【税理士探し】フリーランス・副業サラリーマンが税理士を選ぶ際の4つのポイント

副業

 

増加するフリーランス・副業サラリーマン

最近独立してフリーランスとして仕事を始める人や、「働き方改革」の煽りをうけて副業を始めるサラリーマンが増えてきています。下記の統計資料によると2018年には副業人口は744万人、経済規模は7.8兆円にまで達しています。

フリーランス統計

(出典:ランサーズ株式会社ウェブサイト)

こうなってくると、私もその一人ですが、周りに本業以外に副業をもっている方がちらほら出てきても不思議ではありません。



そもそも税理士が必要なのか?

副業を始めてだんだん収入が増えてくると、所得税の確定申告をどうしようか?税理士に頼んだほうが良いか?ということになります。この場合の判断基準はおおよそ次のように考えると良いでしょう。

(1)サラリーマンで勤務先を通じて年末調整しているなら、年間20万円以下の副業所得は申告不要です。納税者と税務署のお互いの手間を考えて、もうそのままで良いです、ということになっています。

ただし、この20万円というのは「所得」で「収入」ではありませんので、注意しましょう。収入から経費を引いたものが所得です。また、サラリーマンでない独立したフリーランスの場合はこの年間20万円以下ルールは関係ありません。20万円以下でも申告する必要があります。

(2)副業所得が100万円くらいまでは、税理士を頼むとペイしないでしょうから、なんとか自分で帳簿を付けて、自力で所得税の申告をするほうが良いでしょう。自分で帳簿をつけてみようという方は、下記の記事もご参照ください。

【無料】個人事業主向けExcel経理ツール

もちろん、自分でやる暇なんて無いよっ!という方は「やよいの青色申告オンライン」のようなクラウド会計ソフトなどを活用してなるべく自動的に記帳したうえで、確定申告だけ税理士の先生にお願いする、という手もあります。その場合、かかる費用は5-10万円くらいが相場です。最近は価格競争が激しいので、もっと安く済むところもあるかもしれませんが、「安かろう悪かろう」はどこでも同じですので、後々のことを考えると相場で依頼されるほうが良いです。

やっぱり税理士の先生にお願いしよう!となったら、次のようなポイントをチェックしましょう。

 

税理士選びのポイント① 年齢は関係ない

今の世の中は超高齢化社会だそうですが、税理士の世界も同じです。税理士の世界には定年退職はありませんので、80歳を越えて現役で活躍されている先生も結構います。おそらく平均年齢は50歳を越えてるのではないでしょうか。

長いお付き合いを考えると「若手」が良いとか、いやいや経験が物を言う世界だから「ベテラン」が良いとか、意見が分かれるところですが、結論としては「年齢は関係ない」ということです。若手には若手の良さ(元気・健康)がありまし、ベテランにはベテランの良さ(経験・良い意味での老獪さ)があります。なので、あまり気にしなくても良いでしょう。

また国税OB(税務署勤めを経て税理士を開業した先生)税理士のほうが税務調査対策で有利といった話もありますが、昔はそういう人脈・コネ的なこともあったようですが、現在では都市伝説となっています。

 

税理士選びのポイント② 得意分野をチェック

年齢や性別・見た目といった外形的な属性よりも、「何が得意な先生なのか?」に注目したほうが良いです。なぜなら、それが皆さんの事業の助けになる可能性があるからです。

例えば、皆さんの事業が小売なら、実務経験が長い人や中小企業診断士の資格を合わせ持っている先生が良いでしょう。従業員を数雇っているなら社会保険労務士の資格を合わせ持っている先生に労務問題を相談できます。不動産を扱っているなら、宅建士の資格を合わせ持っている先生だと心強いでしょう。

とくに資格でなくても、ITに強いとか、同じクラウド会計ソフトを取り扱っているとか、各先生には得意な点がありますので、それがあなたのニーズにマッチしているか確認すると良いです。税理士先生はあなたの事業の良き相棒・相談相手となるのです。

 

税理士選びのポイント③ 金額よりメニュー

最近は顧問料月額1,000円とかWebサイト上で格安の金額を提示している例があります。こういう例は多くの場合、入り口だけ安くてそのあと色々と金額加算されていくパターンです。

加算されるにしても、何にいくらかかるのか、メニューが表示されているところをおすすめします。以前は顧問料月額50,000円とかで、その内訳に記帳代行・試算表作成・月1回の訪問・随時問い合わせ対応などが含まれていることが多かったですが、今はこれらの内訳ごとに金額が設定されて、サービスの内容をカスタムできるところが多いです。

その方が自分のニーズにあったサービスを受けられますので良いです。記帳(帳簿をつけること)を自分でやるのであれば、そのサービスを買う必要はありません。もっとも最初は記帳の方法を指導してもらった方が良いので、そういう単発コンサルティング(無償または有償で)をメニューとして持っているような税理士が良いです。

 

