平成30年3月4日(日)ファイナンシャル・アカデミー社主催の定年設計フォーラム2018に参加してきました。
このセミナーは主に50代の人を対象とした定年後にどう生きるかを考えましょうというセミナーでした。基調講演はテレビ朝日でニュースキャスターも勤められていた蟹瀬 誠一さんでした。そしてその次に下流老人という本を書いた藤田 孝典さんの公演が続きました。
普段はあまりこの手のセミナーには参加しないのですが、自分も50代に入ったということで今回将来設計を考えるためにこのセミナーに参加しました。
目次
60歳以降を考えるポイント
二人の話に共通してあったポイントは今後考えるべき三つの大事なことがあって、50代のうちにこれらを考え始めることが60歳以降の人生に大きく影響するということです。
その一つ目は収入、二つ目は貯蓄、そして三つ目が人脈です。
このうち、収入と貯蓄については以前から考えていましたし、当然のことと思うのですが、三つめの人脈をそれほど重視されるとは思っておらず、とても意外でした。
やはり歳をとってから色々なことを相談できる人、困った時に頼れる人、そういうものが非常に大事だと言うことを、蟹瀬さんも藤田さんも言っておられました。
特に男性の場合は、定年後の人脈をどう作るのかというのは難しい課題です。早めに色々と準備をしておく必要があるなと思いました。会社にいるうちは会社の人脈仕事の人脈というものがありますが、それが消えて行った時に残る人脈というものがとても大事だということです。
女性の場合であれば、ダンス教室であったりコーラスグループとかそういう場所で人脈を作るのが得意ですが、男性の場合はなかなか難しいです。自分も今のうちからどうやってそのような人脈を作るのか考えていく必要があるなと思いました。決して人数はたくさん必要ないと思いますが年をとってから付き合える人脈というのはやはり大切です。
4つの資産
蟹瀬さんの話で印象深かったのは4つの資産規模の準備してくださいという話です。
まず第一に「かくれ資産」があります。これは何かと言うと隠れて目に見えない資産、ということで隠し資産とか簿外資産とかそういう意味ではありません。隠れて目に見えない資産とは言えば、保険や年金資産です。通常なかなかいくらあるのか目に見えませんから意識しないのですが、保険や年金資産がどのくらいあるのかこれが把握しておくことが重要です。とくに年金は年金宅配便に書いている数字は盛られていると心得るべきです。少子高齢化の構造上、どう考えても満額出るとは思えないからです。
二番目は当然に金融資産ということになります。現金は生活していくうえで、非常に重要というです。貯蓄だけでなく投資もここに入ります。
そして三番目が不動産です。持ち家を持つのかそれとも賃貸で行くのか、というのはよく問題になるなる訳ですが蟹瀬さんが言っておられたのは特にウィークエンドハウスの重要性です。週日は都会で働いたとしても 週末 だけ家族とリラックスできる場所、そういうものを持つことが50代60代以降では大事だと言うことを言っておられました。都心から1時間くらいで自然のある場所ということで、蟹瀬さんは軽井沢を選ばれたようですが、よく考えたら自分の自宅(所沢)はすでに都心から1時間くらいで自然のある場所ですので、それはどうなんだろう、という感じです。
最後に四番目が「じぶん資産」であるということです。じぶん資産とは自分の中に蓄積する思い出や色々な思いの蓄積です。例えば良い映画を見たとか、旅行に行ったとか、いい音楽を聴いたとか、そういう素晴らしい思いが自分の中に蓄積していくそれがじぶん資産だということです。
50歳を過ぎたのであれば、むしろこういう自分が素晴らしいと感じるものにお金を使い、じぶん資産の形成に投資すべきだと言うことを言っておられました。確かに40代まではお金を貯めるということが大事ですが50歳を過ぎたのであれば、豊かな人生を過ごすためにお金を使うということもとても大事になると思います。
寿命の中央値とライフプラン
下流老人の著者である藤田さんは、データを駆使して今後の社会の在り方の説明をされていました。特に印象的だったのは平均寿命と中央寿命の話です。平均寿命は今80歳と少しですが、中央値としての寿命を見ると、現時点でも既に90歳を超えているということだそうです。
リンダグラットンが「ライフシフト」で人生100年時代ということを言いましたが、まさにその通りで人生設計を考える上では100年というスパンで考えていく必要があります。
このように考えてきますと、ライフプランを作ることは非常に大事だなと思います。
ライフプランはファイナンシャルプランナーが仕事として作成するものですが、決して難しい話ではなくてExcel などを使って資産のシュミレーションをするということを目的にしています。
様々なライフイベント自分を想定して、現在の資産がその収入と支出によってどのように変化していくのか?あらかじめ見ておこうということが目的です。それによって自分の収入や支出のプランを見直すことができます。おそらく多くの人は100歳になる前には自己破産になることが予想されるでしょう。従って将来設計をよく見直して50代・60代のうちから調整対策していくことが大事なのです。ライフプランについてはこちらの記事もご参照ください。
以上、定年後設計フォーラム2018に参加してきたという話題でした。
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