【小さなビジネス応援】アマゾンビジネスのメリットを紹介。現金払いをやめて、調達にかかるコストを削減しよう

中小企業や個人事業の経理を見ていると、事務用品や消耗品の購入は実店舗で買って現金払いしている、というパターンが多いです。確かにホームストアや100均のような店で買うと安いから、ということがありますが、本当にそうなのか?という疑問があります。



現金=コスト

まず現金の扱いはそれ自体がコストである、ということがあります。日本で生活しているとニセ札をつかまされる心配もないせいか、現在においても圧倒的に現金派が多くなっています。下図のとおり日本ではキャッシュレスは全体の18%に過ぎません。

キャッシュレス比率

各国のキャッシュレス決済比率(2015年)(出典:経済産業省キャッシュレスビジョン)



しかし、ことビジネスに関することになりますと、現金の扱いは高くつきます。事業用と個人用の現金を分けて管理したり、「レジ締め」といって1日の終わりにレジの現金を勘定したり、それで1円足りないとか騒ぎになったり、従業員に盗難されたり。大変な手間ひまがかかります。これらはすべて現金の取り扱いコストです

したがって、なるべくクレジットカードや電子マネー、最近ではQRコード決済といったキャッシュレス手段へ移行した方が良いです。これは、事務用品や消耗品の小口購入においても同様です。

その場合、有効な選択肢が通販の利用であり、通販といえばアマゾンということになります。アマゾンでは、このようなビジネス客の事務用品や消耗品の小口購入に対応する新しいサービスとして「Amazonビジネス」を開始しています。



Amazonビジネスのメリット

Amazonビジネスには下記のようなメリットがあります。

(1)法人・個人事業主様向けのビジネス購買専門サイトであり、ビジネス向けの特別価格や数量割引が多数の商品に適用されているのが特徴です。例えば、法人価格の人気商品、などにあるとおりです。

(2)個人用のAmazonのアカウントとは別に「Amazonビジネス」のアカウントを作って分けて使うことが可能です。従来Amazonでは1人1アカウントでしたので、業務用と個人用の購買が混在してしまう問題がありましたが、これが解消されます。

(3)法人向けクレジットカードのほか、請求書払い(銀行振込)にも対応。請求書払いの場合は1ヶ月間に購入した商品の代金について翌月1日に請求書(PDF)をEメールで受けることになります。

(4)同じビジネスアカウントに複数ユーザーが登録可能。さらに購買グループを設定し、支払い方法の共有することができます。また、任意のユーザーに金額に応じて発注承認がないと購買ができないように設定することもできます。購買承認のワークフローがAmazonで実現できてしまいます。

(5)Businessプライム会員プランは、「Essentials」が 最大 3 ユーザーまで 年会費3,900円(税込)、「Small 」が最大 10 ユーザーまで 年会費13,500円(税込)。プライム会員になれば個人の場合と同様に送料や配送時間指定が無料になります。会員にならなくても、Amazon.co.jpが発送する商品の通常配送では、2,000円(税込)以上の購入の場合で日本国内の通常配送料が無料となります。

正直、至れり尽せりの内容になっており、現金取り扱いコストの低減だけでなく、購買プロセス全体の省力化でトータルとしての経費節減に大きく貢献してくれるでしょう。Amazonはそのほかにも小さなビジネスに役立つサービスをたくさん提供しています。下記の記事よりご参照ください。



クラウド会計サービスも導入しよう

Amazonビジネスを導入したら、合わせて「クラウド会計サービス」の導入も検討しましょう。クラウド会計のメリットは、「記帳(帳簿つけ)の自動化」です。これにより、次のように変わることになります。

これまで: お店で買って現金払い → レシートを保存しておいて後日記帳

これから: Amazonで買ってカード払い → なにもしない

Amazonで買ってカード払いすると、データが自動でクラウド会計に飛んで、記帳してくれます。Amazonのデータを直接取り込みクラウド会計が仕訳に変換して記帳します。カード払いの記録も設定によりクラウド会計に取り込まれてきますが、Amazonの支払い分を「振替」として認識しスキップしてくれるので支払いが二重で記帳されるということはありません。うまく出来ていますね。

この自動取り込みは記事執筆時点(2019年2月)では、マネーフォワードとfreeeが対応していますが、freeeのほうは「Amazonビジネス」アカウントには未対応(個人アカウントのみ対応)となっています。最新の情報をチェックしてご確認ください。また、自動取り込みは未対応でも購買履歴からCSV形式で取り込むとか、やりようはあります。

以上、アマゾンビジネスのメリットを紹介。現金払いをやめて、調達にかかるコストを削減しよう、という話題でした。これからキャッシュレス時代ということで、小さなビジネスであっても備えが必要です。こういった本を読んでおくことをお勧めします。


小さなビジネス応援の関連記事:
低コストですぐに出来るホームページ開設の方法
クールなPOSレジをお店に導入して差別化する方法
ラクスルを活用して販促の効率を上げる方法
ファクタリングを活用して資金調達する方法
クラウド請求書でお客様とウィンウィンの関係を作る方法
個人事業主でも作れるETCカードとガソリンカード
格安でオーダースーツを作る方法
格安でテレビCMを流す方法
親父の会社(非上場)を継いだらいくらかかるのか?非上場企業株式の評価方法を3分でわかりやすく解説
IT人材のいない中小企業でもIT を使った業務効率化をする方法
売上アップのための正しい営業のアプローチとは?
増加するインバウンド需要への対策。英語(多言語)での接客の方法
多くの人がうっかり間違える「みなし配当」についてわかりやすく説明
事業承継における多角化への処方箋を事例で説明してみた
変動費、固定費、限界利益、営業利益を分析シミュレーションして値引きするかどうか判断する方法
融資の新しい考え方「事業性評価」とは?【無料テンプレート配布】
なんとかペイがたくさんあってややこしい。店舗でQRコード決済をする場合のおすすめ
個人事業主のままか、法人成りするか?社会保険のコストがどう違うか試算してみた

━━…━━…━━…━━…━━…━━
サンクプランズ・コンサルティング
━━…━━…━━…━━…━━…━━
個人・中小事業者のお客様を対象に会計サービス、コンサルティング、デジタルコンテンツ販売、セミナーなどを行っています。
詳しいプロフィールを見る
会計サービスについて
コンサルティングについて
デジタルコンテンツ販売について
セミナーについて
お問合わせはこちら

【小さなビジネス応援】これは使わないと損!無料の経営診断システム

経営診断

自社の経営を自己診断できるシステムが無料で利用できることをご存知でしょうか?独立行政法人中小企業基盤整備機構(以下、中小機構)が運営している経営自己診断システムがそれです。

経営自己診断システム
http://k-sindan.smrj.go.jp/crd/servlet/diagnosis.CRD_0100

中小機構は国の中小企業政策の実施機関として経営者のサポートを行っているところです。日本の企業のうち企業数では中小企業が99.7%という状況ですので、国としても力が入っています。中小機構は様々な情報やツールの提供を行っており、その中のひとつとしてこの「経営自己診断システム」があります。



何が診断出来るのか?