理士選びのポイント④ 相性をチェック

税理士とクライアントの関係も所詮人間関係ですので、「合う・合わない」があります。仕事の進め方や考え方、または趣味嗜好が合う税理士を探しましょう

そんなことがどうやって分かるのか?というとブログです。ブログを書いている税理士先生がたくさんいますので、ブログ記事を幾つか読んでいくと、なんとなくその先生の「人となり」が分かってきます。例えば、電話問い合わせは原則お断り(メールやSNSを使った連絡のみ)、という先生がいます。もしあなたが電話派であれば、お付き合いするのがつらいでしょう。ブログを読むと実際にあって話す前にある程度のフィルターをかけることができるので、おすすめです。

ブログを書いていない先生の場合は、少なくともWebサイトなどで「プロフィール」や「運営方針」を書いていたりしますので、それを読んだりすれば多少助けになります。それさえ無い先生は今の時代の感性を持っていない可能性がありますので、はじめから避けるほうが無難でしょう。

 

「税理士ドットコム」で最適な税理士探し

以上のように税理士選びのポイントを述べましたが、実際には全国に77,000人を越える(平成30年9月末)税理士がいて、いったいどう探したら良いのか?最初のとっかかりが分からない、という方もいるでしょう。

そういった方には「税理士ドットコム」が税理士探しをサポートしてくれます。起業・新規開業の方、またはすでにフリーランスや副業で事業を行っている方を問わず、最適な税理士を紹介してくれますので、ご相談ください。



何人かの先生が紹介されたら、上記の税理士選びのポイントを参考に自分にあった人を選択されたら良いです。

以上、フリーランス・副業サラリーマンが税理士を選ぶ際の4つのポイント、という話題でした。

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【所得税】災害時のおすすめの寄付先について

災害

 

平成30年は災害が多かった

平成30年は自然災害の多い年になりました。大阪北部地震、7月豪雨、台風20号・21号、北海道胆振東部地震など他にもあったと思いますが、大変な被害となりました。明日は我が身ですので、他人事とは思えません。

そうすると、我が家でも寄付をしようという話になりまして、被災地へ寄付をしています。



おすすめの寄付先

寄付をする場合、受付を行っている団体・事業者が色々あるのですが、どこに寄付したら良いだろうか?ということになります。もちろん耳慣れない怪しい団体ですと、本当に寄付されるのか分からないですから、避けたほうが無難です。

その上である程度名の通った団体でも、所得税の計算上「特定寄附金」となるような団体に寄付したほうが良いということになります。なぜなら、寄附金控除という制度を使えるからです。

「特定寄附金」にならない団体とは、例えばコンビニのレジ横に募金箱が設置されている場合がありますが、こちらに多額のお金を入れたとしても「特定寄附金」ではないことになります。

では、「特定寄附金」になるおすすめの団体はどこかというと、日本赤十字社や共同募金会(赤い羽根の)といった団体や、その被災した地方公共団体などです。これらの団体であれば、寄附金の受領証(領収書)が発行されて寄附金控除を受けることができます。我が家の場合はいつも日本赤十字社を通じて寄付しています。

募金を受け付けていればどこでも寄附金控除を受けられる訳ではありませんので、注意が必要です。


所得税の寄付金控除

所得税の計算上、「特定寄附金」を払えば、所得控除が認められます。寄附金の金額またはその年の総所得金額等の40%相当額のいずれか低い金額から2千円を引いた金額を所得からマイナスすることができます。所得が減るので、所得x税率で求める税額も減る、つまり節税効果がある、ということです。

また、払った先の団体が認定NPO法人等であると、所得控除に代えて税額控除を選ぶことも可能です。より節税効果が大きくなります。

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確定申告書の書き方

所得控除をする場合、所得税の確定申告書の用紙は簡易版のAと個人事業主向けの詳細版Bとがありますが、書く内容はどちらも同じです。

  1. 第二表の「寄附金控除」の欄に寄付先とその合計額を書く。複数の寄付先があるときは「他」で省略します
  2. 第一表の「寄附金控除」の欄に合計額を転記する。
  3. 末尾の住民税に関する事項に寄付先の種類ごとの合計額を書く。種類とは自治体、共同募金会・日本赤十字社、条例指定(認定NPO法人のこと)の3つです。

税務署へ申告書(紙)を提出する場合は、寄附金の受領証を添付用紙に添付して一緒に提出します。インターネット経由(国税電子申告)での申告の場合は、提出は不要ですが5年間保管しておく必要があります。

以上、災害時のおすすめの寄付先についてという話題でした。

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【消費税】課税・非課税・不課税・免税はどう違うのか

消費税には通常の課税取引のほかに「非課税」、「不課税」、「免税」という3つの取引区分があります。いずれも消費税がかからない、という点では同じなのですが、何が違うのかなかなか分かりにくです。どんな取引がどの区分なのか、なぜこんな区分があるのかについて説明します。


