【コロナショック】失業保険の計算方法を分かりやすく解説



この記事は「失業した(しそう)のだが失業保険(失業手当)はどのくらい貰えるのかな?」といった疑問に応えます。



コロナショック→不況→失業に備えよう

コロナショックに続く不況のため様々な業界で雇用調整の実施が予想されます。これによって残念ながら失業してしまう人が増える見込みです。

この場合、失業保険の支給金額や支給期間が気になります。

厚生労働省やハローワークの公式サイトでも説明があるのですが、はっきり言って分かりにくいです。わざとそうしているのかな?と思うくらい余計な情報が多く、肝心なことが分かりません。

そこで肝心なことだけ、超分かりやすく説明します。





失業保険の計算方法

キャッシュ

失業保険の支給額(1日あたり給付額)は、次の2つの要素で決まります。

  • (A) 退職時の年齢
  • (B) 退職前6ヶ月間の給与総額

まず(B)を180日で割って(C)「1日あたりの賃金」を計算します。

次に(A)と(C)の組み合わせにより「給付率」を求めます。給付率は組み合わせによっては50%や80%などぴたっと決まるのですが、一定の組み合わせの場合はさらに計算が必要となります。

例えば、(A)が25歳、(C)が3000円なら給付率は80%と決まり、1日あたり給付額は

3000x80% = 2400円

となります。

ところが、(A)が45歳、(C)が10000円なら、こちらのややこしい式で計算します。

0.8 x (C)  – 0.3 x { ( (C) – 4970) / 7240 }x (C)  = 5915円

詳しくはこちらのリーフレットに書いてあるので、ご参照ください。

雇用保険の基本手当日額が変更になります(~平成 30 年 8 月 1 日から~)
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000334236.pdf



失業保険の給付日数の計算方法

以上により1日あたり給付額が求まりましたが、この給付額を何日間貰えるのか?が次の問題です。

この日数は次の3つの要素で決まります。

  • (A) 退職が自己都合か会社都合か
  • (B) 退職時の年齢
  • (C) 被保険者だった期間

まず「会社都合」を想定します。つまり、会社の方から辞めてくれと言われ、解雇された場合です。

この場合、(B)と(C)の組み合わせで日数が決まります

例えば、(B)が25歳、(C)が10年未満なら、120日間です。(B)が45歳、(C)が21年なら330日間(約11か月間でこれが最長)となります。組み合わせはこちらの表を参考にしてください。

雇用保険の基本手当の所定給付日数
https://www.jinji.go.jp/kenkyukai/koureikikenkyukai/h21_21/h21_21_bettenn/h21_21_03betten_012.pdf

もし「自己都合」で、自分から申し出て退職した場合は、(C)だけで日数が決まり、最大でも150日間(約5か月間)しか貰えません。厳しいですね。





便利な計算サイトもある

このように見てきますと、簡単に説明しようとしても失業保険の計算はそれなりに面倒です。

理屈はともかく結果だけ知りたい、もっと手軽に済ませたいなら、以下のような計算サイトがあります。

失業保険(失業給付額)を自動計算する
https://www.hwiroha.com/sitsugyou_kyuufu_keisan.html



意外と手薄な日本の「失業保険」

上記のとおり、日本の「失業保険」は意外と金額が少なく日数も短く、いかにも「働かざる者食うべからず」といった感じになっています。諸外国と比べても、割と薄情です。

以下はスペインとの比較を行った記事です。最長でも1年間の給付を受けられない日本とは大違いです。



失業したらすぐに次の仕事探し

失業者に冷たい日本では、失業したらすぐに次の仕事探しをせざるを得ません。「しばらくのんびり」という訳にもいかないでしょう。

日本の場合は、もともと人口減少で人手不足でしたら、比較的「転職」しやすい下地はあります。とはいえ、不況になると転職先も少なくなってきますので、「早い者勝ち」という面もあります。

転職先を探す方法には(1)募集案件から自分で探して応募するパターン、と(2)エージェントに頼んで探してもらうパターンがあります。(1)ならリクナビNext、(2)ならリクルートエージェントが業界最大手です。

リクナビNext公式サイトを見る
リクルートエージェント公式サイトを見る


早め早めの行動が大事ですね。


以上、失業保険の計算方法を分かりやすく解説、という話題でした。今回のコロナショックがどれほどの経済的な落ち込みになるか予想がつきませんが、2008年のリーマンショックの時には回復まで少なくとも2-3年はかかりました。今回も同程度かそれ以上でしょうから、準備しておくことが大事です。

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