最近「なんとかペイ」という決済手段がいろいろ出てきていてややこしいです。これらはQRコードを使った決済手段で中国やアジア諸国で当たり前になったものが日本に遅れて入ってきたということはご承知のとおりです。
目次
QRコード決済の主要4社比較
スマホだけで支払いが済み、キャッシュレス社会の到来という訳ですが、コンビニのレジを見ていると未だに多くの人は現金払いであり、果たしてどうなるのか?という感じです。
個人的にはSuica(PASMO)とWAONが使えれば十分ですし、これに加えてクレジットカードですでにキャッシュレスを実現しており、新しくQRコード決済を使う意味がないです。
ですが、コンサルタントの立場では一通り概要を把握しておく必要があり、導入をサポートするお店側の関心事にフォーカスして、執筆時点での情報を各社(主要な3社)の公式サイトよりピックアップして整理してみました。
事業者の立場では導入と運用にいくらかかるの?という費用の面がまず気になります。その他の各社の特徴はざっくり以下のとおりです。
サービス | PayPay | LINE Pay | 楽天ペイ |
初期コスト | 無料 | 無料 | 無料 |
運用コスト | 無料(サービス開始日より3年間) | 無料(2021年7月末まで) | 3.24% |
決済パターン | A | A POSを改修してBも | A B |
良い点 | 入金手数料無料(ジャパンネット銀行なら) 翌日入金(1万円以上ジャパンネット銀行) | 利用者にポイント還元(2019年7月末まで) LINE@との連携ができる | 翌日入金(楽天銀行なら) 利用者に楽天ポイントが貯まる 楽天の集客支援に参加できる |
(2019年1月時点)
決済の仕組みは、下記AとBの2パターンがあります。
Aパターン: お店側がレジ横などに表示したQRコードをお客様がアプリで読取支払
Bパターン: お客様がアプリ上で表示したQRコードをお店がアプリで読取決済
Aパターンはお客様にスマホ操作の負担があり、Bパターンはお客様とお店側と双方でスマホ操作の負担があります。
自分ならどこを勧めるか
もしも自分がコンサルティングでクライアントに勧める状況になったとしても、それぞれに一長一短があり、この一択という状況ではないようです。各社得意な点が異なりますので、自社のニーズに照らして判断することになるでしょう。
(1)資金管理の観点ではPayPay
PayPayの場合、ジャパンネット銀行に口座を持てば、当面の間は入金手数料が無料ですし、1万円以上で翌日入金してくれますので、資金管理の点では有利と言えます。やはり入金が迅速でコストが低いことが重要です。
(2)インバウンド客期待ならPayPay
そもそもQRコード決済を導入しようとするのは、中国やアジア諸国からのインバウンド客の需要を期待している面があるでしょう。そういった意味では、Alipayと提携しているPayPayが選択肢になるでしょう。
(3)総合判断としては楽天ペイ
もし1社に絞るとすると、総合力では楽天ペイのアプリ決済でしょうか。運用コストが無料ではありませんが、無料のところも期限付きですので、いずれは有料になります。また、楽天銀行であれば回収も速いですし、楽天ポイントの付与など利用者がそもそも多いと考えられます。
(4)全部導入するという手も
別の考え方としては、この4社すべて導入してみる、という手もあります。導入だけなら各社とも無料ですので、特に負担はありません。利用者に幅広い決済手段を提供できることになります。ただしレジ横のQRコード表示が幾つもごちゃごちゃして見苦しいということはあるでしょう。
まずはクレジットカード対応が先
もしまだ現金決済のみのお店であれば、クレジットカード対応を先に導入する方が良いです。前述のとおり、インバウンド客でなく普通の日本人が主なお客様であれば、多くの場合は依然として現金決済ですし、キャッシュレスの場合でもクレジットカードやSuicaなどの電子マネーが主流です。
この場合、小さな店舗にとっては、大掛かりな専用機のレジを導入するよりは、スマホやタブレットを使った「モバイル決済」を導入する方が費用の点からお勧めです。代表例としては「Square(スクエア) 」があります。Square(スクエア) の場合、アカウントを作成してすぐにカード決済を導入できますし、国内銀行への入金手数料が無料となっています。
もう一つは、ここでも「楽天ペイのクレジットカード決済」や「楽天ペイの電子マネー決済」がお勧めです。楽天ペイの場合、専用のカードリーダーと組み合わせることで主要クレジットカードのほかSuicaやPASMOといった電子マネーの導入も可能になります。
以上、店舗でQRコード決済をする場合のおすすめ、という話題でした。QRコード決済は各社各様であり、自分が重視するもので選ぶしかありませんが、その前にクレジットカードや電子マネーの対応のほうを先に検討した方が良いです。
★ ★ ★ 人気記事 ★ ★ ★