非課税

消費税は、国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡や貸付け、役務の提供が課税の対象とされます。ところが、これらの取引であっても消費に負担を求める税としての性格から課税の対象としてなじまないものや社会政策的配慮から、課税しない非課税取引が定められています。要するに、本当は課税取引なのですが、内容的に課税しない方が良いと考えられるもので、法律上17項目の限定列挙という形で定められています。

代表的な非課税となる取引は以下のようなものです。

(1)土地の譲渡。土地を売っても消費税はかからないことになっています。土地は消費されないからです。

(2)土地の貸付。地主が受け取る地代も消費税がかかりません。やはり土地は消費されないからです。ただし、1ヶ月未満の臨時的な貸付は課税となります。また、駐車場などの施設の貸付も課税となります。微妙なのですが、ただの空き地を貸して自動車置き場になっているだけの場合は駐車場施設の貸付とは違うので非課税です。

(3)住宅の貸付。家賃には消費税がかかりません。持ち家が無い人は賃貸住宅に住まないと生活できないため、消費税を課すのが不適切だからです。ただし、1ヶ月未満の臨時的な貸付は課税となります。

(4)預貯金の利子。利子をもらっても消費税はかかりません。利子は区分上は「役務の提供」に該当するのですが、お金を預けて時間が経過しただけで、特に役務を提供した訳ではないからです。

(5)医療。病院で払う保険医療費には消費税はかかりません。生きていくために必要だから消費税を課さないことになったものです。保険外の医療には消費税がかかります。生きていくために必要なものとは限らない場合があるからです。

(6)役所の手数料。国が消費税を貸して国に納めても、行って来いの関係になって意味がないからです。手間を省くために非課税とされました。

(7)学校の授業料や教科書代。子供や学生が勉強するのをサポートするためです。そこまで課税することないということです。ただし学校教育法に定める学校や教科用図書の販売に限ります。予備校の授業料や書店で買う参考書は課税されますね。

その他の非課税となる取引は下記をご参照ください。

非課税となる取引(国税庁ホームページ)
https://www.nta.go.jp/m/taxanswer/6201.htm



不課税

消費税は、国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡や貸付け、役務の提供が課税の対象とされますが、課税の対象に該当しないものは消費税が課されない(不課税)こととなります。非課税との違いは、非課税は課税の対象に該当しているものの、あえて課税しないこととしたものである点が違います。

典型的な不課税の例は次のとおりです。

(1)給料。従業員の労働の対価であって、事業として得た対価ではないからです。フリーランスになって業務委託などで企業から得た報酬は事業として得た対価なので消費税がかかります。

(2)保険金。保険会社から保険金の支払を受けても資産の譲渡や貸付け、役務の提供の対価として受けたものとは考えられないからです。よく勘違いしやすいですが、医療費は非課税、保険金は不課税です。

(3)配当金。株主の立場で配当金をもらっても資産の譲渡や貸付け、役務の提供の対価として受けたものとは考えられないからです。間違えやすいですが、投資信託の利息は非課税、株式の配当金は不課税です。

その他の不課税となる取引は下記をご参照ください。

課税の対象とならないもの(不課税)の具体例(国税庁ホームページ)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6157.htm


 

免税

免税取引は課税の対象に該当しているのですが、事情により税率を0%とする取引です。事情とは何かというと消費者が外国人である場合です。消費税というのは最終的に消費する人が税を負担するので、消費者が外国人であれば日本の税金を負担させるのはおかしい、という話です。だから税率は0%で良いですということになっています。

ただし、なんでもかんでも税率を0%とするとなると、お店のほうが大変になってしまいますし不正が横行しそうなので、あらかじめ承認を受けた「免税店」で5,000円以上のお買い物をした場合、に限定されています。外国人のほうも必ず外国に持ち帰って消費しますという誓約書を出したり、それなりに面倒です。

当然ながら日本から外国へ輸出して販売するような場合も、消費者が外国人ですから、輸出免税として税率が0%となります。また、外国に行く場合の飛行機代やツアー代金は国内で消費したのかどうか微妙ですが、これについては国内において行う資産の譲渡等に該当しないとして不課税となります(国内の旅行や空港使用料などは課税です)。

その他の免税となる取引は下記をご参照ください。

輸出免税等の範囲(国税庁ホームページ)
https://www.nta.go.jp/law/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kihon/shohi/07/02.htm

 

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なぜ取引を区分するのか

消費税の仕組みを簡単に言うと、お客様から預かった消費税から仕入先に払った消費税を差し引いて差額を国に納めるというものです。ここで仕入先に払った消費税が重要で、これが多いほど納める税額が少なくなりますので、なんとか仕入先に払った消費税は全額控除したいのです。

ところが、ルール上必ずしも全額控除できないようになっています。非課税の売上が多い事業の場合、預かった消費税が少ないため支払った消費税を全額控除させるのはバランスが悪いということになり、一部分だけ控除して良いという決まりになっています。

