【2024年確定申告】所得カテゴリー別アフィリエイトの確定申告



「確定申告シーズン」が到来です。アフィリエイトで収入がある人は、多くの場合所得税の確定申告をしなければなりません。

この記事では「アフィリエイト収入」がある方が、その所得(売上)の各段階によって何を準備したら良いのか?といった疑問に答えます。



アフィリエイト所得が20万円以下の場合

ここでいう所得とは売上(収入)ではありません。売上から経費(費用)を引いた金額のことです。

アフィリエイトによる所得が年20万円以下の場合であれば、サラリーマンや主婦が副業として行っている場合が想定されます。

この場合、所得税の計算上は原則として「雑所得」という区分で申告します。ただし、「事業所得」と「雑所得」の区分けは法律上あいまいで、その仕事を独立・継続・反復していると個人事業であり、事業所得であると認められます。

「事業所得」とすると赤字の場合給与所得と損益通算が出来るので、税金の額を減らす効果がありますが、「雑所得」とすると給与所得と損益通算できないためメリットが無いということがあります。この辺の判断は税務署に確認する方が無難です。

いずれにせよ、年末調整をしたサラリーマンについては、アフィリエイト所得が20万円以下なら確定申告は不要です。他に医療費控除など申告が必要な事がなければ、所得税についてはアクション不要です。ただし、自治体に納付する個人住民税については20万円以下の雑所得も申告が必要という決まりになっていますので注意が必要です。

逆に年末調整をしていない人は、アフィリエイト所得が20万円以下でも確定申告が必要となります。「少額だからいいや」と放置していると思わぬペナルティを受けるかもしれませんので、しっかり対応しましょう。



アフィリエイト所得が20万円を超える場合

アフィリエイトによる所得が年20万円を超えたら、所得税の計算上は原則として「事業所得」という区分で申告します。

このとき、もし「開業届」をまだ税務署に出していない場合は、事前に出しておくようにしましょう。開業届は開業後1か月以内に所轄の税務署に提出する決まりになっていますが、たいていは確定申告前に慌てて出すパターンが多いです。

また、その際に合わせて「青色申告承認申請書」を提出して、いろいろと有利な青色申告ができるようにします。青色申告承認申請書は開業後2か月以内に出す決まりになっています。これを出し忘れると、開業の年は青色申告はできない(その翌年からできる)ので、注意が必要です。

開業届や青色申告承認申請書はわざわざ税務署に行かなくても「開業freee 」を使えば、すぐに作成することができます。ただし提出は税務署に出向く(郵送する)必要がありますが。

事業所得の申告には「会計帳簿」が必須です。これをもとに「青色申告決算書」を作るからです。

それなりの規模があれば、freee 」や「マネーフォワード」のようなクラウド会計を導入して帳簿を作成するのも良いですし、まだ規模が小さければ、私のほうで準備したエクセルベースの「シンプル経理ツールをご利用いただくのも良いかと思います。



アフィリエイト所得が290万円を超える場合

所得が年間290万円を超えてくると、都道府県に納付する「個人事業税」がかかってきます。税額はざっくり言って所得から290万円を引いた金額に5%を乗じた金額です。

個人事業税は都道府県のほうで計算して毎年8月ごろに「納税通知書」が送られれてくるので、それを納付するだけということになります。自動車税と一緒でこちら側で計算したり申告したりする必要はありません。

はじめてこの「納税通知書」を受け取るとびっくりしますので、頭の片隅に置いて納税資金を準備しておくようにしましょう。



アフィリエイト売上が1000万円を超える場合

アフィリエイト売上が1000万円を超えるとこんどは「消費税」がかかってきます。ここでは所得ではなく、売上です(厳密には課税売上高といいます)。

ただし、この1000万円というのは今年の売上ではありません。細かいルールはいろいろある(下記の記事をご参照ください)のですが、ざっくり言って2年前の売上が1000万円を超えた場合です。

つまり2年前のアフィリエイト売上が1000万円を超えていると、今年は原則として課税事業者となり、消費税を納めなければなりません。このとき、今年の売上規模は関係ありません。たとえ1000万円に届かなかったとしても消費税の納税義務者となります。

もしもこの「2年前の2017年が1000万円超」に該当している場合は、2020年3月31日までに消費税の確定申告を行う必要があります。特に初めての場合はうっかりしやすいので注意が必要です。

消費税の確定申告は所得税と異なり、個人での対応は難易度が高いですので、税理士の先生に助けてもらうようにした方が良いです。消費税は納付税額も高くなりがちで、ミスすると痛いので、早め早めの準備を心がけてください。

もし、これから税理士を探すよ、という方は税理士ドットコム 」や「税理士紹介ネットワーク 」のような無料のマッチングサービスで探すと良いです。または当事務所をご検討頂ければ。以下よりお問い合わせください。

以上、所得カテゴリー別アフィリエイトの確定申告という話題でした。アフィリエイト売上1000万円とか羨ましい限りですが、この規模になると節税や社会保険の観点では法人化を検討しても良いかもです。法人成りについてはこちらの記事にて検討しました。よろしかったら合わせてどうぞ。

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