ズバリ、初期的な経営診断と「経営危険度」の点検です。経営危険度とは、要するに倒産のリスクがどの程度あるのか?ということです。

本システムは、中小企業信用リスク情報データベース(略称CRD)に蓄積されている200万社以上の中小企業の財務データを活用しています。

(経営自己診断システム)

との説明があるとおり、過去の経営破綻した企業またはそれに近い状態の企業(デフォルト企業という言い方をしています)の財務データと自社の財務データを比較検討して、経営診断を行い「危険度」を割り出してくれます。

中小機構が蓄積しているデータですので、品質は信頼できるものと思います。200万社という量もすばらしいです。



どのように診断するのか?

詳しくは上記サイトの操作説明に書いてありますが、全部で26項目の数字を入力して、診断する仕組みになっています。

例えば、貸借対照表からは「受取手形」、「売掛金」、「長期借入金・社債」など、損益計算書からは「売上高」(2期分)、「営業利益」、「経常利益」など。また、手形の「割引高」や「裏書譲渡高」、「期末従業員数」なども入力します。

経営自己診断システム1

(出典:中小機構 経営自己診断システム)



診断結果の読み方

診断結果は、まず「収益性」「効率性」「生産性」「安全性」「成長性」の5つの観点から示されます。

経営自己診断システム2

(出典:中小機構 経営自己診断システム)

このうち、「収益性」「効率性」「生産性」「成長性」の4つについては同業種の他社の過去データから求めた中央値との比較で点数化したものが示されます。5点が中央値付近の平均的な企業、10点は上位5%に入る企業、逆に0点は下位5%以下となります。

つまり同じ業種の他社と相対的にみて、どこが強いのか弱いのか、データに基づいた客観的な推定を行うことができます。この理解に基づいて、次の改善施策へとつなげることができるでしょう。

また、「安全性」は信号機のアイコンで3段階で示されます。青が「安全ゾーン」、黄が「警戒ゾーン」、赤が「危険ゾーン」です。これはデフォルト企業の過去データと比較して経営破綻のリスクがどの程度なのかを示したものです。

「資金繰診断結果画面」⑤に進むと、下図のようにその細かい評価内容を確認することができます。

経営自己診断システム3

(出典:中小機構 経営自己診断システム)

上図の例では、デフォルト企業や業界標準と比較しても高い点数であり、判定結果⑧は「安全ゾーン」とされています。また、具体的にどこが良いのか悪いのか指標ごとの比較(①)もできるようになっており、この情報は次の改善施策へのヒントとなります。



まとめ

見てきましたとおり、無料であるにもかかわらず、初期的な経営判断に使える便利なシステムです。点数が低く出たとしても、それはあくまで過去の同業種データとの比較においての点数付けであり、皆さんの現在の事業が悪いという訳ではありません。

ですが、客観的なデータに基づくアドバイスとして参考になりますし、今後どのような取り組みをしていったら良いか、の示唆を与えるものです。ぜひ活用してみて頂ければ、と思います。

場合によっては最初の26項目の入力データの準備がすこし大変かもしれません。もし自分では分からないようであれば、税理士の先生から数字を提供してもらうか、私のようなコンサルタントに声をかけて数字の整理から始めると良いでしょう。


以上、これは使わないと損!無料の経営診断システム、という話題でした。


小さなビジネス応援の関連記事:
低コストですぐに出来るホームページ開設の方法
クールなPOSレジをお店に導入して差別化する方法
ラクスルを活用して販促の効率を上げる方法
ファクタリングを活用して資金調達する方法
クラウド請求書でお客様とウィンウィンの関係を作る方法
個人事業主でも作れるETCカードとガソリンカード
格安でオーダースーツを作る方法
格安でテレビCMを流す方法
親父の会社(非上場)を継いだらいくらかかるのか?非上場企業株式の評価方法を3分でわかりやすく解説
IT人材のいない中小企業でもIT を使った業務効率化をする方法
売上アップのための正しい営業のアプローチとは?
増加するインバウンド需要への対策。英語(多言語)での接客の方法
多くの人がうっかり間違える「みなし配当」についてわかりやすく説明
事業承継における多角化への処方箋を事例で説明してみた
変動費、固定費、限界利益、営業利益を分析シミュレーションして値引きするかどうか判断する方法
融資の新しい考え方「事業性評価」とは?【無料テンプレート配布】
なんとかペイがたくさんあってややこしい。店舗でQRコード決済をする場合のおすすめ

━━…━━…━━…━━…━━…━━
サンクプランズ・コンサルティング
━━…━━…━━…━━…━━…━━
個人・中小事業者のお客様を対象に会計サービス、コンサルティング、デジタルコンテンツ販売、セミナーなどを行っています。
詳しいプロフィールを見る
会計サービスについて
コンサルティングについて
デジタルコンテンツ販売について
セミナーについて
お問合わせはこちら

【小さなビジネス応援】なんとかペイがたくさんあってややこしい。店舗でQRコード決済をする場合のおすすめ

最近「なんとかペイ」という決済手段がいろいろ出てきていてややこしいです。これらはQRコードを使った決済手段で中国やアジア諸国で当たり前になったものが日本に遅れて入ってきたということはご承知のとおりです。

QRコード決済


QRコード決済の主要4社比較

スマホだけで支払いが済み、キャッシュレス社会の到来という訳ですが、コンビニのレジを見ていると未だに多くの人は現金払いであり、果たしてどうなるのか?という感じです。

個人的にはSuica(PASMO)とWAONが使えれば十分ですし、これに加えてクレジットカードですでにキャッシュレス社会を体現しており、新しくQRコード決済を使う意味がないです。が、コンサルタントの立場では一通り概要を把握しておく必要があり、導入をサポートするお店側の関心事にフォーカスして、執筆時点での情報を各社(主要な4社)の公式サイトよりピックアップして整理してみました。

事業者の立場では導入と運用にいくらかかるの?という費用の面がまず気になります。その他の各社の特徴はざっくり以下のとおりです。


サービスOrigami PayPayPayLINE Pay楽天ペイ
初期コスト無料無料無料無料
運用コスト最大3.25%無料(サービス開始日より3年間)無料(2021年7月末まで)3.24%
決済パターンA
iPadがあればBも
AA
POSを改修してBも
A
B
良い点利用者がポストペイ方式を選べる

独自のクーポン配布
入金手数料無料(ジャパンネット銀行なら)

翌日入金(1万円以上ジャパンネット銀行)
利用者にポイント還元(2019年7月末まで)

LINE@との連携ができる
翌日入金(楽天銀行なら)

利用者に楽天ポイントが貯まる

楽天の集客支援に参加できる

(2019年1月時点)

決済の仕組みは、下記AとBの2パターンがあります。

Aパターン: お店側がレジ横などに表示したQRコードをお客様がアプリで読取支払

Bパターン: お客様がアプリ上で表示したQRコードをお店がアプリで読取決済

Aパターンはお客様にスマホ操作の負担があり、Bパターンはお客様とお店側と双方でスマホ操作の負担があります。





自分ならどこを勧めるか

もしも自分がコンサルティングでクライアントに勧める状況になったとしても、それぞれに一長一短があり、この一択という状況ではないようです。各社得意な点が異なりますので、自社のニーズに照らして判断することになるでしょう。