この非課税の売上が多いかどうかを見る指標を「課税売上割合」といって、(課税売上+免税売上)➗(課税売上+免税売上+非課税売上)の割合で判断します。これが95%以上なら「全額控除」OKという訳です。

この課税売上割合を計算する必要から、課税・非課税・免税・不課税の4つを区分して集計する必要があるのです。

課税売上割合の計算(国税庁ホームページ)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/shou305.htm

 

以上、課税・非課税・不課税・免税はどう違うのか、という話題でした。

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【消費税】役務の提供(サービス)の内外判定とリバースチャージ方式等の考え方をまとめてみた

お金

インターネットを通じて電子書籍や音楽などの配信サービスを購入することは、この数年で一気に普及して今では普通のことです。この場合の消費税の課税関係が長らくうやむやのままだったのですが、平成27年10月1日付けの法改正でようやくはっきりしました。それだけ経済活動が本格的に増えてきたという証拠でもあります。こちらの記事では法改正で結局何がどうなったのか、まとめてみたいと思います。

国外からの電子書籍や音楽などのダウンロード販売と消費税

 

新しい内外判定の考え方

内外判定というのはその取引が国内で行われたものか、国外で行われたものか、を判断することをいいます。インターネットを通じて国外の事業者から電子書籍や音楽などの配信サービスを購入する場合、どう考えるのでしょうか?

改正前はこれらのサービスを提供した事業者が外国の法人か、日本の法人かで切り分けていました。外国に住所があれば、外国の法人なので、日本の消費税はかからなかったのです。

ところが、そういう配信サービスが増えてきたことで、「消費税をとりっぱぐれている」とか「外国企業と日本企業の競争が不公平」という感が強くなり、内外判定そのものから変えることになったのです。

どう変わったのかというと、サービスを受ける者の住所地等で判断しましょう、となりました。つまり日本の利用者が配信サービスを購入しても消費税がかかるようになったのです。すこし無理があるような気もしますが、国も必死です。

内外判定
(出典:国税庁ホームページ)



だれが消費税を払うのか

消費税がかかるのは分かったとして、次の問題は、「誰が納税するの?」ということになります。ここに対しても国は意外な(失礼!良く考えられた)方法を考えてきました。

まずそのサービスが「事業者向け」サービスなのか「消費者向け」サービスなのかで区別して、「誰が納税するの?」を決めています

「事業者向け」の場合は、その事業者が申告・納税しなさい、ということになりました。「ん?買った側が納税するの?おかしいのでは?」と思いますね。これを「リバースチャージ方式」といって、後述する理由があってこうなりました。

一方、「消費者向け」の場合は、そのサービスを売った外国法人が日本で申告・納税しなさい、ということになりました。ここでも「ん?外国法人なんてピンからキリまであるのに無理では?」と思いますね。確かに有名な大手企業から名も知れないような小さなところまであるでしょう。それらが全て日本で納税するなんて無理な話です。このためこちらも後述する「登録国外事業者制度」なる新しい制度を創設することとなりました。


 

リバースチャージ方式とは

「事業者向け」に外国法人からサービスの提供を受けた事業者については、「リバースチャージ方式」により、その消費税の申告と納付を行う義務があります。

なぜか?それは、同等のサービスを外国法人から買っても、日本の法人から買っても、同じに扱い、不公平が生じないようにするためです。

例えば、10,000円相当のサービスを日本の法人から買えば税込み10,800円払いますね。ところが、改正前は外国法人から買えば消費税がかからないので10,000円で済みます。これを是正するために買ったほうが消費税を負担することにすると、会計仕訳の上では

費用 10,800     / 現金 10,000
                             借受消費税 800

となって「借受消費税」が発生します。この仕訳をきることで「特定課税仕入れ」として申告することになります。これが最終的に納付税額になっていきます。

ですが、これではなんとなく損した気がしますね。そこで、この際に外国から買ったサービスは同時に課税仕入れとして扱われることになりました。つまり仕入税額控除が可能となり、仕訳は次のように変化します。

費用 10,000     / 現金 10,000
仮払消費税 800  / 借受消費税 800

仮払消費税が借受消費税を相殺しますので、結局納付税額にはなりません。つまり、事業者は損しません。

リバースチャージ方式によって、公正な競争を実現し、だれも損しない、ということになります。なんとなく煙に巻かれた感がありますが、これで良いということになっています。

ただし、リバースチャージ方式は分かりにくく混乱を招きやすいですので、この記事執筆時点(2018年8月)ではリバースチャージ方式により申告をする必要があるのは、一般課税により申告を行う事業者で、その課税期間の課税売上割合が95%未満の事業者に限られています。それ以外の事業者についてはまだ申告の必要は無く、かつ仕入税額控除の適用もありません。


登録国外事業者制度とは

上述のように「事業者向け」であれば、リバースチャージ方式により課税関係が(割と)すっきりするのですが、問題は「消費者向け」です。外国法人に申告・納税をしてもらうという話ですので、大変ですね。

