【事業承継】会社(事業)を第三者に売却したい場合誰に相談すれば良いか?



企業の休廃業が急増している

東京商工リサーチによる2018年「全国新設法人動向」調査によると、2018年は新設法人の数が9年ぶりに減少に転じた一方、休廃業または解散する法人が急増したということです。

休廃業数の推移

(出典:東京商工リサーチ)

休廃業の増加は、ひとえに経営者の高齢化によるところが大きいです。

以下の図から明らかな通り、過去20年間で経営者の平均年齢が20歳増えているのです。

経営者の平均年齢

(出典:中小企業庁)

経営者の平均年齢が66歳になっているということは、経営者のボリュームゾーンが、サラリーマンなら定年となる60歳から65歳を超えてきたということです。 



事業承継のアドバイスは誰からもらうか

経営者が高齢化してくると事業承継の必要性が増してきます。典型的な事業承継はこれまで親族内で行われるものでした。中小企業であれば自分の子供に対して事業を承継するということが多かったです。

ところが最近は親族内承継に変わって親族外承継が増えてきました。少子化が進む中で子供たちがそれぞれの道を歩み生活を始めており、承継者とならないことが増えてきたのです。

親族外承継の場合は事業承継してもらう相手を探すのが非常に大変です。通常自分の力では探すことができませんので、次のような仲介会社などを使って事業承継の相手を探すことになります。

  • 金融機関
  • 日本税理士会連合会
  • 商工会議所の事業引継ぎ支援センター
  • 民間のマッチングサービス


金融機関の場合

金融機関に仲介してもらう場合は、多くの場合は規模の大きな M & A ということになります。この場合銀行はファイナンシャルアドバイザーの役割を担い、相手探しや売却企業の価格評価などをのサービスを提供してくれます。

中小企業である場合は規模が小さいため、金融機関が仲介するというのはあまり一般的ではありません



日本税理士会連合会の場合

2018年10月から税理士を仲介者としたマッチングサービスを日本税理士会連合会が始めています。この場合、 企業の実態を熟知している税理士が関与しますので売却企業の評価などスムーズに進むことが想定されます。売却企業の社長にとっても馴染みのある税理士が面倒を見ますので安心という面があります。

売却先探しについては税理士だけがアクセスできるシステム「担い手探しナビ」を通じて探すことになります。このシステムは無料で利用できるものですが、マッチングのための交渉や助言、企業価格の算定などコンサルティングを行う税理士に相応の報酬を払う必要があります。

サービスの流れや料金の目安については下記公式サイトをご参照ください。

日本税理士会連合会「担い手探しナビ」
http://www.nichizei.or.jp/m_and_a/index.html



商工会議所の事業引継ぎ支援センターの場合

国が運営する公的な 第三者承継の相談窓口です。全国の商工会議所に設置されており相談料は基本的に無料です。対象も中小企業を対象としています。

こちらに相談をすると、まず進め方や考え方・準備についてのアドバイスを受けることができ、その後具体的な案件となった時にはM&A専門会社や税理士等の専門家を紹介してくれます

専門家が関与すると、その M & A サポート業務に対する報酬が発生することになります。

下図は東京都事業引継ぎ支援センターの成約実績です。右肩上がりに増加している様子がわかります。

M&A成約実績

(出典:東京都事業引継ぎ支援センター)

事業引継ぎ支援センターは全国にありますので、会社所在地の場所について検索されると良いでしょう。



民間のマッチングサービス

民間企業でも M & A のマッチングをサービスとして手掛ける会社が増えています。

中でもお勧めしているのは東証一部上場のM&Aキャピタルパートナーズ です。

詳しくはこちらより無料のWeb相談をご検討ください。



以上、事業承継で会社(事業)を第三者に売却したい場合誰に相談すれば良いか、という話題でした。M&Aを成約させて無事会社を売却するまでには時間も手間暇もかかります。現経営者が元気なうちに時間の余裕をもって始めるようにしましょう。

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