(1)資金管理の観点ではPayPay

PayPayの場合、ジャパンネット銀行に口座を持てば、当面の間は入金手数料が無料ですし、1万円以上で翌日入金してくれますので、資金管理の点では有利と言えます。やはり入金が迅速でコストが低いことが重要です。

(2019年3月追記) PayPayは、2019年3月1日から2019年3月31日 までにWeb申し込みを行い、1度の決済利用で15,000円をプレゼントする、というキャンペーンが始まりました。検討中の店舗経営者にとってはかなりお得です。詳しくはこちら

(2)インバウンド客期待ならOrigami PayやPayPay

そもそもQRコード決済を導入しようとするのは、中国やアジア諸国からのインバウンド客の需要を期待している面があるでしょう。そういった意味では、Alipayと提携しているOrigami PayやPayPayが選択肢になるでしょう。

(3)総合判断としては楽天ペイ

もし1社に絞るとすると、総合力では楽天ペイのアプリ決済でしょうか。運用コストが無料ではありませんが、無料のところも期限付きですので、いずれは有料になります。また、楽天銀行であれば回収も速いですし、楽天ポイントの付与など利用者がそもそも多いと考えられます。

(4)全部導入するという手も

別の考え方としては、この4社すべて導入してみる、という手もあります。導入だけなら各社とも無料ですので、特に負担はありません。利用者に幅広い決済手段を提供できることになります。ただしレジ横のQRコード表示が幾つもごちゃごちゃして見苦しいということはあるでしょう。



まずはクレジットカード対応が先

もしまだ現金決済のみのお店であれば、クレジットカード対応を先に導入する方が良いです。前述のとおり、インバウンド客でなく普通の日本人が主なお客様であれば、多くの場合は依然として現金決済ですし、キャッシュレスの場合でもクレジットカードやSuicaなどの電子マネーが主流です。

この場合、小さな店舗にとっては、大掛かりな専用機のレジを導入するよりは、スマホやタブレットを使った「モバイル決済」を導入する方が費用の点からお勧めです。代表例としては「スクエア」があります。スクエアの場合、アカウントを作成してすぐにカード決済を導入できますし、国内銀行への入金手数料が無料となっています。





もう一つは、ここでも「楽天ペイのクレジットカード決済」や「楽天ペイの電子マネー決済」がお勧めです。楽天ペイの場合、専用のカードリーダーと組み合わせることで主要クレジットカードのほかSuicaやPASMOといった電子マネーの導入も可能になります。

以上、店舗でQRコード決済をする場合のおすすめ、という話題でした。QRコード決済は各社各様であり、自分が重視するもので選ぶしかありませんが、その前にクレジットカードや電子マネーの対応のほうを先に検討した方が良いです。


小さなビジネス応援の関連記事:
低コストですぐに出来るホームページ開設の方法
クールなPOSレジをお店に導入して差別化する方法
ラクスルを活用して販促の効率を上げる方法
ファクタリングを活用して資金調達する方法
クラウド請求書でお客様とウィンウィンの関係を作る方法
個人事業主でも作れるETCカードとガソリンカード
格安でオーダースーツを作る方法
格安でテレビCMを流す方法
親父の会社(非上場)を継いだらいくらかかるのか?非上場企業株式の評価方法を3分でわかりやすく解説
IT人材のいない中小企業でもIT を使った業務効率化をする方法
売上アップのための正しい営業のアプローチとは?
増加するインバウンド需要への対策。英語(多言語)での接客の方法
多くの人がうっかり間違える「みなし配当」についてわかりやすく説明
事業承継における多角化への処方箋を事例で説明してみた
変動費、固定費、限界利益、営業利益を分析シミュレーションして値引きするかどうか判断する方法
融資の新しい考え方「事業性評価」とは?【無料テンプレート配布】

━━…━━…━━…━━…━━…━━
サンクプランズ・コンサルティング
━━…━━…━━…━━…━━…━━
個人・中小事業者のお客様を対象に会計サービス、コンサルティング、デジタルコンテンツ販売、セミナーなどを行っています。
詳しいプロフィールを見る
会計サービスについて
コンサルティングについて
デジタルコンテンツ販売について
セミナーについて
お問合わせはこちら

【小さなビジネス応援】値決めは経営。変動費、固定費、限界利益、営業利益を分析シミュレーションして値引きするかどうか判断する方法

値決めは経営

値決めは経営、と言いますが、値段を決めるくらい難しいこともありません。多くの場合、値段は適当に決まってしまいがちですが、これをやっていると「儲からない」につながります。「儲ける」ためには、値決めを理論的に行う必要があります。



変動費と固定費

値決めを理論的に行うためには、値段の要素を理解する必要があります。値段の要素には原価、マージン(利幅)や競合の価格など、様々な見方がありますが、ここでは自社の「固定費」と「変動費」に注目して考えるやり方を紹介します。

「固定費」とは商品が売れようが売れまいが、毎月発生する費用をいいます。例えば、人件費です。人を雇うと今月販売不振だったから給料半分ね、とは言えません。営業マンに歩合制で払うことも可能ですが、基本的には固定部分があります。その他にも、事務所の家賃や水道光熱費なども固定費です。

一方「変動費」は商品の販売に応じて発生する費用です。例えば、梱包費、送料、などです。

売上から変動費を引いたものを「限界利益」といいます。限界利益から「固定費」を引いたものが「営業利益」です。営業利益は本業からの「儲け」ですので、営業利益がしっかり出るように売上(売値)、変動費、固定費のバランスをとる必要があります。



値引き(値上げ)をすると利益がどう増減するか?

単純に値引きをすると売れるため、すぐに値引きをしたくなります。ですが、わずかな値引きでも、変動費や固定費が変わらなければ、利益の減少幅は大きくなります。このことは多くの経営者にとっていまひとつピンとこないものです。そこで具体例を使って見てみましょう。

具体例

1個の販売について変動費2000円の商品を固定費7000円の前提で販売する場合、販売数の増加によって、営業利益は下図のようなものになります。

graph1

販売数が7個のときに売上7000円x7個ー変動費2000円x7個ー固定費7000円=0となり、営業利益がゼロになります。要するに損益がトントンです。この販売数を損益分岐点といいます。

このとき販売数に関わらず、一律2%値引きするとどうなるでしょうか。下図のグレーの線のように値引きした分、販売数が増えても利益が増えなくなります。

graph2

このとき利益の減少幅をグラフにすると、下図のようになります。当然ながら、販売数が大きいほど値引き額が大きくなります。

graph3

では、この値引き額が当初の営業利益に対してはどの程度の影響があったでしょうか。値引き幅÷営業利益でみると、次の図のようになります。本来は損益分岐点で無限大になるのですが、そこは省略しました。

graph4

ここから分かることは、わずか2%の値引き販売なのに、この例では販売数がある程度大きい場合には、利益の減少幅は10%にもなる、ということです。ここが値引きの怖いところです。うかつに値引きすると、思った以上に利益を削ってしまい、赤字に転落するということがあります。

