【簿記の基礎】はじめての会計仕訳【初心者向け】



この記事は「仕訳って何ですか?何故必要なのか?どうやって記録したら良いのか、教えてください」といった疑問に答えます。



初心者向け会計仕訳

もし「簿記」について全く知らなければ、「会計仕訳」は訳の分からない奇妙なゲームに見えるはずです。ですが、個人にしろ法人にしろ、ひとたびビジネスを始めたら「会計仕訳」から逃げることができません

そんなことはシステムや経理担当者がやること、と思いたくても、結果として出てくる「ビジネスの数字」はこの「会計仕訳」の積み重ねで出来ているので、やはり少しは知っておく必要があるのです。

逆に「会計仕訳」に精通した経営者はビジネスの数字に強くなり、結果として成功しやすく(失敗しにくく)なるでしょう。そこで今回は、会計仕訳の基礎の基礎について初心者向けに超分かりやすく説明します。





会計仕訳とは?

会計仕訳とは複式簿記において「取引」を記録するための作法です。

複式簿記は損益(儲かっているのか?損しているのか?)や、財産状態(現金はいくらあるか?など)を把握するための体系(考え方)で、大航海時代に発明されたそうですが、今でもバリバリ現役のものです。

昔はペンと紙で取引を記録していたものが、今はコンピューター化していますが、やっていることは変わっていません。よく考えたらすごいことです。

「取引」を記録するための作法なので、あくまでお作法として身に着けるより他ありません。理由とか、どうして?と考えてもあまり意味がなく、ゲームのルールとして頭に入れるものになります。将棋の「桂馬」の動き方にどうして?といっても仕方ないのと一緒です。

ビジネスにおける取引は、すべて「仕訳」という形で表現して記録します。最初違和感もたくさんあるのですが、やっているうちに次第に慣れてきます。



仕訳の形

仕訳の形とはどんなものか?というと、下図のようなものになります。

仕訳 借方と貸方

この例は、「ノートを現金550円で買った」という取引を仕訳の形で記録したものです。

見ての通りですが、左側と右側に分けて書きます。左側のことを「借方」(かりかた)、右側のことを「貸方」(かしかた)と呼びます。

借方も貸方も「勘定科目」と「金額」をペアにして記録します。この例ではノートという事務用品を買っているので、「ノート 550」でも良いのですが、「事務用品費」という一般的に使われている勘定科目があるので、これを使います。

貸方の「現金 550」はそのまま現金550円で買いました、ということになります。

この取引の場合、「手に入ったもの」がノートで、「出ていったもの」が現金です。このように「手に入ったもの」を借方(左側)に、「出ていったもの」を貸方(右側)に書くのがルールです。

簡単に言えば、これだけのルールを知っていれば、多くの場合仕訳を書けるようになります。ポイントは「勘定科目」は何を使うのか?借方と貸方のどちらに書くのか?を自分で判定できるようになることです。

「勘定科目」は何を使うのか?はググると大抵分かります。私もたまに「あれ?」ということがあってググります。仕訳の例が出ているので、借方と貸方それぞれ真似すれば良いです。



仕訳はどこに記録するのか?

昔は仕訳帳という専用のノートがあったりしました。今でもそれでも良いのですが、後々データを使って整理分析したり、最終的に確定申告することを考えると、パソコンで入力しておく方が良いです。

入力先は、エクセルなど表計算ソフトで入力していっても良いですし、今では会計ソフトやクラウド会計ソフトなどを使うのが一般的です。会計ソフトやクラウド会計は費用がかかりますので、事業がまだ小さいうちなら、エクセルに入れていくというのでも充分です。

その際には私のほうで作成した「シンプル経理ツール」などお試しください。無料でダウンロードしてエクセル上で使える仕訳ツールです。以下の紹介記事に詳しく説明しています。

ビジネスが大きくなってきたら、もしくは以下で説明している「自動仕訳」の機能を使いたい場合には、クラウド会計ソフトがお勧めです。クラウド会計ソフトはインターネット経由で利用するアプリケーションで、月額料金を払って使うものです。

具体的にはfreee やよいの青色申告オンライン といったものが有名で、エクセルで記録するよりは遥かに扱いやすく、また多くの取引を扱うことができます。

同じクラウド会計ソフトでもやよいの白色申告オンライン 」なら無料版があります。以下の記事で紹介していますので、まずは無料版からスタートしてみるのも良いです。



仕訳はいつ誰が記録するのか?

事業を始めたばかりであれば、事業主が毎日記録するというのが原則です。ただ、さすがに毎日というのは面倒ですから、月に1回とか、現実には年に1回という人もそれなりにいます。

1年分たまったレシートや領収書を一気に仕訳入力する、といったイメージです。考えただけで疲れますね。

それで普通どうするか?というと次の方法があります。

  • 外注する。クラウドソーシングで仕訳入力してくれる人を探したり、業者(記帳代行業者)に入力を依頼する、という方法があります。
  • 自動仕訳を利用する。クラウド会計ソフトの場合、銀行やクレジットカードのデータを取り込んで自動的に仕訳入力してくれる機能があります。現金払いに対応できない、たまに間違える、といったデメリットもありますが、便利なものです。
  • 税理士に依頼する。記帳代行を行っている税理士に仕訳入力をしてもらうことができます。そのまま確定申告まで面倒を見てもらえればスムーズです。

最初のうちは自分でやってみて、しんどくなってきたら上記の方法を検討するというのがお勧めです。



仕訳の具体例

次によくある仕訳の例をいくつか示します。ご自身で仕訳入力する際の参考になれば幸いです。

銀行に100,000円を預け入れた

普通預金100,000現金100,000

銀行から100,000円を引き出した

現金100,000普通預金100,000

営業車に現金でガソリンを入れた

車両費3,000現金3,000

仕事用のスマホ代を現金で払った

通信費9,000現金9,000

収入印紙を現金で買った

租税公課200現金200

商品を掛けで仕入れた

仕入5,000買掛金5,000

商品が現金で売れた

現金10,000売上10,000

仕入代を銀行振り込みで払った

買掛金5,000普通預金5,000

パソコンをクレジットカードで買った

備品80,000未払金80,000

※ 10万円未満のパソコン(固定資産)は決算で費用に振替えます

電車代をスイカで払った

旅費交通費540未払金540

クレジットカード代金が引き落とされた

未払金80,540普通預金80,540

1年(法人なら会計期間)を通じてこうして会計仕訳を1つ1つ記録していきます。最終的に決算において「決算整理仕訳」という少し特殊な仕訳を行って1年を締めます。

できれば月に1回は仕訳データを集計して「今の時点で黒字なのか?赤字なのか?現金は底をついていないか?」といった現状把握や、今後の売上・損益予測、さらには税金額の予想などを算出して、「では、次にどうしたら良いのか?」について計画を立てることが大切です。

その際には、やはり税理士についてもらって、サポートしてもらうのが理想ではあります。もしこれから税理士を探そうということであれば、税理士ドットコム のような無料のマッチングサービスを使って探すか、よろしければこちらにお問い合わせ頂ければ、と思います。


以上、会計仕訳のやり方、という話題でした。今はググればかなりのことが分かるため、無理に簿記の勉強をしたりする必要はありません。こういった基礎の基礎だけさらっと把握して、あとは適切なツールを使いつつ、時に専門家の単発相談を受けてやっていけば、費用対効果を最大化することができますよ。


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