【固定資産税】固定資産税の減免制度と増税【該当する方は早めの準備を】



この記事は「コロナ禍の救済措置として固定資産税の減免制度があるという話ですが、どんな制度ですか?自分にも適用がありますか?」といった疑問に答えます。



2021年の固定資産税の減免制度と増税

事業をしていると事業用の家屋や設備に対しては、固定資産税が課税されます。固定資産税は市町村に支払う(東京23区だけは特例で東京都に支払う)税金で、毎年5月になると納税通知書が送られてきます。

今年(2020年)もコロナ対応の真っ最中にも関わらず、送られてきまして舌打ちした方も多かったかでしょう。固定資産税はたとえ赤字でも家屋や設備を持っていると課税されてしまうので、困ったものです。

そんな固定資産税ですが、コロナ対応の一環として来年(2021年)分は減免する制度が準備されました。今年は単純に間に合わなかったの、来年は減免ということでしょう。しかし、その一方で固定資産税を増税する話も出ています

今回は固定資産税の減免制度と増税についてまとめてみます。





固定資産税の減免制度

2021年(令和3年)について、次のような固定資産税の減免が行われます

(1)対象者

個人または法人である中小事業者です。中小事業者限定です。

(2)軽減対象

  • 事業用の家屋と設備等の償却資産に対する固定資産税(通常は取得額または評価額の1.4%の金額)
  • 事業用の家屋に対する都市計画税(通常は評価額の0.3%の金額)
  • 2021年1月1日時点の資産(これから買う資産も対象となります)

あくまで「事業用」限定です。個人の家屋(マンションなど)は含まれません。

また、事業用でも土地は軽減の対象となりません。

(3)軽減率

令和2年2月~10月の任意に継続する3月の期間の事業収入が前年同期比50%以上減少の場合なら100%免除です。

前年同期比30%~50%未満減少の場合は、50%軽減となります。

3ヶ月連続の期間で収入を比較するところがポイントです。また、30%未満の減少(これでも結構大きいマイナスですが)の場合は減免対象外となります。

(4)申請方法

課税は黙っていてもされますが、減免は申請しないと受けられません。そのやり方は次の通りです。

  • 事前に「認定経営革新等支援機関等」の確認を受ける
  • 令和3年1月31日までに市町村に必要書類とともに軽減を申請する(申請開始は2021年1月中の予定です。申請期間が短いです)

認定経営革新等支援機関とは、国が認定する公的な支援機関です。商工会や商工会議所のほか、金融機関、税理士などが認定を受けています。

既にこういった支援機関とお付き合いがあれば、早めに相談しておくと良いです。弊事務所(税理士法人船津会計)も8月より支援機関に認定される予定です。

(5)申請書類

支援機関のアドバイスを受けて準備すれば良いですが、次の書類が必要となります。

  • 中小事業者であること等が確認できる書類。各種誓約書や登記簿謄本の写しなどです。
  • 事業収入の減少がわかる会計帳簿
  • 個人の場合特例対象家屋の居住用・事業用割合がわかる資料。青色申告決算書または収支内訳書(白色申告の場合)の事業専用割合(%)で確認されます。

詳しくはこちらの中小企業庁ホームページに掲載されます。
https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/zeisei/2020/200501zeisei.html

申請時期は2021年1月となり、認定機関も繁忙期となりますので、早めに相談して書類の準備を開始しておくようにしましょう。



2021年から固定資産税は増税

減免の話の直ぐ後ですが、来年(2021年)から固定資産税は増税というニュースが伝わっています。日経新聞電子版(5月23日付)に次のようにあります。

(元記事は→こちら

  • 2021年は3年ごとに行う建物の資産価値を評価する基準を見直す時期
  • 東京五輪に向けた建設需要による資材の値上がりや、人手不足などによる人件費の上昇を反映して建物の評価額が上昇
  • 建物部分について、試算では東京23区の新築マンション(57平方メートル)で年間5千円程度の増税、標準的な木造2階建て新築住宅(延べ床面積82.48平方メートル)でも年間5千円程度の増税となる
  • 土地の資産価値は地価に左右されるので、地価が下がらなければ建物部分の増税額がそのまま固定資産税額のアップに繋がる

たまたま来年が3年に一度の評価替えのタイミングという点と、オリンピックの影響という点の2つがちょうど重なってしまった、ということです。

事業用資産であれば、上述の減免制度でとりあえず2021年はなんとかりますが、個人の固定資産税については増税をもろに受けることになりそうです。なかなかの痛手ですね。





以上、2021年の固定資産税の減免制度と増税、という話題でした。固定資産税は金額もそれなりに大きいのですが、おそろかにしがちです。納税資金の面でも準備が必要ですし、今回減免制度の適用を受けられそうな場合は、早めに準備しておく必要がありますね。

★★★人気記事★★★