損益分岐点付近では、もともとカスカスのビジネスだったわけなので、わずか2%の値引きでも利益は大きく削られます。30%とか40%の利益を失うこともあります。



まとめ

値決めをする際に、基本的には極力値引きはしない方が良いです。取引先との関係や競合との関係でやむを得ず値引きをする場合には、上記のような変動費、固定費、限界利益、営業利益の分析とシミュレーションを行って慎重に行いましょう。「数パーセントくらいなら、まあいいか」といって何も考えずに値引きすると後で痛い思いをしますので、ご注意を。

また、値引きの場合以外でも、例えば「アウトソーシングによってある費用を固定費から変動費に変えると利益がどう増減するか?」や、「現在の売り上げで人を雇うこと(固定費を増やすこと)が出来るか?」といった重要な経営判断において、上述の分析とシミュレーションは有効です。直感や思いつきで判断せずに、数字で納得してから行動に移すようにしましょう。

以上、経営は値決めがすべて。変動費、固定費、限界利益、営業利益を分析シミュレーションして値引きするかどうか判断する方法、という話題でした。この話題について理解を深めたい場合は下記の本が分かりやすくてお勧めです。



小さなビジネス応援の関連記事:
低コストですぐに出来るホームページ開設の方法
クールなPOSレジをお店に導入して差別化する方法
ラクスルを活用して販促の効率を上げる方法
ファクタリングを活用して資金調達する方法
クラウド請求書でお客様とウィンウィンの関係を作る方法
個人事業主でも作れるETCカードとガソリンカード
格安でオーダースーツを作る方法
格安でテレビCMを流す方法
親父の会社(非上場)を継いだらいくらかかるのか?非上場企業株式の評価方法を3分でわかりやすく解説
IT人材のいない中小企業でもIT を使った業務効率化をする方法
売上アップのための正しい営業のアプローチとは?
増加するインバウンド需要への対策。英語(多言語)での接客の方法
多くの人がうっかり間違える「みなし配当」についてわかりやすく説明
事業承継における多角化への処方箋を事例で説明してみた
変動費、固定費、限界利益、営業利益を分析シミュレーションして値引きするかどうか判断する方法

━━…━━…━━…━━…━━…━━
サンクプランズ・コンサルティング
━━…━━…━━…━━…━━…━━
個人・中小事業者のお客様を対象に会計サービス、コンサルティング、デジタルコンテンツ販売、セミナーなどを行っています。
詳しいプロフィールを見る
会計サービスについて
コンサルティングについて
デジタルコンテンツ販売について
セミナーについて
お問合わせはこちら

【小さなビジネス応援】事業承継における多角化への処方箋を事例で説明してみた

事業承継

中小企業では事業承継と多角化がセットで話題になることが多いです。高齢化した創業者は市場の変化に疎くなってしまい、保守的な判断しかできなくなっていきます。それを不満に思う二代目社長が、自らの実績作りのためにも是非とも経営の多角化に乗り出したいと考えるのです。

これまで創業者が守ってきた堅い経営から、二代目社長によるチャレンジ経営への変化という訳です。ところがこれが多くの場合コケてしまう、失敗に終わるのです。この結果、過去の否定にやっきになっていた二代目社長は古株従業員の信頼も失ってしまい、会社の経営が悪い方、悪い方へと転回していく、というのがよく目にする「あるある」な話です。

これは何故なのか?こういった場合どうしたらよいのか?下記のケーススタディで考えてみましょう。



ケーススタディ

「A製菓」は和菓子の製造業を営んでいます。昭和41年創業、従業員30人の会社です。創業以来何度かの赤字転落は経験したものの、地元の地方スーパーを中心に販路をもっており、県内ではおなじみのお菓子メーカーです。創業者の堅実な経営のおかげで、ここ数年は黒字が続いています。ただし、大手スーパーやコンビニチェーンの発展にともない、価格競争が激しくなっており、売上・利益ともに成長は頭打ちの状況が続いています。

創業者は3年前に自分の子供(長男)を社長に昇格させて、自らは相談役に退いてします。二代目社長はこの成長頭打ち、価格競争激化、という状況を心配し、将来にわたって安定した経営を行うためには、多角化に打って出るしかない、と考えています

A製菓の主力商品である和菓子はテイストやパッケージなど古いままであり、昔からのお客様にとっては安心の定番ブランドとしてウケは良いのですが、若い世代にとっては「古臭い」「年寄り向け」というイメージが先行してなかなか選んでもらえない、という問題があります。

そこで、二代目社長は新たに洋菓子のテイストを入れたお洒落な(かわいい)新商品の開発を行い、また販路についても地方スーパーなどの地元小売店を経由しての販売から、首都圏のメジャーなデパートへの直営店の出店を行いたいと考えています。そうすることで話題作り、若い世代の取り込みが出来るからです。ただ、創業者である相談役はこのような多角化に反対の立場です。二代目社長と話し合っても結論は出ず、議論は平行線のままです。

もしあなたがこの二代目社長なら、このまま多角化を推進しますか?それとも別の方向を模索しますか?


分析

多角化経営の分析は、一般的にマトリクス型で考えます。つまり、横方向(水平方向)と縦方向(垂直方向)の二軸で分析します。

(1)水平方向。地続きの領土を広げるイメージ。自社の能力や強みを生かした新製品・新分野に打って出るパターンの多角化です。

(2)垂直方向。川上や川下へ広げるイメージ。製造のみから製造と販売へ、下請けから新製品開発へ、あるいはその逆など、自社のコントロールする範囲を拡張するパターンの多角化です。

この(1)と(2)のどちらが良いかはケース・バイ・ケースで異なりますが、重要なことは(1)と(2)を同時にやると失敗の確率が高くなる、ということです。(1)と(2)を分けて考えて、一つ一つ順番に進めたほうがリスクが低くなります。

それにも関わらず、(1)と(2)を同時にやろうとする例が多くなっています。今回のA製菓も同様です。(1)については既存の和菓子からお洒落な新商品への多角化、(2)については既存の販路から首都圏のデパートでの直営店への多角化、です。このふたつを同時にやろうとしています。このため、失敗の可能性が極めて高いです


処方箋

A製菓の場合、製菓の製造力、スーパーなど地元小売店を使った販路は強みと考えられますので、その強みを生かすことを考えます。A製菓に対する「経営処方箋」は次のようなものでしょう。

[1]  まずは、自社の製菓のノウハウや設備を使った高付加価値商品の開発を考えます。既存の商品だけでも黒字な訳ですから、この余力を使って新商品を開発します。新商品は必ずしも若い人にウケる要素ばかり気にする必要はなく、価格競争を避けて高い単価で効率の良い商品を投入します。

[2]  新商品は既存の販路でテスト販売して改良を重ねます。地元小売店はこれまでお付き合いや信頼をベースにして融通が効くはずですので、棚の位置やディスプレイなどの面で協力を要請します。

