この記事は「コロナウイルスの影響で株が安くなっているらしいけど、資産を増やすためには今後どんな投資が考えられるかしら?」といった疑問に答えます。
目次
コロナ不況の足音
新型コロナウイルスの登場で経済の経済が一気に先行き不透明となっています。これに伴って各種マーケットも乱高下を繰り返しています。おそらく「コロナ不況」がやってくるでしょう。
このような状況下で堅実な資産形成をするためには、今後どのような投資をすればいいのか検討してみます。
最初に結論「おすすめの投資法」
検討の内容は後で説明するとして、結論を先に書きます。
- 不況に対応できるように投資のポートフォリオを組み替えた方が良い
- この先まだ下落相場が続くと見るなら、ベア型の投資信託を追加する
- 資産の通貨を円だけでなく外貨に分散する
- 「金」への投資を始める
- 長期の資産形成で考えるならバリュー投資が良い
以下に、この理由を説明します。主要な指標の上げ下げを見つつ説明します。
株式と債券
まずはお馴染み、日経平均です。24000円から17000円まで30%ほど下落しました。
(出典:SBI証券)
次は米国国債10年の利回りです。こちらは1.8%から0.6%まで60%以上下落しました。
(出典:SBI証券)
株式も債券もほぼ同じような値動きになって下げています。3月に入って少し戻しましたが、また下げています。
特に債券の下落幅が大きいですが、どちらも投資先としては厳しい印象です。
投資信託・ETF
次に投資信託はどうかというと、次のとおりです。
まず、国内株式型投信の「レオス-ひふみプラス」です。要するに株式と同じ動きです。
(出典:SBI証券)
バランス型投信の「三菱UFJ国際-eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」はリスクヘッジのために投資先を分散しているのですが、それでも株式と同じ動きです。
一方、ベア型投信の「SBI-SBI 日本株3.7ベアIII」はどうでしょうか。
ベア型というのは市況の下落局面で収益を生む投資を行うもので、この投信の場合「株価指数先物取引を積極的に活用し、日々の基準価額の値動きがわが国の株式市場全体の値動きの概ね3.7倍程度逆となる投資成果を目指して運用」しています。
このため基準価額の値上がりが見られます。実際、非常に人気になっている投信です。
ETFも昨年くらいまでは、堅実な投資先で、始める人が多かったものですが、例えば、「iシェアーズ S&P500 米国株 ETF」でみると次のような動きになっており、株式指数ですので当然に下落しています。
(出典:SBI証券)
このように投資信託・ETFではベア型投信がプラスです。これだけの市況の下落なので、仕組み上そうなる訳ですが、今後も投資先として可能性があります。
ただし、この先反発するようであれば、ベア型は損失になる可能性があります。すこしギャンブル性がありますが、このように逆に動く投信を投資ポートフォリオに組み込んでみるのも良いです。
不動産
次に不動産はどうかというと、次のようになっています。
今まで比較的安定した投資先と思われていたREITは、「東証REIT指数」が示すとおり30%程度の下落となっています。
(出典:SBI証券)
ただし、現物の不動産価格への影響はこちらのブログでの分析通り、まだこれからという感じです。
不動産の場合、景気変動というよりも人口減少(住む人が減る)のほうが影響が大きいですが、長期的に見ればこちらの記事で書いた通り、選択的に狙い目があります。
外貨投資
外貨の相場いついては、ドル円・ユーロ円がそれぞれ次の値動きです。
米ドル円レートも乱高下して久々に110円以上の円安や105円以下の円高がありましたが、結局この6ヶ月でそれほど変わっていません。
ユーロ円レートもドル円と同じで乱高下していますが、一方的な上げや下げは無い状況でした。
このため、通貨を分散したほうが良いという鉄則は、今後の不況においてもそのまま当てはまりそうです。
現在の乱高下はFXなどで短期的なギャンブルをするなら、エキサイティングな局面ですが、長期的な資産形成という観点では、あまり影響が無いように見えます。
その他の投資先
まず仮想通貨です。最近ビットコインの話題をあまり聞きませんが、こちらも大きく下落しています。ただし下落のタイミングが1ヶ月くらい遅かったようです。ここに意味があるのかは勉強不足で分かりません。
(出典:みんなの仮装通貨)
さらに「危機といえば金」ということで、金地金の価格です。こちらも上下の幅が大きくなっていますが、全体としては上げています。
(出典:第一商品株式会社 金地金販売参考価格(1gあたり円))
「金」は今後も大きく下落するような理由が見当たりません。様子をみつつ少しずつ買い増ししていく戦術が良さそうです。
さらに、経済への影響が一番大きそうなのがこの「原油」の値動きです。すでに報道もされていますが、落ち方が尋常ではありません。半年で3分の1になってしまってしまいました。
コロナショックよりもオイルショックのほうが、不況が長引く原因となるでしょう。
(出典:SBI証券 原油(WTI原油先物))
最後に最近人気の「ソーシャルレンディング」です。簡単に言えば、個人の資金を集めて、事業に貸し付け、利息(と満期時の元本)を分配するビジネスモデルです。
こちらは大手の【クラウドクレジット】 が3月11日付で発表した2019年12月時点の利回りです。
いつもなら6%台あった利回りが4%台へ低下しており、この先さらに借り手の状態が悪くなる可能性もありますが、このご時世では4%のリターンでもありがたいものです。
(出典:クラウドクレジット)
まとめ
以上から、長期的な資産形成という目的で、以下のとおりまとめます。個人的にもこの線で行こうと考えています。
(1)今後突入するであろう「コロナ不況」は長引くと予想される。これに備えてポートフォリオを組み替えて改善する
(2)「ベア型の投信」や「金」をポートフォリオに加える
(3)外貨建て投資を一定割合維持する。すでに分散しているなら慌てて円に戻さなくてよい
(4)基本的な投資スタンスはNISAやiDeCoも活用しつつ「バリュー投資
」で。時期を分散して投資するやり方(ドルコスト平均法)でリスクを下げる
なお、私はこういった投資運用を SBI証券 で行っています。理由は他の証券会社に比べて、投資のメニューや選択肢が豊富であり一箇所で済むから、です。手数料が安いこともありますが、それよりもポートフォリオ管理が一箇所で出来ることのほうがメリットが大きいです。
ここのところの株価下落で投資初心者による証券会社の口座開設が多くなっていると聞きました。確かに今から初めて少しずつ投資運用を増やしていけば、数年後に経済が回復して大きなリターンとなる可能性があります。はじめるなら「今」かもしれません。
もし口座開設を検討しているなら SBI証券 や楽天証券といった一箇所でポートフォリオ管理できるところから選ぶと良いです。
以上、新型コロナウイルスの影響で乱高下する市場でおすすめの投資法、という話題でした。コロナ不況は確かにピンチですが、チャンスに変えられる可能性がいろいろなところにあるでしょう。起きてしまったものは仕方ありませんので、前向きに挑戦したほうが良いですね。なお、こちらは個人の分析です。各投資は自己責任にてお願いします。
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