このため、登録国外事業者制度というものを設けて、ここに登録した事業者に納税してもらう仕組みになっています。現時点では登録されえいる法人は下記のとおり。アマゾンやグーグルなど有名どころが並んでいます。まだこれから対象となる事業者が増えていくことでしょう。

登録国外事業者名簿
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/shohi/cross/touroku.pdf

あと、もう1点疑問としては、「消費者向け」のサービスを消費者ではなく事業者が買った場合はどうなるのか?ということがあります。例えば、アマゾンのKindle本を会社の資料とした買った場合、です。Kindleは「消費者向け」のサービスですので、「事業者向け」ではなく、リバースチャージ方式の適用はありません。

この場合、アマゾンは登録国外事業者として消費税を納めていますので、Kindle本を会社の資料とした買った事業者は課税仕入れとして扱うことができ、その仕入税額控除を行うことができます

逆に言うと、事業者が登録国外事業者として消費税を納めていない事業者から「消費者向け」のサービスを買った場合には、仕入税額控除を行うことができないということになります。相手によって仕入税額控除できたり、できなかったりするので、注意が必要です。

 

以上、消費税の役務の提供(サービス)の内外判定とリバースチャージ方式その他の新しい考え方をまとめてみた、という話題でした。どんどん改正が進むので、消費税の勉強には以下のような出版の新しいものを使いましょう。

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【消費税】ついに増税へ。10%に上がる!必要な準備とは

消費税がついに増税へ。10%に上がる!必要な準備とは

お金

世紀の愚策と呼び声も高い「消費税率10%」と「軽減税率8%」の導入が迫ってきています。愚策かどうかはともかく、実務の世界で生きる我々としては必要な準備をしなければなりません。「まだ先の話じゃない」、とか「システムが勝手に対応するでしょ」、と思ってるかもしれませんが、そうばかりも言っておられず、そろそろ準備を考えないとマズイことになりそうです。


 

実施時期はいつか?

平成31年(2019年)10月1日です。このタイミングで「消費税率10%」と「軽減税率8%」が一緒に導入される予定になっています。記事執筆時(2018年8月)からあと1年とすこし。あっという間でしょう。



新しい税率はどうなるのか?

税率は10%でしょ?と思ってしまうのですが、実はこの標準税率には内訳があって、国税としての消費税率7.8%と地方税としての地方消費税率2.2%の合計が10%となります。普段生活している分には10%で考えれば良いのですが、申告時にはこれを知っておいたほうが良いでしょう。

軽減税率8%についても内訳があって、こちらのほうは消費税率6.24%と地方税としての地方消費税率1.76%の合計で8%となります。この配分割合は、現在の消費税率8%の内訳(消費税率6.3%と地方税としての地方消費税率1.7%)とも微妙に違います。

この微妙な違いが国と地方のバトルの結果という訳です。実務担当者やシステムのプログラマにとってはうっとうしい限りです。

 

軽減税率がやってくる

軽減税率が導入される背景は、増税にあたって「飲食料品」のような生きていくために必須なものにまで10%というのはどうなんだ?という議論があり、それなら8%のまま据え置きましょう、ということがあります。また、「新聞」についても何故か軽減税率の対象とされています。このあたりは業界に対する政治家の配慮によって対象になったということです。

医薬品とか他にも生きていくために必須なものもありますし、今どき「新聞」がそんなに必須なものか疑問ですが、いつの時代も税金は為政者の思惑で決まるものなので、仕方が無いですね。

ともかく「飲食料品」と「新聞」に軽減税率8%が適用になり、それ以外は全部10%です。「飲食料品」は全ての飲食物を指しますが、酒類・外食・ケータリングは対象外(10%)です。またテイクアウト・宅配は対象内(8%)です。このあたりが超ややこしい。レストランの施設で食事したら外食なので10%、テイクアウトしたら8%です。これは実際には判断が微妙な事例が出てくるはずです。

例えば、お祭りの屋台で買った焼きそばを屋台の横に設置したベンチに座って食べたら、外食なのかテイクアウトなのか?業者が設置したベンチなら外食で10%、お祭り主催者が設置したベンチならテイクアウトで8%でしょうか?疑問が尽きません。税務署に電話して聞けば確認できるとは思いますが、聞かれる方も気の毒です。政府も下記のような広報活動に必死です。

どんなものが「外食」にあたるの?(政府広報オンライン)
https://www.gov-online.go.jp/tokusyu/keigen_zeiritsu/taisyohinmoku/donna_gaishyoku.html

また、「新聞」も定期購読契約に基づく日刊紙だけ8%です。駅やコンビニでたまに買う新聞は10%。ほとんど新聞業界の策略としか思えません。


 

今からどんな準備をしたら良いのか?