[3]  新商品が固まってきたら、やはり既存の販路を使って本格的に販売開始します。ここまでが第一段階です。

[4]  二代目社長の構想には首都圏のメジャーなデパートへの直営店の出店がありますが、これは慎重に行います。理由は、A製菓にとって未経験な店舗経営に打って出るのは危険ですし、首都圏のお客様にまったく認知されていないA製菓が突然出店してもスルーされるだけ、ということがあります。

首都圏には全国から様々な菓子店が出店してすでにレッドオーシャン化していますので、成功の確率はますます小さくなります。

[5]  したがって、首都圏への進出はいったん待って頂き、新しい販路開拓を検討することを薦めます。つまり、同じ垂直方向の多角化でも首都圏の店舗経営ではなく、別の販路の開拓に挑戦するのです。

別の販路とは、今の時代でいえばインターネット経由(EC)での販売がまず挙げられます。ECであれば、日本だけでなく全世界が市場になりますので、A製菓の既存の和菓子や育ててきた新商品をこれらの新しい市場に届けることができます。

とはいえ、ECも簡単な話ではありませんので、スモールスタートから初めて試行錯誤を重ねながら市場を広げていきます。もしこれが成功すれば、首都圏のお客様にも認知されるようになり、やがて首都圏のデパートに直営店を持つ、という二代目社長の夢もかなうかもしれません。


以上、という話題でした。実際には多角化経営の奥は深いです。次のような書籍も参考にぞうぞ。


小さなビジネス応援の関連記事:
低コストですぐに出来るホームページ開設の方法
クールなPOSレジをお店に導入して差別化する方法
ラクスルを活用して販促の効率を上げる方法
ファクタリングを活用して資金調達する方法
クラウド請求書でお客様とウィンウィンの関係を作る方法
個人事業主でも作れるETCカードとガソリンカード
格安でオーダースーツを作る方法
格安でテレビCMを流す方法
親父の会社(非上場)を継いだらいくらかかるのか?非上場企業株式の評価方法を3分でわかりやすく解説
IT人材のいない中小企業でもIT を使った業務効率化をする方法
売上アップのための正しい営業のアプローチとは?
増加するインバウンド需要への対策。英語(多言語)での接客の方法

━━…━━…━━…━━…━━…━━
サンクプランズ・コンサルティング
━━…━━…━━…━━…━━…━━
個人・中小事業者のお客様を対象に会計サービス、コンサルティング、デジタルコンテンツ販売、セミナーなどを行っています。
詳しいプロフィールを見る
会計サービスについて
コンサルティングについて
デジタルコンテンツ販売について
セミナーについて
お問合わせはこちら

【PDCA】毎日PDCAを回して「ボーッと生きない」方法

PDCA

QOLの「見える化」

QOLとはQuality of Lifeの略で、すなわち「生活の質」を意味します。毎日充実感とか達成感をもって生活し、自分の目標に一歩一歩近づいて行くための考え方や指標という感じです。指標なのですが、具体的に数値を使って「見える化」することは難しいものです。

このため、数値を使わないで闇雲にやっていても、次第に「ボーッと生きてんじゃねえよ」の状態になってしまいます。やがて当初の目標もどこかへ行ってしまい、妥協の海に沈んでしまいます。

それを食い止めて、QOLを「見える化」し、毎日着実に目標に向かって進んで行くにはどうしたら良いか?自分が1年以上実践して効果を実感していることが、「PDCAを毎日回す」ということです


PDCAを毎日回す

PDCAはご存知のとおり、Plan-Do-Check-Actionの略です。計画を立てて、実行し、結果を検証して、次のアクションを起こす、ということになります。非常にわかりやすい内容ですが、これを継続してくるくる回すのは意外と大変です。

普通はこのPDCAサイクルを1ヶ月や3ヶ月(四半期)とかのスパンで実施するのですが、これを毎日のスパンで実施しましょうというということになります。

「1ヶ月でも大変なのに毎日なんて無理!」と思われるかもしれませんが、自分の実感としては「毎日だからできる」ということです。毎日のことになると完全にルーチン化してしまい、かえって続けやすくなります。朝起きて顔を洗うのを忘れないのと同じで、毎日のルーチンとしてPDCAをやるようになります。

正直に言うと、厳密には2−3日PDCAを忘れてしまうこともありましたが、すぐにキャッチアップして追いつけますので、問題になりません。忘れても自分を責めたりはしないことです。


PDCA用ツール・テンプレート

問題は、「PDCAを毎日やる」を可能にするツールをどうするか、です。手帳やカレンダーに書くとか、パソコンを使ってExcelやその他のメモツールに記録するとか、色々な方法があると思いますが、重要なポイントが2つあります。

(1)起動・アクセスが簡単であること。要は思いついた時にパッと使えること。(2)あとで集計して大きな単位でもPDCAが回せること。要は同じツールを使って1ヶ月単位などでもPDCAを回せること。大きな単位はまた別のツールというと面倒になって挫折しやすいです。1つのツールで毎日から毎月・毎年・3ヶ月の単位でもPDCAが回せることが重要です。

私の場合、この観点から「PDCAテンプレート」を自作しました。自作といっても大したことはなく、Excelと簡単なマクロで1時間くらいで作ったものです。ところが、これが意外と便利で(自分で使いやすいように作ったのであたりまえですが)、もう1年以上毎日これを使って毎日PDCAを実施しています。

こちらの過去記事で紹介していますので、もしよかったら使ってみてください。


毎日PDCAをやる方法

基本的にこちらのツールに朝起きてから夜寝るまでの1時間おきの作業項目を記録します。毎日前日の項目を眺めて予定どおりだったかどうか反省し、今日1日の作業項目をバランスよく配分するように心がけて予定を作成します。これだけが1日のPDCAです。毎日計画、実行、反省、翌日の計画へ反映、を繰り返すだけです。

これだけでも結構、「ボーッと生きてしまう」のを抑止することができます。


集計してPDCAを回す

こうして1ヶ月なり3ヶ月なり経過したら、集計します。エクセルのピボットテーブルを使って簡単に集計できますので、そのデータをさらにグラフにして見やすくしています。下図は2018年12月の自分の記録ですが、「生活」(食事、風呂など)が当然ダントツに多く、次いで「読書」、「休憩」となっています。

「インプット」(情報収集)とアウトプット「ブログ」のバランスもまあまあという感じでした。仕事については、ものを考えている「仕事」と「メール処理」、「会議」を分けて記録しています。12月はメール処理が少なく「その他」に吸収されてしまいました。効率アップにより仕事時間を減らすことに挑戦しており、まずまずの成果と思います。

また、第2の指標を使えば、次のようにワークライフバランスの分析も可能です。これも2018年12月のデータですが、風邪をひいてしまったのと、旅行したことでちょっとライフ(L)に寄りすぎました。

このような感じで分析してみて、狙ったとおり毎日過ごせているか、確認することがQOLの「見える化」について重要です

こちらのエクセルマクロはこちらのページから無料でダウンロードリクエストできますので、自由にお試しください。返信されるメール内にダウンロードのアドレスやパスワードが記載されています。Excelシートやマクロは自由に書き換えてOKですので、自分の生活や仕事に合うようにカスタマイズしてください。ただし、私へのご相談は有償(タイムチケット30分3000円)にてお受けしています。よろしければ、ご検討ください。

