この記事は「コロナ不況で不動産投資なんてお先真っ暗ですよね?もし不動産投資で資産形成するとしたらどういった考え方がありますか?」といった質問に答えます。
目次
Withコロナ時代の不動産投資の始め方
今回のコロナ禍で不動産の市況がどう変わるだろうか?というのがここ最近の関心事です。新型コロナウイルスの感染拡大が始まって、まだ半年経っておらず、不動産市場への影響ははっきりとはしない面があります。
ですが、少しずつ変化の兆候が見えており、そういった変化の兆しをもとに今後どのようなことが起きるか、そのため不動産投資についてはどういうスタンスで望むべきか、検討してみます。
これまでの不動産価格の経緯
これからを考える前に、これまでの不動産価格の経緯を振り返ってみましょう。不動産取引といえば、住居用の土地・戸建・マンション、事業用の土地や建物といったものがありますが、身近な問題として住居用の戸建とマンションを考えます。
国土交通省の不動産価格指数でみると、2010年1月を「100」とした戸建とマンションの価格指数は次のように推移しています。
(出典:国土交通省 全国不動産価格指数より作成)
マンションは「リーマンショック」時にガクッと下げた後、ほぼ一貫して上昇してきています。コロナ前でもマンションは「高すぎて売れない」といった状況でした。
一方で戸建はほぼ横這いの安定した価格で推移しています。
これがコロナ前の事実です。
コロナで何が変わるか?
新型コロナウイルスは社会生活を一変させました。政府がわざわざ「新しい生活様式」と言っているように、そう簡単に元に戻りそうもありません。
今後は好むと好まざるとに関わらず、「Withコロナ」すなわちコロナウイルスと一緒の生活を考えざるを得ません。そういった状況で不動産価格に影響があると考えられる変化は次のものです。
- 東京の一極集中が緩む
- 在宅勤務が増えて「住まい」の重要性が増す
- 多くの業種で不況となり所得が減る
以下にそれぞれ説明します。
東京の一極集中が緩む
従前の状況では「住勤近接 」が良いとされ、都心の企業で働くのであれば都心に住まいを持つのが良いという考え方がありました。ところが在宅勤務(テレワーク)が一般化することとなり、おそらく一定の人はもうオフィスに戻ることもないということを考えると、価格の高い都心に住まいを求める必要がありません。
テレワークさえできれば、勤務先と遠く離れてたとしても特に問題がないことになります。以前はそれでは問題があるとされていましたが、実際にやってみたら意外と問題がなかったということです。
また東京は「密」になりやすく、感染のリスクが高いです。
こういったことは、「どこに住むか」の意思決定に大きな影響を与えることになり、結果として東京の一極集中が緩むことになります。
在宅勤務が増えて「住まい」の重要性が増す
在宅勤務が増えれば当然に自宅で過ごす時間が長くなりますから、その人の生活にとって「住まい」の重要性が増すこととなります。これまでは日中会社で仕事をして、夜に寝るために帰るだけといった程度で「住まい」を考えていた人も、今後は「住まい」にお金をかけることになるでしょう。
自分や家族が一日快適に過ごせるような住環境を求めることとなります。
多くの業種で不況となり所得が減る
ほとんどの未来は不確実ですが、完全に確実な未来として「コロナ不況」が来ます。すでにアメリカでは2000万人を超えるような過去になかった失業者が出ており、日本においてもすでに100社を超える企業がコロナ禍の影響で倒産しています。
上場企業でも倒産が出始めていますし、中小企業においても次の一年ぐらいの間に相当数の倒産があると考えられます。そうなれば必然的に不況ですし、不況になれば人々の所得は減ります。
この結果、住宅用の不動産市況も落ち込むでしょうし、成約件数や成約価格も下落していくはずです。
次の不動産投資を決めるトレンド
上述の変化を背景に、「今後どのようなスタンスで不動産投資を行えばよいか?」と言うと、次のトレンドに沿った投資を行うというのがひとつのアイデアです。
- 地域分散傾向
- 全体的なグレードダウン
- 中古物件の低価格化
地域分散傾向は、これまでの東京集中ではなく、周辺都市や地方都市へと不動産需要が分散していくという意味です。例えば、名古屋の郊外の都市に住んで東京のオフィスの仕事をするということが今後完全に可能となるからです。
全体的なグレードダウンは、不況による低所得化と将来への不安で高い買い物はできなくなりますので、都心のタワーマンションのように不釣り合いな高額物件は売れなくなるでしょう。より現実的で「住まい」の充実を目指した購買行動が主流となります。
こちらの記事にもあるように、既に出ている兆候として中古物件の低価格化があります。全体的にグレードダウンしていく中で中古物件は更に安くなる可能性があります。
で、結局どんな投資がおすすめか?
上述のとおり、これまでの推移や今起きている変化を考えると、Withコロナ時代にズバリおすすめの不動産投資方法はこちらになります。
ボロ物件投資
「ボロ物件投資」というと聞こえが悪いですが、要するに東京の周辺都市や地方都市で築年数が相当に古い物件を格安で購入し、リノベーションを行って賃貸または再販売するという投資モデルです。
まず住む場所の地域分散傾向により、都心にこだわる必要はもはやありません。このため、これまで敬遠されてきた場所が今後価値を持つと考えます。
そういった周辺都市や地方都市には、都心と違ってボロ物件が多く存在します。 極端な例としては100~200万円でも購入できる物件(マンションや戸建)があります。
中古物件の低価格化でこういったボロ物件がさらに安く買える可能性があります。従前の価格推移をみれば、マンションよりも戸建のほうが価格が安定しており、投資しやすいと考えます。
ボロ物件を安く買ってリノベーションを行い「住まい」として十分な機能性を持たせれば、「住まい」重視型で物件を探している人の目に留まるはずです。
また、ボロ物件投資のもうひとつの魅力は、初期投資が安く済むということです。手持ち資金だけで購入してスタートできれば、銀行からローンの借入をする必要もなく、返済に追われるといったこともありません。このこともコロナ不況下では助かるものです。
次のアクションは?
「ボロ物件投資」を検討するとして、次に起こすべき行動は何でしょうか?
もちろん、いきなり物件探しをすることではありません。詐欺師にかからない為にも、まずは周辺知識の勉強をするところから入った方が良いです。
Amazonなどで「ボロ物件」と検索すると本がたくさんありますので、そういった本を10冊くらい読んで知識の絶対量を増やしましょう。
また、疑問に思う点を不動産投資セミナーなどで専門家に質問してみるものも手です。不動産投資セミナーは怪しいものも多いので、下記のようなある程度しっかりしたところが良いです。
今ならリモートでセミナーを実施している所も多く、感染予防だけでなく余計な売り込み防止の点からも有効です。以下がそういったオンラインの不動産投資セミナーの例です。無料で勉強できます。
以上、Withコロナ時代の不動産投資の始め方、という話題でした。やりようはありますし、「お先真っ暗」という訳でもない、ということです。重要なことは、全てが止まっているこの時期に先を読んで行動していくことです。周りよりちょっと早く動けば勝てます。
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