無料で使えるということです。
そして取引の仕訳を入力するためのアシスタント機能が利用できますので、自分で全ての仕分けを考える必要がありません。
また無料プランではオンライン送信には対応していませんので、作成した確定申告書を印刷して持参又は郵送するという手続きが必要となります。この手間をいとわないのであれば、とても助かるものです。試してみようかなという方はユーザ登録してすこし触ってみると良いです。
「やよいの白色申告オンライン 」についてはこちらの記事にも詳しく書きましたのでご参照ください。
普通に紙の確定申告書
古来から続く紙の確定申告書(用紙)に手書きで記入し、税務署に持参もしくは郵送するという方法です。
この方法は現在ではあまりメリットがなく、次のようなデメリットばかりですが、「パソコンとか苦手」という人が多いのか依然として多くの人が採用しています。
- 手書きが面倒、時間がかかる
- 間違いの訂正が大変。訂正だらけになることも
- 私の場合悪筆なので(笑)読めるか不安
- 狭い税務署で長蛇の列に並ぶ必要がある
税務署へ行けばサポート要員として駆り出されている若手の税理士先生に質問することができ無料で質問することができ、正しい確定申告書の作成をすることができるというメリットはあります。(コロナ対応のためサポート要員がいない場合もあります)
また最近では税務署の受領印を必要としない人は、長蛇の列に並ぶことなく決められた提出場所に適当に置いて帰るという方法も採用されています。本当にこれで大丈夫なのか?と不安になりますが、経験上問題が起きたことはありません。
極めてアナログで効率が悪いですが、やってできないことはないというのがこの紙の確定申告書を使った方法です。
税理士にお願いする
個人事業主フリーランスでも事業規模がある程度大きくなって、消費税の納税義務が生じるようになったり(判定方法は次の記事を参照ください)、人を雇ったりするようになったら、正直に言って税理士にお願いする方が良いです。
多少のコストはかかりますが、その分自分の時間をセーブできるメリットの方がはるかに上回るからです。最近は税理士の相場も下がっていますので、自分の時給を計算して税理士の費用と天秤にかければすぐに分かります。
ただし、確定申告シーズンは税理士の先生も忙しい方が多く、3月16日の納付期限間際に相談されても困るということがあります。場合によっては断られてしまうかもしれません。
当事務所の場合も状況によります。お問い合わせ頂ければ。
以上、ゼロ円確定申告のすすめ、という話題でした。事業が小さいうちや会社員との副業なら、ゼロ円で済ますというのが現実的な選択肢です。
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