以上、毎日PDCAを回して「ボーッと生きない」方法、という話題でした。



━━…━━…━━…━━…━━…━━
サンクプランズ・コンサルティング
━━…━━…━━…━━…━━…━━
個人・中小事業者のお客様を対象に会計サービス、コンサルティング、デジタルコンテンツ販売、セミナーなどを行っています。
詳しいプロフィールを見る
会計サービスについて
コンサルティングについて
デジタルコンテンツ販売について
セミナーについて
お問合わせはこちら

【小さなビジネス応援】増加するインバウンド需要への対策。英語(多言語)での接客の方法

訪日観光客


インバウンド需要が半端ない

巷で話題の通り、訪日外国人の急増が半端ない状態です。下図のとおり2016年に2000万人を超えた!と話題になっていたかと思ったら、もうすぐ3000万人を超える勢いです。最初の1000万人をクリアするのに40年以上かかったのに、です。

訪日外国人統計

訪日外国人数(出典:JTB総合研究所)

こうなってきますと、訪日外国人(いわゆるインバウンド需要)をどうやって自分のビジネスに取り込むか?という発想をすべての事業者が考えるべきです。「いやいや、自分のところは関係ないでしょ」と思っても、これほどの急増なら今後何らかの影響(波及効果)を受けるはずなので、若干飛躍したアイデアでも良いので、「風が吹けば桶屋が儲かる」的発想を準備しておいた方が良いです。先を読んで備えた者が勝つのがビジネスです。


基本的に英語はできなくても良い

特に小売や店舗経営の場合、外国人に対する接客をどうしようか?ということになります。「英語で接客なんて出来ないよ!」ということになりますが、心配いりません。基本的に英語はできなくても良いですので。この理由は2つあります。

一つ目の理由は、「身振り手振りカタコト英語でなんとかなるから」です。しばらく前ですが、テレビ番組「世界の果てまでイッテQ」で、出川さんが観覧車(英語ではFerris Wheel)を説明するために「ボーイズ&ガールズ チュウチュウボックス」と言っていまして、もちろん簡単には通じませんが、身振り手振りカタコト英語で最終的には通じていました。言葉なんてそんなものです。

もう一つの理由は、「相手(外国人)が英語を話すとは限らないから」です。下図は国別の訪日外国人の内訳ですが、ほとんどの外国人は「アジア人」となっています。彼らは日本人に比べると英語を上手に話しますが、それでもネイティブスピーカーという訳ではなく、英語よりも母国語での対応を望んでいることは間違えありません。そうなりますと、英語にこだわるよりは、彼らの母国語での「おもてなし」を考えた方がよいということなります。  

国別訪日外国人(出典:日本政府観光局)


最初のひとことは知っておこう

とはいえ、外国人が来店する度にフリーズするわけにはいきませんので、最初のひとことくらいは英語で言えるようになっておいたほうが良いでしょう。難しいことを言う必要はありませんので、次のようなことが言えれば十分です。

「Hi!」・・・笑顔で「ハイ!」。これで充分です。ウェルカムの感じを出すようにしましょう。

「May I help you?」・・・「何かご用ですか?」。お客様に声をかける場合に使います。

「Ready to order?」・・・「ご注文は?」。飲食店などで注文をとるときに使います。

「You can try it on」・・・「試着できますよ」。服やアクセサリーの販売で使います。

「Everything OK?」・・・日本ではあまり言いませんが、他に用件がないか確認するときに使います。

他にもあるかもしれませんので、調べてみて頂ければと思いますが、無理をする必要はありません。


自動翻訳を使おう

外国からのお客様にうっかり話しかけて大量の返事が返ってきてしまったらどうしよう、という不安がありますね。最初のひとことは言えても、そのあとがお手上げ状態になってしまいます。

そんなときは「Google翻訳」を使いましょう。「Google翻訳」は最初出たときは、あまりに拙い翻訳しかできず、使い物にならなかったのですが、何度かのアップデートを経て、現在ではほとんどドラえもんの「ほんやくコンニャク」かと思うくらい、高精度で便利なツールになっています。スマホがiPhoneでもAndroidでもアプリとしてインストールすることができます。

アプリ版「Google翻訳」をビジネスで活用する場合、便利な機能は(1)会話モード、(2)リアルタイムカメラ翻訳、の2つです。


「Google翻訳」会話モード

会話モードの場合、事前に何語と日本語の会話か設定しておきます。アプリの「会話」ボタン(マイクが2つのアイコン)を押して、会話をスタート。こちらの話した内容が相手の言語に翻訳されて表示されますので画面で見てもらいます。続けて、相手の返事を話してもらうと、日本語に翻訳されて画面に表示されます。この会話を続けて行うことができ、翻訳も一瞬でされます。ほとんど同時通訳状態です。確かにたまにおかしな訳になることもありますが、意味が通じないということはありません。


「Google翻訳」リアルタイムカメラ翻訳

リアルタイムカメラ翻訳では、アプリのカメラアイコンを押して対象の文字を撮影すると、 写っている文字をリアルタイムで翻訳してくれる機能です。特になにもしなくても勝手に訳してくれますが、特定の箇所だけ訳したいなら指でなぞるとそこを訳してくれます。 試しにこのトローチの箱をリアルタイムカメラ翻訳で見てみると、下の写真のような感じで見えます。

フォントなども違和感がない感じになっており、恐ろしささえ感じます。おそらくAIの技術が使われていると思います。Google恐るべし。

この機能は飲食店のメニューの翻訳にぴったりでしょう。レストランなどでわざわざ中国語のメニューを用意しなくても、スマホさえあれば、リアルタイムカメラ翻訳で日本語メニューがそのまま中国語メニューになります。工夫次第でかなり使える強力な機能です。


以上、小さなビジネスが増加するインバウンド需要への対策として英語(多言語)での接客の方法をどのように行うべきか、という話題でした。最低限の英語力とテクノロジーで波を掴もう、ということですが、どうしても英語が不安という方は、こちらの講座で勉強しましょう。

アルクの通信講座の中身を見る・聞く

小さなビジネス応援の関連記事:
低コストですぐに出来るホームページ開設の方法
クールなPOSレジをお店に導入して差別化する方法
ラクスルを活用して販促の効率を上げる方法
ファクタリングを活用して資金調達する方法
クラウド請求書でお客様とウィンウィンの関係を作る方法
個人事業主でも作れるETCカードとガソリンカード
格安でオーダースーツを作る方法
格安でテレビCMを流す方法
親父の会社(非上場)を継いだらいくらかかるのか?非上場企業株式の評価方法を3分でわかりやすく解説
IT人材のいない中小企業でもIT を使った業務効率化をする方法
売上アップのための正しい営業のアプローチとは?
増加するインバウンド需要への対策。英語(多言語)での接客の方法

━━…━━…━━…━━…━━…━━
サンクプランズ・コンサルティング
━━…━━…━━…━━…━━…━━
個人・中小事業者のお客様を対象に会計サービス、コンサルティング、デジタルコンテンツ販売、セミナーなどを行っています。
詳しいプロフィールを見る
会計サービスについて
コンサルティングについて
デジタルコンテンツ販売について
セミナーについて
お問合わせはこちら

