神田松之丞さんに学ぶセルフマーケティングの方法6つ



はじめて生の神田松之丞を見た

2019年5月29日と30日に2日連続で「神田松之丞」さんの講談を見にいく機会がありました。はじめて生で見た講談は迫力満点で、とても楽しめましたし、以前こちらの記事でも書いたように、彼の切れの良い語り口や言葉のセンスはビジネスでも非常に勉強になります。

それにも増して今回は松之丞さんを見ていて「セルフマーケティング」についていろいろ考えさせられました。

つまり、芸人に限らず、人が世に出ていく、何物でもない者から世間に知られる者に成長していくにはどうしたら良いのか?ということです。



神田松之丞のセルフマーケティング

ここで重要になるのが自分で自分を売っていく「セルフマーケティング」です。他人にプロデュースしてもらって世に出ていくのが楽なのですが、一部の芸能人を除けば、ほとんどの人は自分で自分を売り出さないとなりません。自己アピールというやつです。

松之丞さんを見ていると、意識されているのかどうかは分かりませんが、次のようなポイントを押させているように見えます。

  1. 一芸に秀でる
  2. 人がやらないことをやる
  3. マルチメディアを駆使する
  4. フィードバックを活用する
  5. 頑固に主張する
  6. 行動力がありタフである


(1)一芸に秀でる

どの分野で何をやるにせよ、まずは「一芸に秀でる」必要があります。これは絶対的な必要条件で他者から圧倒的に差別化されるような技術・属性を身に着ける必要があります。

松之丞さんの場合は、講談の技術が圧倒的です。2020年2月に真打に抜擢されるそうですが、異論が出てくる余地が無いくらい圧倒的です。10年間で130席の演目を覚えたそうで、並大抵の努力・稽古量ではありません。

こういう圧倒的な差別化ができるための努力が必要ですし、努力ができる才能が必要です。

私を含む凡人にはなかなかこれが出来ないことですので、その場合は技術・属性の「掛け算」で差別化しましょう。複数の技術・属性を併せ持つことで差別化するのです。

先日ジャニーズで気象予報士とか、ジャニーズで宅建士とかの人をテレビで見かけました。もう「イケメン」属性だけでは飽和しているので、別の技術を掛け算して差別化を狙っているのでしょう。正しい戦略です。



(2)人がやらないことをやる

自ら言っているように講談という「絶滅危惧職」に入ったこと自体、セルフマーケティングでは成功しています。人と同じことをやっては埋没するだけですので、「人がいない場所(ブルーオーシャン)に行く」ということが重要です。

周りが「オワコン」などと言っている分野でも関係ありません。むしろ世に出るためには好都合かもです。



(3)マルチメディアを駆使する

講談は大衆演芸ですから、寄席が基本的な活動の場ですが、松之丞さんはラジオ・テレビ・SNSなどさまざまなメディアで活躍されています。

いろいろな客層への露出を増やすことを考えると、これらの複数メディアの活用は欠かせません。ビジネスにおいても最近は極端なターゲッティングを行うよりも、複数のメディアを組み合わせて様々な客層へアプローチする考え方のほうが主流です。

要するに顕在化している顧客へのアプローチだけでなく、潜在顧客の発掘を考えれば、ターゲットの絞り過ぎはかえってマイナスとなります。

寄席だけに出ていれば「講談マニア」みたいな人へは届きますが、そこで止まってしまいます。ラジオ・テレビに出てSNSで拡散されることで、今まで「講談て何?」と言っていた層を寄席や独演会に呼んでいるのです。



(4)フィードバックを活用する

松之丞さんは自分で「ツイッターキチガイ」と言っているように、ツイッターで常に世の中を観察しています。ツイッターを通じて自身へのフィードバックを常に得ているのです。

ラジオの生放送中でもツイッターを見て、リスナーの反応を気にしたりしています。このようにフィードバックを得て自己演出に調整を加えていくという方法は、セルフマーケティングには欠かせないでしょう。

私もそうですが、多くの人はネガティブコメントを見るとへこんでしまうため、なるべくフィードバックを受けない・避けて歩く傾向がありますが、意識的にフィードバックを活用することが重要です。



(5)頑固に主張する

松之丞さんの場合、講談や伝統芸能に非常に強い思い入れがあり、自分なりの確固たる考え・主張を持っています。それをぞんざいに扱うような意見やツッコミに対しては、断固として主張しています。評論家や記者のいい加減な批評にはしっかりと抗議しているのです。

こういう考え・主張の強さはセルフマーケティングにおいて、人を惹きつける力になります

優柔不断に他人の意見になびきまくっていては、お客さんがついてこないでしょう。

セルフマーケティングする場合には、自分の考え・主張を出す(晒す)ことも重要です。



(6)行動力がありタフである

松之丞さんの公演予定を見ると、毎日全国を飛び回っています。それに加えて、テレビやラジオの収録を行い、本まで出している。独演会では自分で物販までしています。

売れているからといえばそれまでですが、並みの行動力ではないです。また、それに伴う体力もないといけません。

もちろん、どんなビジネスでも無理に動き回って体を壊したら意味がありませんので、基礎体力の維持・向上には常に気を使うべきでしょう。「体が資本」は年齢を重ねれば重ねるほど重要です。

また、旺盛な行動力の背景には多くの場合インプットの多さがあります。本を読んだり情報を収集して知見を蓄積することが行動につながるからです。

セルフマーケティングの成功には、体力の維持・向上やインプットの増進も必要ということになります。

以上、神田松之丞さんに学ぶセルフマーケティングの方法6つ、という話題でした。なかなかチケットがとれませんが、また彼の講談を見に行きたいと思っています。

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