そんな混乱必至の消費増税と軽減税率ですが、私たち実務担当者は具体的に何を準備したら良いのでしょうか。軽減税率の対象となる「飲食料品」または「新聞」を販売している場合、あるいは購入している場合、に影響を受けます

多くの場合は10%と8%が混在することになりますので、まずこの2つを区分して経理した帳簿を準備する必要があります。次に、請求書等を発行する際にはこの2つを区分して記載したもの(区分記載請求書等といいます)を準備する必要があります。

つまり、帳簿の書き方を区分経理に変更し、請求書等の書式(テンプレート)を区分記載請求書等に変更する必要があります。この2つの準備を平成31年(2019年)10月1日までに終える必要があるのです。

区分記載請求書等

区分記載請求書等の例(出典:国税庁ホームページ)

もしすでにレジや受発注システムを使っているのであれば、これらのシステムは開発元が対応するはずですので、念のため確認しておくと良いでしょう。場合によってはレジの入れ替えなど投資が必要になります。

また、どの場合が10%でどの場合が8%なのかは各自の事業により異なりますので、事前に判断して商品マスターなどの登録設定変更の準備を行う必要があります。この部分については、事業者側の判断であり、全てレジやシステムの販売元まかせという訳にはいきませんので、事前に相談して余裕を持って準備しておくことをお勧めします。




請求書の書式は2段階で変わる

上述の区分記載請求書等というのは実は平成35年(2023年)9月30日までの「経過措置」で、平成35年(2023年)10月1日からはさらに別の適格請求書等(インボイス方式といいます)というものに変わります。

インボイス方式では請求書等に国(税務署)が発行する事業者の「登録番号」を表示することが義務付けられます。国が消費税の課税関係をがっちり把握して徴税漏れが無いようにすることが目的です。怖いですね。ただ諸外国では普及しているやり方なので、まあ国際標準化の一環です。

適格請求書等

適格請求書等の例(出典:国税庁ホームページ)

本当は最初からインボイス方式にしたかったのですが、ハードルが高すぎて事業者側で準備できないということで、最初の4年間は「経過措置」として区分記載請求書等でも良いですよ、という訳です。

区分記載請求書等だけでも面倒なのに鬼かよ、と思うと思いますが、粛々と準備しましょう。ただし、区分記載請求書等の書式と適格請求書等の書式はそんなに違いませんので、最初から適格請求書等の書式にしてしまう、という手もあります(ただし登録番号の発行はまだ先なのでしばらく空欄になりますが別に構いません)。


軽減税率なんて関係ない?

もしあなたの事業が「飲食料品」や「新聞」を販売していなかったとしても、全く軽減税率と関係ないか、というとそうでもありません。なぜなら、事業として購入する場合があるから、です。課税事業者が事業として購入すれば、課税仕入に該当して仕入税額控除の適用を受けられます。消費税の計算は販売時に消費者から預かった税額から事業者が払った税額を差し引いて差額で計算します。この差し引く部分を仕入税額控除といいます。

したがって、この仕入税額控除できる税額を正しく計算する必要があり、「飲食料品」や「新聞」を購入した場合は、それが10%だったのか8%だったのか区分して帳簿を付ける必要があるのです。

具体的には下図のように「税区分」欄を設けるか、「摘要」欄に※(コメ)印を書いて欄外に「※は軽減税率対象品目」と付記する方法になります。相手方からもらった請求書を見ながらこのように記帳していくことになります。

帳簿

帳簿(仕入)の例(出典:国税庁ホームページ)

 

免税事業者だから関係ない?

消費税の場合、法人であれ個人事業者であれ、規模が小さい場合には免除されることになっています。その判断基準は以下の記事で書いたとおり、なかなかややこしいですが、おおよそ前々事業年度(個人なら前々年)の課税売上高が1000万円以下かどうかで判定されます。

【消費税】納税義務の判定方法をフローチャートにしてみた

もし免税事業者となった場合は、消費税の計算をしなくて良いので、以上の内容はすべて無関係です。と言いたいところなのですが、実はそうもいきません。なぜなら、課税事業者に「飲食料品」や「新聞」を販売した場合に上記で説明した「区分記載請求書等」を発行しなければならないからです。そうでないと、取引の相手方が仕入税額控除が受けられなくなってしまいます。したがって、「区分記載請求書等」を発行できないなら取引しません、ということになってしまう可能性があります。


 

軽減税率対策補助金を利用しよう

これまで見てきたように、課税事業者である法人や個人事業者はもちろんのこと、免税事業者でさえも、帳簿や請求書の書式を変えなければならない可能性があります。このため、レジの入れ替えや受発注システムの改修など、費用負担を強いられることになります。

このため、国は「軽減税率対策補助金」という制度を準備して、これらの負担を軽減するように補助金を出してくれています。レジの入れ替えなら最大20万円(1台あたり)まで、システムの改修なら最大1000万円まで補助金を受けることができます。

