この記事は「コロナ禍で様々な企業が業績不振に苦しんでいますが、ということは投げ売りのようなことになっていませんか?」といった疑問に答えます。
目次
コロナでリーマンショック以上の不況
2020年初頭から影響が拡大した新型コロナウイルスにより、リーマンショック以上の不況がこれから来ると言われています。または影響が深刻になってから半年も経過していませんので、現時点でどうこう言えないかもしれませんが、昨年から今年にかけて消費者の動向がどのように変化しているかデータを使って見てみました。
この結果、よく報道されてるように営業不振となっている品目が数字でも裏付けられていることがわかりました。これは裏を返せば、販売不振でお買い得になっているものがあるということです。
今回はどういったものがお買い得になっているのか見て行きます。
データでチェック
消費者の動向は小売物価の動向と関係していると考えられます。 つまり一般論としては、消費者の需要が大きければ小売物価は上がりますし、需要が小さければ小売物価が下がります。
そこで政府の統計資料(e-Stat)で以下の小売物価統計調査を確認しました。
2020年5月に発表された調査結果をもとに、2019年5月から2020年5月の1年間でどのような品目が値上がりまたは値下がりしているか見てみました。
2019年5月と2020年5月の小売物価を比較
すると、調査対象のなかで物価が出ている145項目のうち値上がりが33件、値下がりが112件とわかります。これは2019年10月の消費増税の影響を除去して比較したものです。
やはり圧倒的に値下がりしている品目が多く、消費者の需要が冷え込んでいることがわかります。冷え込みの理由は必ずしもコロナだけではなく、消費増税の影響などもあるでしょう。
具体的にどのような品目で値下がりが目立つかと言うと、主に次のものです。
- 高級ブランド品
- 普通自動車
- カウンセリング化粧品
- ホテル
- アパレル
逆に値上がりしているものは、次の通りです。
- Webコンテンツ
- 通信料
- JR(特にJR北海道)
- 軽自動車
- 健康食品・サプリ
値上がりしている品目を見ると、巣ごもり型の消費生活で需要が膨らんだと考えられるものが目立ちます。特にWebコンテンツや通信量はそのままの内容です。
ここで面白いのは普通自動車は値下がりしているのに、軽自動車は値上がりしているという点です。コロナ禍の不安や元々の販売不振で自動車が売れなくなり、生活の足として最低限必要な軽自動車に人気が集まっている様子がよくわかります。
値下がりしているものがお買い得
一般的に考えて値下がりしているものは、販売が不振だから値段が下がってるわけで、逆に言えば同じものを安い値段で買うことができる、ということになります。つまりお買い得ということです。
上記の例では高級ブランド品などはなかなかバーゲンにならないかと思いますが、今回値下がり幅も大きいですので、今後チャンスが訪れる可能性があります。好きな方は見ておくと良いです。
現時点でも特にお買い得感が高いと思われるものが3つあります。アパレル、 ホテル、自動車です。
(1)アパレル
アパレルは以下の日経新聞の記事にあるとおり、春夏物の売り出しがコロナと重なったため、全く売れず在庫の山になっていると言われます。
アパレル、春夏物売れず在庫の山 秋冬物仕入れ抑制へ(日経新聞電子版 2020年6月13日)
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO60340670T10C20A6EA5000?unlock=1&s=4
実際に「マガシーク」のようなアパレル通販サイトを見ても、このように各ブランドから夏物のバーゲンが嵐のように出ています。見ていると、確かに例年より値下げが早くて大きいようです。服をまとめ買いするチャンスと言えそうです。
(2)ホテル
ホテルもインバウンド客の蒸発で大きな影響を受けています。私が個人的に定宿にしている各地のホテルもしばらく閉鎖しており、6月の中旬頃からようやく営業再開したとのメールをもらっています。
夏以降の予約状況を見ると、正直に言って悲惨なほどガラガラで今後もかなり苦しい状態が続きそうです。海外旅行はおそらく今年いっぱい、もしくは来年以降も当面の間難しいのではと予想されます。従って、旅に出るとしても国内旅行が中心となるでしょう。
今のうちに今年の夏の旅行の計画を立てて、「一休.com」のような予約サイトからホテルの空き状況や料金を確認してみてください。夏の先取り特別プランといった特集で、今まで高くて泊まれなかったホテルもだいぶディスカウントして部屋を提供しています。
憧れのホテルに泊まれるチャンスかもです。
(3)自動車
自動車産業も今回のコロナ禍で大変な悪影響を受けました。製造のサプライチェーンが分断し、同時に消費者の需要が消えてしまったからです。
元々自動車は所有から利用へという流れがあり、車を買って所有するよりはシェアするという考え方が広がっているところでした。ここにコロナが来て、他人と車をシェアすることが感染拡大防止の観点から望ましくないこと、そもそも外出自粛で移動の需要がなくなったことで、全く売れない状態になっているのです。
ですが、逆に言うとこれは大きな値引きをもらうチャンスです。もし自動車の購入や買い替えを検討しているのであれば、ディーラーの営業に相談するとかなり大きく値引きしてくれるはずです。
もし車を所有することに躊躇があるならば、リースをするという手もあります。リースであれば毎月の出費が小さく済みます。他人と共有する訳ではありませんので、コロナ感染防止の意味もあります。
リースであってもその元金が相当値引きされるはずですので、かなり有利にな条件で車を入手することができるでしょう。詳しくは、頭金ボーナス払い無しで車が持てる月額定額カーリースの「定額カルモくん」などリース業者のサイトでご確認ください。
以上、知っておいて損はないコロナ禍でお買い得になっているもの3選、という話題でした。ピンチをチャンスに変えるために賢く振舞いたいものです。逆に値上がり品目については、これらを扱う会社の株を買って投資する、という手もありますね。
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