【困った】経理担当者が突然退職してしまったらどうするか?



経理が突然辞めてしまった

「経理が突然辞めてしまった」という話をたまに耳にします。経理の仕事は AI によって置き換えられるなどと言われますが、経理職は現実にはまだまだ人海戦術の世界であり、突然人が辞めてしまうと仕事が回らなくなってしまいます

特に中小企業のように人数が少ない場合は、非常に困ることになります。

ところが現在は経理職はどちらかといえば売り手市場です。経理の人材が不足しており、経験やスキルのある人はより良い条件を止めて転職しやすい環境になっています

もしブラック職場であればあっという間に辞めて別に会社に行ってしまうことでしょう。 





突然辞めてしまったときの応急対策

ある日突然経理がやめてしまったときは、次の応急対策が考えられます。

  • 経理代行サービスを使う
  • 会計事務所に委託する


代行サービスを使う

最近では各種サービス代行サービスが出てきており、経理処理についても代行サービスがあります

代表的な会社は次の2社です。

バーチャル経理アシスタント は、 経理リソースが十分に無い法人向けに、経理業務を代行するサービスです。アウトソーシングの形となり、オンライン上にプロ経理がいるといったイメージになります。

請求書発行、入金消込、経費精算といった手間のかかる経理業務を代行してくれますので、本業に集中することができるようになります。

非常に短期間でサービスを利用開始することができますので、代わりの経理担当者を採用して教育するといった手間が一切かかりません。

もちろん長期的には経理担当者を置く方が会社にとって良いことでしょうが、背に腹はかえられない応急対策として十分に助かるでしょう。 バーチャル経理アシスタントをつなぎとして活用しながら、新しい経理担当者をじっくり腰を据えて採用するということもできます。

下記リンクより内容をご確認ください。

メリービズ「バーチャル経理アシスタント



また、オンラインアシスタントサービス【HELP YOU】の場合は、オンライン業務に加えてオフライン業務にも対応してくれます。なかなかオンラインだけでは済まないという業務内容であれば、実際に人に来てもらって作業してもらうことも可能です。



会計事務所に業務委託する

もし新しい経理担当者を断念せざるを得ないような場合には、会計事務所に経理処理をアウトソーシングするのが良いです

もしこれまでお世話になっている顧問の税理士先生がいる場合には、より包括的な業務アウトソーシングを受けてくれる可能性があります。

税理士先生の考え方や事務所の方針でそのようなアウトソーシングを受けないとしている場合もあります。 そのような場合には最悪別の税理士・会計事務所を探してお世話になるということになるでしょう。

税理士の探し方については、こちらの記事に詳しく書きました。



そもそも突然辞めても困らないように準備する

経理が突然辞めてしまう問題に対しては、そもそも突然やめても困らないように準備するということがあります。例えば、次のような準備です。

  • 情報が属人化しないように共有を心がける
  • 内部監査を行う
  • マルチスキル化する


情報が属人化しないように共有を心がける

情報が特定の人に属していると、その人が会社を辞めてしまった時にどこに何があるのかがわからなくなります。これを防ぐためにバインダーのような紙の資料であれ、オンライン上のファイルであれ、なるべくどこに何があるのか情報を整理して共有化するようにしましょう

非常に基本的な事ですが、企業の規模が小さくなればなるほど、実はこれが一番出来ていません。どうしても担当者任せになってしまい、その担当者は辞めた後で情報を探そうとしても、もはや見つけ出すことができません。

特にその担当者がずぼらな性格の場合には、その担当者本人でさえ必要な情報を探す事ができなくなるような整理の仕方になっており、後に残された人達は非常に苦労します。

情報の効果的な整理にはコツがありますので、外部の人に一度みてもらうというのも良いでしょう。





内部監査を行う

情報が属人化しないように整えたつもりでも、時間が経つと再び混乱してくるということはよくあります。いつのまにかまた担当者個人の頭の中に情報が整理されるようになり、共有化のメリットが失われていきます。 

この状況を防ぐには内部監査を行うのが良いです。内部監査といっても大げさなものではなく、年に一度外部のコンサルタントや、社内の別部署の人もしくは社長さんなどに仕事の内容を点検してもらうのです。

こうすることで属人化やルール違反が発見されますし、場合によっては社員の不正が発覚する場合もあります。もっとも、こういう間違い探しを目的にしてしまうと社員が疑心暗鬼になってしまいますので、あくまで業務の効率化適正化といったところを目指して行うと良いです。

私のこれまでの経験でも、内部監査を行っている組織は生産性が高く、変化に対しても強いという傾向があります。ただし内部監査は通常の仕事を邪魔するような印象を与えてしまうので、うまく推進しないと従業員のウケは悪くなります。





マルチスキル化する

経理が突然辞めてしまうという状況はある意味避けられないこと、という考え方もできます。何故なら、そのくらい経理人材が人手不足だからです。

そうであるならば、既存の社員のうちに経理のサブ担当者を育成しておく、という手があります。もちろんそのような潤沢な人材が必ずしもいるわけではないのですが、例えば総務の担当者だったり、営業のアシスタントだったり、普段は経理と直接関係ない人を経理のサブ担当者として育成しておくという意味です

会社の負担で簿記などの資格をとってもらい、経理処理の一部をお願いするというようなやり方で複数の仕事ができるように育成します。これをマルチスキル化と言います。

マルチスキル化が進んでお互いの仕事をオーバーラップしてカバーし合うようにしておくと、休暇や離職に対してある程度強い業務を組むことができます

簿記2級のような経理資格は、こちらのオンラインスクール【アカウンタンツライブラリー】 で仕事をしながら比較的簡単に取得することができますので、活用されると良いです。



以上、経理担当者が突然退職してしまったらどうするか?という話題でした。経理職が売り手市場と言われる中、ネットを見ていると散見される事態です。経営者のみなさんは明日は我が身と思っておかれると良いでしょう。

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