申請受付期限は2019年12月16日まで、ですので、早めに申請しましょう。詳細については下記ページをご覧ください。

軽減税率対策補助金
http://kzt-hojo.jp/

以上、消費税がついに増税へ。10%に上がる!必要な準備とは、という話題でした。もっと詳しく知りたい、という方はこちらの本をどうぞ。

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【所得税】高齢者を扶養している場合。自分が高齢者である場合。




高齢者と所得税・住民税に関する話題

 

高齢者を扶養している場合の所得控除

高齢者を扶養している場合の高齢者とは70歳以上の方のことをいいます。70歳以上の高齢者を扶養していると、所得からより多くの所得控除を受けることができます。ここで適用可能な所得控除には二つあって、一つは配偶者控除(老人控除対象配偶者)、もう一つは扶養控除です。

 

老人控除対象配偶者の配偶者控除

配偶者控除の場合は、自分の配偶者が70歳以上のときに通常の配偶者控除38万円に代えて48万円を控除できます。例えば、奥様が70歳以上であれば配偶者控除が38万円ではなく48万円になる可能性があります。

ただし、本人の所得金額(収入ではありません)が900万円以下で、配偶者の所得金額(同じく収入ではありません)が38万円以下である必要があります。本人の所得金額が950万以下なら、配偶者控除は32万円に、1000万円以下なら16万円に低減されます。平成30年から1000万円超では配偶者控除は受けることができません。

また、70歳以上の配偶者が障がい者である場合には、配偶者控除の他に障がい者控除27万円(特別障がい者の場合は40万円、同居特別障がい者の場合は75万円)を控除することができます。

 

扶養控除

扶養控除の場合とは、たとえば親を扶養に入れる場合に適用されます。税金の計算上、「扶養に入れる」ためには生計を一にしていること、親の年齢が70歳以上であること、親の所得金額(収入ではありません)が38万円以下であることが必要です。

生計を一にしているとは、同居である必要はなく、別居でも仕送りによって生活を支えている場合には適用可能です。(ただし、その証明は必要です)

所得税の扶養控除の金額は、同居しているときは58万円、別居しているときは48万円、となっています。この金額が所得控除されます(税額控除ではありません)。また扶養控除は住民税の計算上も適用されて、同居しているときは45万円、別居しているときは38万円が所得控除されます。

なお、以上は「税金」についての話です。混同しやすい話として「公的医療保険」制度の話がありますが、こちらとは別ですので、ご注意ください。

 

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年金所得者に対する所得税

年金収入は、通常、雑所得となります。公的年金等を受け取った場合の雑所得は、収入金額から公的年金等控除額を差し引いて計算します。そして、この公的年金等控除額が65歳以上かどうかでだいぶ変わる特徴があります。

公的年金の支給開始年齢が原則として65歳に引き上げられているため、それより前に受給開始すると、控除額は少なくなる(つまり所得税が高くなる)ようになっています。

例えば、年金額150万円の場合、65歳以上であれば、雑所得は

1,500,000 – 1,200,000 = 300,000円

ですが、65歳未満であれば、雑所得は

1,500,000×75% – 375,000 = 750,000円

となり、所得金額が倍以上違う設計になっています。65歳未満で年金を受給開始するとかなり不利です。

参考:国税庁ホームページ 公的年金等の課税関係
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1600.htm




 

年金所得者の確定申告

そもそも年金所得者は確定申告をする必要があるのか?というと、公的年金等の収入金額が400万円以下で、かつ、公的年金等に係る雑所得以外の各種の所得金額が20万円以下である場合には、確定申告をする必要はありません

逆に公的年金等の収入金額が400万円を越える場合、または公的年金等の収入金額は400万円以下でも家賃収入があるとか他の所得が20万円を超える場合は、確定申告が必要です。

ただし、確定申告する必要が無くても、医療費控除や寄附金控除を受けたい(税金を還付してほしい)といった場合には、確定(還付)申告をしなければなりません。また、公的年金でも一定の金額(65歳未満の場合は108万円、65歳以上の場合は158万円)を越えると源泉徴収されるのですが、会社員時代と違って年末調整されないので、自分で確定申告して精算する必要があります。

確定申告の要不要(損得)は毎年良く検討してみることをお勧めします。



 

年金受給者と住民税

年金受給者であっても年金を所得として住民税(県民税と市民税)がかかる場合があります。住民税は自治体によって異なる場合がありますが、原則として均等割(一律5,000円)と所得割(課税所得金額×10%-税額控除等)の合計額となります。

この均等割と所得割の両方が課されない、住民税が非課税となる所得金額(前年の)は、扶養家族が無い場合で35万円以下となります。これはすなわち65歳以上の場合では年金収入が155万円以下ということになります。

扶養家族が1人居る場合では、住民税が非課税となる所得金額(前年の)は、91万円以下となり、これはすなわち65歳以上の場合では年金収入が211万円以下ということになります。

本人が障害者や寡夫・寡婦(配偶者を亡くしている)の場合には、住民税が非課税となる所得金額(前年の)は、125万円以下となり、これはすなわち65歳以上の場合では年金収入が245万円以下ということになります。