【小さなビジネス応援】売上アップのための正しい営業のアプローチとは?「ビールの売り子理論」で分かりやすく解説

野球場

「ビールの売り子理論」をご存知でしょうか?おそらくご存知ないでしょう。なぜなら、今自分が考えたばかりですから。「売上アップ」のために「営業を増やしたい」と考える経営者があとを絶ちません。だけど、それが本当に正しい打ち手なのか、考えて頂く助けになればと思い、「ビールの売り子理論」を使って説明をします。



「ビールの売り子理論」とは

例えば、あなたはビール販売会社の社長で、今度新しく野球場でビールを売ることになったとします。野球場は5万人収容のスタジアム、試合はいつも5万人の満員御礼状態です。まず、あなたはバイト1人を売り子として採用して販売することにしました。バイトが1人で1試合に販売できる量は100杯が限度です。それ以上はタンクが大きくなり過ぎて運べない、とします。

最初の試合が終わったところ、その売り子は100杯を完売しました。社長であるあなたは「売上アップ」したいと考えます。どうするでしょうか?当然、売り子を増やしますね。2人目の売り子を雇い、次の試合に投入しました。すると、2人とも100杯を完売して、売上は倍増しました。100%成長です。

社長であるあなたはもっと「売上アップ」したいと考え、売り子をどんどん増やします。そうするとどうなるでしょうか?直感的に下図のようになることが予想されます。



飽和曲線

売り子の人数が少ないうち([A]のあたり)では、売り子の人数に比例して売上が伸びますが、やがて比例線(オレンジ線)から乖離しはじめ([B]のあたり)、やがて推定される上限に達すると、それ以上は売上は伸びなくなるでしょう([C]のあたり)。このような曲線を「飽和曲線」といいます。



市場は飽和曲線に従う

この飽和曲線を描くのが「ビールの売り子理論」です。要するに売り子の数をいくら増やしても、一定の市場規模で飽和してしまい、それ以降は「売上アップ」に貢献しません。5万人の野球スタジアムであれば、5000から10000杯くらいが1試合で売れる市場規模ではないでしょうか?観客の中には子供や私のような下戸もいますので、意外と少ないはずです。また、競合(別のビール会社)の参入によって予想より早く飽和することも考えられます。



「営業を増やそう」は危険な誤り

経営者でこの理屈が分からない方がけっこういます。市場は無限で飽和しない(オレンジ線を妄信)と思い込んでいたり、現在[A][B][C]のどの地点にいるのか理解できていないために、「営業を増やして売上アップしょう!」と言ってしまうのです。

特に[B]のあたりにいる場合が危険です。今まで([A]のころ)順調に伸びていたのに、なんで伸びないんだろう?「もっと営業を増やせ!」となりがちです。そうするとどうなるか?人件費による固定費増大で限界利益(売上から変動費を引いいた利益)があっという間に消し飛びます。そして急速に経営が悪化していきます

[B]や[C]に来たら、「売上アップ」の打ち手は一般的に「付加価値の増大で単価を上げる」方向性となります。もう数は出ないので、高く売る方法を考えるのです。また在庫削減などコストダウンと利益管理を追求します。「売上アップ」のために安易な値引き販売をしていないか、しっかり手綱を締めることも必要です。



まとめ

このように「売上アップ」のために「営業を増やしたい」と思ったら、現在[A][B][C]のどの地点にいるのかを冷静に考えましょう。どの地点にいるか分からなければ、私のような外部のコンサルタントと一緒に考えるのも一手です。その上で、次の施策を考えるようにしましょう。


以上、売上アップのための正しい営業のアプローチとは?「ビールの売り子理論」で分かりやすく解説 、という話題でした。



小さなビジネス応援の関連記事:
低コストですぐに出来るホームページ開設の方法
クールなPOSレジをお店に導入して差別化する方法
ラクスルを活用して販促の効率を上げる方法
ファクタリングを活用して資金調達する方法
クラウド請求書でお客様とウィンウィンの関係を作る方法
個人事業主でも作れるETCカードとガソリンカード
格安でオーダースーツを作る方法
格安でテレビCMを流す方法
親父の会社(非上場)を継いだらいくらかかるのか?非上場企業株式の評価方法を3分でわかりやすく解説
IT人材のいない中小企業でもIT を使った業務効率化をする方法
売上アップのための正しい営業のアプローチとは?


━━…━━…━━…━━…━━…━━
サンクプランズ・コンサルティング
━━…━━…━━…━━…━━…━━
個人・中小事業者のお客様を対象に会計サービス、コンサルティング、デジタルコンテンツ販売、セミナーなどを行っています。
詳しいプロフィールを見る
会計サービスについて
コンサルティングについて
デジタルコンテンツ販売について
セミナーについて
お問合わせはこちら

売上アップのためのロジックツリー(ディシジョンツリー)の作り方

木

様々な業務の問題解決をお手伝いしています。現場の担当者と話をしていて、よく感じるのは論理性の無さです。別に理屈っぽくなる必要はないのですが、「なぜなのか?」という追求よりも思いつきや直感が先行してしまいます。アイデア募集!のような感じで施策を決めようとしてしまいます。

そのような場合によくご紹介しているのが「ロジックツリー」です。ロジックツリーを使うと自分たちだけでなく、上長や他部署、取引先やパートナーなど外部の方も含めて全員納得のいく施策を導くことができます



ロジックツリーとは

ロジックツリーとは、論理的にかつ漏れなくダブりなく考えるための思考ツールです。何か問題があってその理由を探りたい場合や、何か目標があってその達成方法を探りたい場合に力を発揮します。

文字通り「ロジック=論理」を「ツリー=木」のように書いていくものです。ただし、木は上下方向で伸びますが、ロジックツリーは横方向へ伸ばします。通常一番左に「問題」や「目標」を掲げて、その問題はなぜ起きるのか、その目標をどうやって達成するのか、を構造的に書いていきます。

問題のロジックツリーでは「なぜ?」「なぜ?」と繰り返すことで、問題の根本原因までたどり着くことができます。よく言われるのは、5回「なぜ?」を繰り返して深堀する、ということですが、実際には2−3回でも結構根本に到達することができます。

<問題のロジックツリー>

ロジックツリー1

目標のロジックツリーでは「どうやって?」を繰り返して、目標を達成する方法を細分化していきます。いきなり大きな目標を目指すのではなく、細分化された身近な目標をコツコツをクリアして徐々に大きな目標に近付こうというアプローチです。

<目標のロジックツリー>

ロジックツリー2

漏れなく・ダブりなく「理由」や「方法」を挙げるようにしましょう。これにはチーム全員で集まって、ブレインストーミングなどをすると効果的です。

ロジックツリーが出来たら、各「理由」や「方法」に対して、優先順位をつけます。優先順位は「100ドルテスト」と言われる手法を使います(別に100円テストでも良いのですが)。これはもしあなたが100ドル持っているとしたら、各項目に何ドルずつ分けますか?という発想方法です。つまり、「問題」の理由がトータルで100ドルだとしたら、「理由1」が何ドル、「理由2」が何ドル、「理由3」が何ドル、と重み付けをするのです。

