この記事は「海外旅行で使う翻訳機ポケトークを英会話の練習にも使えるそうですが、具体的にどうやって練習するのですか?」といった疑問に答えます。
目次
ポケトークを英会話の練習に使う
ソースネクストが販売している「ポケトーク」は海外旅行の際に携帯して使える翻訳機です。日本語で話したいことを吹き込むと、55言語の音声とテキストに瞬時に翻訳してくれるすぐれものです。
最近ではコロナの影響で旅行やインバウンド顧客の接客では使う場面が限られますが、「英会話の練習」用にもかなり使えるものです。今回は実機を使って、英会話の練習をする方法を考えてみました。
「ポケトークW」
今回使ったのはこちらのエントリーモデルの「ポケトークW」です。公式サイトにて19,800円(税抜)です。
(引用:ソースネクスト公式サイト)
使い方としては簡単で、これだけです。
- 右側面の電源ボタンを長押しして電源を入れる
- 左ボタン(日本語)を押しながら日本語で話すと画面に英文翻訳が出て、音声で読み上げる
- 右ボタン(English)を押しながら英語で話すと画面に日本語翻訳が出て、音声で読み上げる
あと、画面の吹き出し部分をタップすると同じ文章が再び読み上げられ、電源ボタンを押すとスリープします。非常に簡単な操作ですね。
大きさもミンティアと同じくらい。ほど良い小ささ・軽さです。
肝心の英会話の練習方法ですが、いろいろ試してみて結論としては、次のように使うと良いです。
- 話したいことを日本語の文章で用意する。ただしあまり長すぎないように
- それを英文に訳してみる。自分で英語の文章を作ります
- その英文をポケトークに英語で吹き込んで読んだとおりの英文として認識されるか確認する
この練習の目的は「文章としての英語の発音を正しくできるようになること」です。
単語の発音ではなく、文書の発音という点がポイントです。
ひとつひとつの単語として発音が正しくても、文章になると今一つ通じないということがあり、その問題を克服するためにポケトークを使うことができます。
このように使うことによって、発音練習になるだけでなく、なぜ自分の英語が通じないのか?の原因を探ることも可能です。私が試した具体例でこの点を以下に説明します。
ポケトークWを使った練習の具体例
まず何か話したいことを日本語の文章で用意します。例えば、私の場合は仕事柄つぎのものです。あまり長いと後が大変なので、このくらいで。
「所得税法で、居住者とは、日本国内に「住所」がある個人をいいます」
次にこれを自分で英語にします。自分で訳した英文は次の文章です。
「Under the Income Tax law, resident is an individual who has address in Japan」
それでいよいよポケトークWに何回か吹き込んでみます。すると、次のような感じで表示されました。
- under the income tax rolls with integer also has dress
- under the income tax roll resident address
- under the income tax for resident is an individual who has a dress into
- under the income tax law is an individual who has a dress in Japan
うーん・・・全然読んだ通りに聞き取ってもらえませんね。
そこで今度は逆に日本語文書を吹き込んで英語に訳してみましょう。すると、こうなりました。
- Under the Income Tax law, a resident is an individual who has an address in Japan
完璧に訳されています・・・ということは、やはり自分の英語文章の読み上げ発音がマズイ可能性があります。また、これらの結果をよく見てみると次のことに気が付きます。
- law(法律)とroll(ロール)が間違えられている。これは典型的な「L」と「R」の発音の問題です。日本人共通の弱点が露呈しています。
- おそらく同じ理由で「resident」も聞き取られていない。「R」の発音恐るべし。
- 自分が作成した英文では微妙に「a」や「an」が欠落している。これが「address」が「a dress」になってしまう原因です。ポケトークが英訳した文章では「a resident」や「an address」などしっかり入っている。
こういった点に気を付けて、再び英語で吹き込んでみます。結果がこれです。
- Under the Income Tax loan orexin is an individual who has an address in Japan
- Income Tax for a resident is an individual who has an address in Japan
かなり近づいてきましたが、lawがloanになったりしてまだ今一つです。
ですが、ここでハタと気が付きました。アメリカ英語ではなく、イギリス英語に変えたらどうだろうか?と。なぜなら自分の英語は少しイギリス英語の訛りがあるから、です。
ポケトークは同じ英語でも、アメリカ英語、イギリス英語、オーストラリア英語など、各訛りに対応しています。そこで「English」のボタンを押してアメリカ英語からイギリス英語に変えてみました。
すると以下のとおりになりました。
- Under the Income Tax low a resident is an individual address in Japan
- Under the Income Tax low a resident is an individual who has an address in Japan
特に最後は相変わらずlawがlowになっていますが、ほぼ完璧になりました。
このように1つの文章を使って、日本語→英語→日本語と繰り返しつつ、自分の弱点や誤りを発見し改善していくことができます。
まあ、退屈かもしれませんが、この積み上げが結局勉強というものですし、上達への近道です。1日10分でもこの「ポケトーク英会話」をすれば、「通じる英語力」が強化されていくことでしょう。
ポケトークの購入方法
ポケトークはソースネクストの公式サイトにて購入することができます。
以下のリンクより「ポケトークW」の購入ページへお進みください。
ちなみに、ハイエンドモデルの「ポケトークS」(29,800円税抜)であればAI機能が強化されており、上記で紹介した練習をする際にもっと長い例文を使った練習が可能になります。
ですが、よほどの上級者でない限りそこまでの必要はないかもしれません。ポケトークWでもかなり使えます。
以上、ポケトークWを使って英会話の練習をする方法、という話題でした。ポケトークがあればそもそも英会話の勉強自体が不要では?といった考えも湧いてきますが、実際の場面ではやはり自分で話せた方が良いに決まっています。これからも英会話力はビジネスに旅行に役立つものです。
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