【マーケティング分析】宅建士試験の本がなぜ売れないのか

自分はこれまでに2冊ほど電子書籍の本を出しまして、一冊は税理士試験の受験勉強方法について書いたもの、もう一冊は宅建士試験の受験勉強方法について書いたものです。

両方とも Amazon のKindle ダイレクトパブリッシングを使って、いわゆる Kindle 本として販売しています。また最近はBASEと言うEC サイトを通じてデジタルコンテンツとして PDF ファイルの販売を行っています。

アマゾンではこちら。

BASEではこちら。

https://cinqplans.base.shop/

 

宅建士試験の本が売れない

税理士試験の方は2015年から、宅建士試験の方は2017年からそれぞれ売っていて、税理士試験の方はそれなりに売れているのですが、宅建士試験の方はさっぱり売れないという状況が続いています。

それで、これがなぜなんだろうかと思いまして少しマーケティング的な分析をしてみたいと思います。

マーケティングの手法は色々あるわけですが、中でも有名なのはフィリップ・コトラーがMarketing Managementという本の中に書いた、4 Pと言うフレームワークです。これは四つの P という意味でProduct, Price, Place, Publicityそれぞれの頭文字をとって4 Pと言っています。

この4 P に沿って分析してみます。

 

Product

これは文字通り製品そのものの魅力・競争力という意味です。本の出来の良さや品質など、製品そのものの魅力が十分にあるかどうかということです。これについては自画自賛になってしまうのですが、内容的には結構いいことを書いていると思います。

宅建士試験の本は大体の場合は試験のコンテンツそのものについて書いてありますが、どうやって勉強するかの方法論を書いたものはあまりないように思います。その意味では製品の競争力というか独自性はあると思っています。

 

Price

次に値段についてですが、宅建士試験の本は300円で販売しています。これは個人的にはかなり安いと思っているのですが、どうでしょうか。支払金額に対する商品価値のことをValue for Moneyと言いますが、そういう意味ではValue for Moneyは悪くないと思います。ひょっとすると安すぎて価値がないものと見られてしまうのかもしれませんが。

 

Place

次に販売場所または販売経路についてですが、 Amazon の Kindle 本ですので、電子書籍では最もメジャーな販売場所かと思います。現在では紙の本よりも電子書籍の方がよく売れると言われていますし、Kindle は電子書籍ではナンバーワンのシェアですので販売場所としては申し分ないはずです。

 

Publicity

パブリシティとは広告宣伝のことで、どんなものでも売ろうとしなければ買い手に届かないわけですから、広告宣伝は大切です。これまでのところ基本的にAmazon で掲載して検索されるのを待っている、という程度のことしかしておらず、また、たまにこうしてブログで紹介する程度です。従って、パブリシティが弱いと言えるのかもしれません。もっと買い手に届くようにうまく宣伝しなければいけないでしょう。

 

ニーズはあるのか

上記の分析とは別に、そもそもニーズがあるのか?という疑問もあります。これもフィリップ・コトラーが提唱している3C (Customer, Company, Competitor)で考えられます。つまり、そもそも宅建士受験を目指す人(Customer)が減っているのでは?ということです。お客様がいなければニーズはありません。また、競合(Competitor)が強すぎてニーズを食われていれば、私に回ってくるニーズはありません。

宅建士試験の受験者数は過去10年で下図のように推移しており、決して宅建士を目指す人が減っているということはなく、毎年20万人前後はいるという状況です。

一方で競合が厳しいという状況はあると思います。昔からある定番の参考書・問題集や老舗の予備校に加えて最近ではネット系のスクールも多くなり、受験生の選択の幅が広がっているようです。Googleの検索上位もほぼこういった定番のものが占めています。

ですが、経験上分かるのですが、これらの参考書や予備校は勉強の中身・コンテンツそのものを教えてくれますが、勉強方法についてはあまり語られることがなく、受験生まかせの印象です。多くの受験生はそれに気が付かず、与えられたことだけをやって毎年不合格を繰り返しています。なにせ毎年合格率15%程度ですので、勉強方法から見直さないとなかなか合格できません。

そういう意味では、勉強方法について書いている自分の本はそれなりに差別化が出来ているのでは?と考える次第です。

 

まとめ

以上の分析から、一番の問題と思うのは、「Publicity」つまり宣伝広告の努力が足りないから、という結論です。このためこの記事を書いた次第ですが、どうやって広告宣伝すべきなのか、試行錯誤は地味に続きます。。。

以上、宅建士試験の本がさっぱり売れないので恥ずかしながらマーケティング分析してみたという話題でした。

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