近所のスポーツクラブに週に数回通っています。そこで見ていて思うですが、とにかく非常に高齢者が多いわけです。ほとんどそういう施設なのかなと勘違いしてしまうぐらい年配の方で溢れかえっています。
平日の昼間などは特にそうで、引退されておそらく仕事をしていない年代の男性や女性が運動している状況をよく目にします。皆さん年金生活者でしょう。
目次
スポーツクラブは高齢者の居場所
それで思うのですが、皆さん他にやることがないのかなと。家でゴロゴロしていたり、テレビを見たりするぐらいしかやることがなくて、スポーツクラブに行って運動すれば健康的ですし、ちょうどいいのかなと言うことです。
実際に風呂場とかで話しているのを聞くと、午前中からずっといるとか、一旦家に帰ってお昼食べてもう1回来たとか、本当に入り浸っている様に見えます。
考えてみると、月額定額料金ですし、引退してやることがなければ必然的にそうなるような気がします。要するに居場所が他にないということです。
男は特に行く場所がない
女性であればダンスを習ったり、コーラスグループで歌ったり、定年後の集まりもあるのかもしれませんが、男性は特にそういう場所がないようにな気がします。自分の場合も油断すると朝からコタツあたって、「相棒」の再放送など見ていそうです。
そういう人は自分だけではないでしょうし、これでは困ったなと思います。すなわち、ニーズがありそうだ、ということですね。
自治体の取り組み
ちょっと古いデータですが、内閣府の調査によると、下記の通り市町村単位で高齢者の居場所をつくる取り組みというのはあるようです。
出典:平成23年度 高齢者の居場所と出番に関する事例調査結果
しかしながらその参加者という意味では、やはり女性が主体で男性はあまり積極的でないというデータもあります。
出典:平成23年度 高齢者の居場所と出番に関する事例調査結果
今どき、60才を過ぎたぐらいでは皆さん若いですし元気ですので、いったいどこに居場所を求めるのかそれが問題になると思います。
居場所こそがビジネスチャンス
最近よく考えることは、居場所がない人に対して健全な日中の居場所を提供するようなビジネスができるとすれば将来性があるように感じます。具体的には次のようなことです。これなら男性も行きやすそうです。
高齢者用カフェ (日本茶、和菓子などもある)
高齢者用スポーツバー (みんなで相撲中継見たり)
高齢者用ネットカフェ (声を出して話してOK)
高齢者用パチンコ (ギャンブルではなくゲーム)
高齢者用雀荘 (こちらもギャンブルではなくゲーム)
高齢者用カラオケ (昔の歌中心で健康カラオケ的な)
既に存在してるものもあるのかもしれませんが、基本的に時間経過に対して課金するか、期間定額制にして、その対価に見合う居場所を提供するビジネスモデルを目指します。
こういった施設を作って提供する商品やサービスを高齢者の嗜好に合わせることで一般向けとは差別化を図り、高齢者に対して訴求することができると思います。
ゆるいコミュニティーを目指す
また居場所であることが重要ですので、例えば飲食物の持ち込みを可にしたり、大声で話しても良いとか、ごろ寝できるとか、ゆるいコミュニティとなります。今の高齢者は年金などでお金に余裕がある場合もありますので、むしろ若い人向けよりも可処分所得の消費が期待できるのではないでしょうか。
また、ここで働く人もシルバー人材センターなどを通じて高齢者が働くようにできれば雇用の機会も創出できることになります。お客も働き手も高齢者です。そうなりますと、高齢者の社会参加を促すという観点から自治体などが補助金を出したりして経営をサポートする様になるとなお良いです。
自分が引退するまでに誰かこういうのを作ってくれないかなと思う次第です。そうしたらコンサルさせてください(笑)。
避けては通れない高齢化問題、勉強するならこういう本から。
以上、高齢者の居場所についての話題でした。
━━…━━…━━…━━…━━…━━
サンクプランズ・コンサルティング
━━…━━…━━…━━…━━…━━
個人・中小事業者のお客様を対象に会計サービス、コンサルティング、デジタルコンテンツ販売、セミナーなどを行っています。