この記事は「コロナ不況で倒産しそう。この先どのように対処したらよいでしょうか?生き残りのアイデアはありますか?」といった疑問に答えます。
目次
どうなる日本?中小企業の倒産が激増
新型コロナウイルス対策として緊急事態宣言が出てから1ヶ月近く経って、このところ「倒産」する会社が増えるのではないか?という報道が多くなってきました。例えば以下のように、1年後には60万社以上が倒産の危機に陥るとする、シミュレーションがあります。
(出典:“需要蒸発” 急拡大する倒産リスク | NHKスペシャル)
60万社がどれくらいの割合かというと、2016年時点で日本の企業数が360万社くらいくらいなので、約17%くらい倒産するということになります。
(出典:中小企業白書 2019年)
もともと日本の企業数は減少傾向だったのですが、上図でみると、2006~2009年の約420万社から2016年の約360万社までの下落が17%程度ですから、ちょうどリーマンショック当時からの7~10年分くらいの企業減少がわずか1年で発生してしまう、という計算となります。
控えめに言っても「コロナ不況」相当ヤバいです。
生き残りへの処方箋3つ
ですが、これはもう避けようのない将来であり、特に小規模な企業が各業界(特に厳しいのが観光・旅館・サービス業)で経営に行き詰ると予想されます。こういった状況にどうやって対処することができるでしょうか?
もし自分が経営者だったら次の処方箋3つを考えるかなと思います。
- 大企業化する
- ネットビジネスに打って出る
- 倒産をビジネスにする
以下にそれぞれ説明します。
大企業化する
そもそも日本は中小企業が多すぎるという主張があります。こちらの書籍「日本人の勝算」で著者のデービッド・アトキンソンさんが主張していることです。
中小企業が多いため、生産性が上がらず最低賃金も低いまま、なので中小企業を集めて大企業化し、競争力や生産性を挙げて経済の活力を取り戻そう、という論旨です。
2019年にこれを読んだときは、「何言っての。中小企業を集めるなんて無理でしょ」と思ったわけですが、このコロナ不況を前にして、けっこう有効というか結果こうなるしかないかな、という施策に見えます。
中小企業では資金力が乏しいため、経営体力が弱く、この自粛低迷の中ではあっという間に現金が底をつき倒産してしまいます。従って、「体」を大きくして資金力を高めつつ事業のポートフォリオを増やして、変化に対応できるようにしなければならないから、です。
「選択と集中」の逆の戦略ですね。
とはいえ、小さいもの同士で集まったところで、なかなか難しいでしょう。ではどうしたら良いか?というと、中小企業はより大きな企業に「身売り」すると良い、ということになります。
中小企業はより大きな企業に「身売り」
「身売り」とはすなわち「M&A」です。経営者は事業を売却して対価を得ます。従業員は全員でないにしても一定数は継続して雇用されます。買った企業の方は事業のポートフォリオが改善されて次の成長が見込めます。
こういう「三方良し」にできる可能性があります。
「M&A」はプロセスが複雑かつ長期にわたり、専門知識をもったアドバイザーの存在が欠かせません。その意味では東証一部上場のM&Aキャピタルパートナーズを活用されると良いです。
着手金は無料で利用でき、専任担当者がサポートしてくれるのが特徴です。現在は売り手も買い手も集まっており、売買が活発ということです。
事業の大小を問わず、赤字や債務超過でも成約実績がありますので、大丈夫です。無料のWeb相談から始めることが出来ますので、公式サイトよりご確認頂ければ。
ネットビジネスに打って出る
需要が急激に縮小しているマーケットがあれば、逆に伸びているマーケットもあります。
観光・旅館・サービス業といった顔を突き合わせて行う対面型ビジネスは「3密対策」により縮小し、代わってネットを活用したビジネスが伸びています。
動画配信サービスのNetflixの会員数が激増しているといったことでも分かります。
であれば、何とかネットを活用したビジネスが出来ないか?考えてみましょう。例えば、テレビで見ましたが、居酒屋さんがネットで注文を受け付けるテイクアウト用の「お弁当屋さん」を始めたりといった工夫です。利益率が下がりますが、何もしないよりましです。
または、徹底的に「3密対策」を施しそれを売り文句にする、といったことが考えられます。先日我が家の浴室の修理をしたのですが、そこの業者は「コロナウイルス対策」している旨を打ち出して、訪問した際にこちらに不安を与えない工夫をしていました。お客さんもそういう業者を選ぶようになります。いろいろやりようはあるものです。
ネットビジネスに打って出るなら、記事執筆時点で下記の記事で説明した「IT導入補助金」を活用することができます。
倒産をビジネスにする
倒産がそれだけ増えるということは、逆に言えば、若干不謹慎ですが、「倒産ビジネス」が伸びるということです。
つまり、倒産した会社から在庫を買って「倒産品セール」をネットで行ったり、自分のような士業なら会社の倒産や清算手続きを専門にコンサルティングすれば、それなりのビジネスになりそうです。
ハイエナ感があって、好みが分かれるところではありますが、背に腹は代えられないという意味で、需要の多いところへ行くというのは悪くない戦略です。現在のビジネスから「倒産ビジネス」への展開が可能かどうか、考えてみましょう。
以上、どうなる日本?中小企業の倒産が激増。生き残りへの処方箋3つ、という話題でした。「コロナ不況」の谷は急で深そうです。リーマンの時は谷底まで1年以上かかったのですが、今回は1年以内に谷底まで落ちていくイメージです。そういう前提でビジネスを見つめ直す時に来ています。
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