【レビュー】「ペライチ」でランディングページを作って「Google広告」で2か月ほど運用してみた結果



この記事は「ネット広告に興味がありますが、やり方が分かりません。予算もかけれらないので業者に頼まずに自分でやる方法はありますか?」といった疑問に答えます。



ランディングページを作って2か月ほど広告運用してみた

最近のビジネスではどんな小規模なものであってもネット対応が欠かせません。 人々は物やサービスを探そうとする時は、まずネットで検索するからです。さらにそこから一歩進んで検索せずにSNSで口コミを探すという人も増えているぐらいです。

その場合に、ただ単にホームページを開いただけでは大抵の場合、大海に小石を投げるようなもので誰にも見向きされません。宣伝広告しなければ誰もそのホームページを訪れることはありません

宣伝広告と言うとかなりハードルが高く感じてしまいますが、今のネットの世界では極めて簡単になっており、ちょっとした手間で誰でもスタートすることができます。また新聞やテレビラジオといった従来の宣伝広告媒体と比べて格段にコストが下がっています

今回は小規模なビジネスが、どうしたら簡単にネット広告を始められるか?について経験に基づいて説明します。





勤務先でネット広告を試してみた

私が勤務する「税理士法人船津会計」についてネット広告を試した事例を使って説明します。

税理士法人船津会計は鹿児島市の税理士4名スタッフ4名の会計事務所です。この会計事務所に今年の確定申告期間を狙って集客することが目的です。

確定申告期間は通常であれば2月17日から3月16日までの1か月間だったはずですが、今年はコロナの影響で4月16日まで延期されたため、このおおよそ2か月間で試行しました。

税理士の需要が増える(と思われる)この2か月間でGoogle広告を出して果たしてどうなるか?ということです。



まずランディングページを作成する

ネット広告を出す前に、そのためのランディングページを作成しました。

ランディングページというのはGoogle広告をクリックしたときに表示させるページです。その1ページだけで利用者がおよその内容を理解できるように作成します。よく楽天などで見かける縦に長い(前後にスクロールさせる)ページです。

具体的にはこちらのページを用意しました。

https://peraichi.com/landing_pages/view/funatsukaikei

このランディングページはペライチ 」というサービスを使って「完全無料」で作成し公開しています。それらしく見えるページになっていると思いますが、 実はペライチに用意された「会計事務所」用のテンプレートを使って、内容を書き換えただけです。

作成に要した時間は1時間ほどだったと思います。技術的に難しいことも何もなく、直感的な操作でこういったページを作ることができます。

もしランディングページを作ってみようということであれば、「ペライチ」を活用することをお勧めします。有料プランを使えばもっと複雑なこともできますが、とりあえずやってみるという目的では無料プランでも十分なものです。

興味がありましたらこちらの公式サイトよりご確認下さい。



Google広告に出稿する

Google広告

ランディングページができたら次はGoogle広告に広告を出稿します。

 Google検索で検索を行うと検索結果の1位及び場合によっては1位以降も広告が表示されています。 先頭に「広告」という表示があるので分かります。

これが Google広告が出しているリスティング広告と言われるものです。利用者がこの広告をクリックすると、一定の金額が広告主に課金される仕組みになっています。 表示されてもクリックされなければ課金は発生しません(支払う必要がありません)。

広告の出稿のやり方は、それこそGoogleで検索すれば大量に記事が出てきますので、分かりやすい記事を参考になさってください。一般的には次のような項目を設定して誰にどれだけ広告を届けるかを定義します。

  • 検索キーワード:今回は「鹿児島 税理士」で登録
  • 出稿地域:今回は「鹿児島県」の利用者に限定
  • 予算:今回は1日あたり200円で登録

このように今回は利用者が鹿児島県においてキーワード「鹿児島 税理士」を含んで検索した場合に広告の表示が行われるように設定しました。また1日あたりの広告予算を200円(お試しなので安い・・)としました。

Google広告の出稿作業も複雑な条件設定でなければ簡単であり、記事でやり方を検索しつつ、やはり1時間くらいの作業時間で終わったと思います。



結果どうなったか?

約2ヶ月この広告を運用した結果がこちらの図です。

Google広告分析

広告の表示回数(図の赤い線)が3,230回、クリック回数(青い線)が89回でした。1日あたりの予算上限があるので、1日に2回ほどクリックされるとそれで頭打ち(表示されないのでクリックされない)となった様子が伺えます。

やはりただページを公開しただけとは違う目立ち方ですが、それで肝心の「集客はどうなったか?」というと、実は「よく分からない」というのが本音です。

集客のコンバージョン定義としては、ランディングページの「お問い合わせ」ボタンから問い合わせが入った場合ですが、実は「お問い合わせ」ボタンからのコンタクトは2か月の間1件もありませんでした

なので大失敗かと言うとそうでもなく、電話によるお問い合わせとしてコンバージョンしている場合があると考えられるのです。ネットが面倒なお客様であれば、お問い合わせボタンよりも普通に電話をしてしまうということが考えられます。 

残念ながらそれをシステム上トラッキングできないので、集客の成果があったのか?なかったのか?今ひとつはっきりしない状態です。おそらくプロのマーケティング会社であればトラッキングする方法があるのでしょうが、今回はよく分からなかったという結論になります。



集客以外に得たものはあるか?

結果として集客以外に何か得たものがあるか?と言うと、たくさんの学びがあったと考えています。例えば次のような点です。

  • 「ペライチ」や「Google広告」を初めて実際に使ってみてどんなものかわかった。今後自分のお客様が同じことをされる時にアドバイスすることができます。
  • 1日の予算額が少なすぎると効果が出にくいことがわかった。検索ボリュームが多い時に機会損失している可能性があるからです。
  • Google広告に備わっている様々な分析機能から市場についての理解が深まった。例えば後に述べるような事柄です。


Google広告の分析機能から分かる市場

 Google は元々広告屋ですから、Google広告には様々な十分すぎるほどの分析機能が用意されています。広告主は、この分析機能を使って自らの宣伝広告を最適化することができるようになっています。

最適化とはつまり最小限の予算で最大限の効果を得るための様々な情報提供を行っている ということです。ブログに書ける範囲で言うと、例えば次のような利用者の属性情報があります。

以下のように、税理士法人船津会計をクリックしたお客様の性別や年齢層の情報を知ることができます。

(1)性別

Google広告分析

(2)年齢層

(3)性別と年齢

Google広告分析

この情報から税理士法人船津会計のお客様は女性より男性が若干多く、また年齢層は男性では35歳から44歳までが多く、女性ではむしろ45歳から上の方の割合が多いといったことがわかります。こういった情報はこれまでわかりませんでしたので、新しい発見として次の施策に活用することができます。

(4)世帯収入

また驚くことに、 Google広告にはお客様の世帯収入による層別の情報もあります。

税理士法人船津会計の場合には下位50%と上位10%の世帯収入であるお客様が多いということがわかりました。どれほど正しい情報かは分かりませんが、これも新しい発見として次の施策に活用することができるでしょう。



以上、「ペライチ」でランディングページを作って「Google広告」で2か月ほど運用してみた結果、という話題でした。何事もチャレンジ、やってみないと分からないものです。やってみれば意外な気づきがあります。皆さまも是非お試し頂ければ(まずは少額で)。

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