例えば、「理由1」50ドル、「理由2」が30ドル、「理由3」が20ドル、という具合に。次に「理由1」の理由である「理由1−1」と「理由1−2」に50ドルを配分します。このように最底辺まで配分していくことで、どの理由または理由グループが一番問題に影響を及ぼしているのか、見える化することができます。

こうして実施すべき施策を理論的にあぶり出すことができるのです。

ロジックツリーを使った売上アップ分析の例

では具体例を使って見てみましょう。どこの会社でも問題となる「売上アップ」を目標としたロジックツリーを作ります。

ロジックツリー3

さらに100ドルテストを行なって、対象となるビジネス・市場に応じた施策の優先順位をつけます。もちろん、「なぜ」そのような優先順位になるのか、の合理的な説明も必要です。場合によっては、現場を観察したり、データを分析したり、リサーチが必要になることもあります。

これを「アイデア募集!」スタイルでやると、「営業ががんばる」とか「新製品を出す」とかアバウトな感じになりがちです。確かに現場の直感が一番正しいという面もありますが、それでは周りを説得したり、予算をつけてもらったりすることが難しくなります。そこでロジックツリーを作って理論的な分析結果として示すことで、議論の舞台に上がることができるようになります。

ロジックツリーについてもっと勉強したい場合

ロジックツリーについてもっと勉強したい、という方へは【グロービス学び放題】をお勧めします。グロービス学び放題は月額1980円で様々なビジネススキルをオンラインで学習できるサービスです。その中に「ディシジョンツリー」として紹介されている動画があります。今なら10日間無料で視聴できるトライアルがありますので、下記より詳しい情報をご覧になってください。

グロービス学び放題

↓ ↓ ↓ 

また、ロジックツリーの作成にあたっては、コンサルタントを雇ってリードしてもらうのが結局コスパが良かったりします。私でよければお力になれるかもしれませんので、お問い合わせフォームからご連絡ください。

以上、売上アップのためのロジックツリー(ディシジョンツリー)の作り方、という話題でした。

━━…━━…━━…━━…━━…━━
サンクプランズ・コンサルティング
━━…━━…━━…━━…━━…━━
個人・中小事業者のお客様を対象に会計サービス、コンサルティング、デジタルコンテンツ販売、セミナーなどを行っています。
詳しいプロフィールを見る
会計サービスについて
コンサルティングについて
デジタルコンテンツ販売について
セミナーについて
お問合わせはこちら

【ビジネススキル】ビジネスマンに必要なスキルを短期間で体系的に、かつ格安で身につける方法

ビジネススキル

 

ビジネススキル不足が目立つ

普段から企業でいろいろなビジネス課題を解決するお手伝いをしています。問題が起きている所へ行って、その発生原因を分析し、対策を作り、行動計画を作成して、その実行をアシストしています。

当然に問題を抱えている当事者たちと一緒に考えるということになるのですが、その際に感じることは意外と「ビジネススキルの基本が分かってない・知識として備わってない」人が多いということです。これは年齢に関係なく言えることです。

もちろん全員がそういう上昇志向を持って仕事に望んでいる訳ではなく、仕方がないのかもしれませんが、ほんの少しの勉強で周りと差別化できるのにもったいないなーと思ってしまいます。

ビジネススキル不足の原因はおそらく、(1)勉強する時間が無い、(2)疲れて長時間かけられない、(3)お金が無い、といったところでしょうか。だとすれば、スキマ時間で短時間に効率良くローコストで勉強する方法を採用すればよいということになります。

そんな方法があるのか?というと、あります。ネットスクールを利用すれば良いのです。最近ではネットスクールでMBAで勉強するようなビジネススキルを学べるものが出てきています。例えば、【グロービス学び放題】がおすすめです。



グロービズ学び放題

「グロービズ学び放題」では、思考、戦略・マーケティング、組織・リーダーシップ、会計・財務、グローバルといった分野ごとに下記のようなビジネススキルを紹介する動画が編成されており、好きなスキルを選らんで月額定額1980円から学び放題になっています。

  • MECE
  • Win-Win
  • 囚人のジレンマ
  • ロジックツリー
  • 回帰分析
  • バランススコアカード
  • PPM
  • バリューチェーン
  • マーケティングミックス
  • SWOT分析

1つの動画が10分程度で出来ており、スキマ時間でも1コマ受講できるようになっています。あまり長時間だらだら説明されても集中力が続きませんので、短時間を要点を押さえるという発想が良いです。

動画は全部で120本くらいで、いずれもビジネススキルとしては基礎知識の部類に属するものです。すべて制覇するくらいの意気込みで挑戦すると良いでしょう。


1ヶ月集中での勉強がオススメ

この「グロービズ学び放題」をどのように活用するのが良いか、というと、短期集中をおすすめします。私の場合、このような月額定額のネットスクールを利用する場合、その月の1日など開始時期に会員登録し、その月の間、集中して徹底的に利用します。そして1月分のカウントの最終日までに会員登録を解除します。

このようにすると、1か月分のコストだけしかかかりませんので、コスパが非常に良くなり、お得です。

これをやるには、あらかじめ「勉強する月」を決めて、スケジュールを押さえておくことが必要です。他の仕事との兼ね合いで時間が十分に取れないときは、最初から「勉強する月」にしません。もし予定外の仕事が入ってしまって、1ヶ月間で予定したカリキュラムを消化できなければ、また数ヵ月後に「勉強する月」を決めて、続きをトライします。大抵の月額定額サービスは入会・退会は自由ですので、時間があるときだけ入会すれば良いのです。

皆さんにもこの1ヶ月集中作戦を使って、「グロービズ学び放題」で勉強すると良いと思います。なお、記事執筆時においてまずは10日間無料トライアル!というのがあります。根性を出せば、この10日間で必要なカリキュラムを全て消化してしまう、という方法もありますね。

 

ビジネススキルは普遍的

「グロービズ学び放題」で紹介されているビジネススキルは非常に普遍的です。私の場合1995年にMBAを取得していますが、20年以上経ってもその当時勉強した内容の多くがそのまま「グロービズ学び放題」で紹介されています。もちろん、新しい考え方やフレームワークも出てきていますが、古いものが廃れるということはありません。

そういう意味では、わずかな時間とお金を投資することで得られるメリットは絶大です。今後もおそらく何年にも渡って有効なビジネススキルを身につけることができるでしょう。周りとすこしでも差をつけたいと思うなら、是非やってみましょう。

スマホでサクッと学べるビジネススキル動画学習サービス


以上、ビジネスマンに必要なスキルを短期間で体系的にかつ格安で身につける方法、という話題でした。

━━…━━…━━…━━…━━…━━
サンクプランズ・コンサルティング
━━…━━…━━…━━…━━…━━
個人・中小事業者のお客様を対象に会計サービス、コンサルティング、デジタルコンテンツ販売、セミナーなどを行っています。
詳しいプロフィールを見る
会計サービスについて
コンサルティングについて
デジタルコンテンツ販売について
セミナーについて
お問合わせはこちら