このように年金受給者であっても収入金額と家族構成によって住民税が非課税になる場合とならない場合があります。住民税が課税となると社内保険庁等が年金から天引きで源泉徴収する仕組みとなっていますので、年金受給者が自ら自治体や金融機関に納めに出向く必要はありません。

また、所得金額によっては、所得税の確定申告が不要でも、住民税の申告が必要、という場合もあります。注意しましょう。

詳しくは各自治体のホームページ等をご確認ください。

以上、高齢者を扶養している場合、または自分が高齢者である場合の所得税と住民税に関する話題でした。

関連記事は下記ご参照ください:
【所得税】フローチャートで解説。源泉徴収の甲欄と乙欄の扱いにご注意を!
【所得税】税金を取り戻す。更正の請求と還付申告のやり方
【所得税】損益通算と損失の繰越を使って転んでもタダで起きない
【所得税】通勤手当の非課税限度をフローチャートで解説
【所得税】税金の納付に関する疑問に答えます
【所得税】個人事業の必要経費にできるかどうかフローチャートにまとめてみた
【所得税】所得が無いのにあったことにされる「みなし譲渡課税」とは
【所得税】予定納税は誰がいつどのように払うのか?減額申請や還付についても解説
【所得税】高齢者を扶養している場合。自分が高齢者である場合。

 

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【所得税】予定納税は誰がいつどのように払うのか?減額申請や還付についても解説

個人事業主にとって必須の知識「予定納税」について説明します




 

予定納税とは

所得税の予定納税とは前年に納税額が多かった人に対して、今年も多いでしょうから分割して前払いしてください、という制度です。これによって、納税者にとっては一括で多額のキャッシュを払わない・分けて払えるというメリットがありますし、国にとっては歳入の期間平準化という効果があり、win-winの関係を実現ということになっています。

ただ問題点もあって、前年に納税額が多かったからといって、今年も多いとは限りませんし、早くキャッシュを払うということは資金繰り・資産運用の面ではマイナスです。したがって、そこをフォローする諸制度が合わせて用意されているという特徴があります。

このような特徴をよく理解しておくことが、技術的にも精神的(笑)にも大切です。



 

予定納税は誰が行うのか

予定納税をするかしないかは自分では選べず、税務署が一定の基準に合致する人を選んで、6月中旬に予定納税の通知書を送ってきます。従って、通知書が来たら書いてあるとおりに納税する、来なかったら今年は予定納税は無し、普通に1年分納税する、ということになります。

ではどういう基準かというと、「予定納税基準額」が15万円以上、です。「予定納税基準額」とは何かというと、普通はその人の前年分の申告納税額がそのまま予定納税基準額となります。前年分の所得に譲渡所得や一時所得が含まれている場合や災害減免法の規定の適用を受けているようなイレギュラーな場合は、前年の所得(給与所得や事業所得など)と分離課税を選択した上場株式の配当所得等の金額の合計額から源泉徴収税額を控除した金額、です。

普通のサラリーマンであれば、予定納税基準額」が15万円以上となることは通常ありませんので、予定納税を行うことは無いでしょう。ありえるとすると、外国株式を売却して利益が出たような場合です。外国ですと源泉徴収されていませんので、予定納税基準額が15万円以上になる可能性があります。私自身もRSUで得た外国株式を売却した年の翌年に予定納税となった経験があります。しかし、実際には多くの場合は個人事業主が予定納税の適用対象となります。

 




 

予定納税はいつ行うのか

予定納税は2回に分けて行われ、タイミングは第1期分が7月1日〜7月31日、第2期分が11月1日〜11月30日です。このそれぞれ1ヶ月間に払わないと延滞税がかかってきますので、忘れないように注意しましょう。

予定納税額の計算方法

前年分の申告納税額の3分の1を第1期分・第2期分でそれぞれ納付します。残りの3分の1は確定申告で精算するイメージです。

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予定納税の払い方

国税には4つの払い方があります。下記の記事をご参照ください。

国税をクレジットカードで決済する方法

こちらの記事でも述べているとおり、クレジットカードによる納付をお勧めします。クレジットカード払いであれば、手続きが簡単でポイント(マイル)が貯まりますし、現金の引去りも1-2ヶ月後になるため資金繰り上有利だからです。ただし手数料が発生しますので、この点はご注意ください。なお、納期限は第1期分が7月31日、第2期分が11月30日となりますので、この期限までに忘れずに手続きしましょう。

参考:国税クレジットお支払サイト

 

減額申請

減額申請とは前年たまたま課税所得が大きくなり、今年予定納税の通知があったのだけれど、どう見積もっても今年はそんなに税額が大きくならない、という場合に予定納税額を減らしてもらうことをいいます。

原則として、6月30日の現況で見積もって、7月15日までに所轄の税務署長に「予定納税額の減額申請書」を提出して承認されれば、予定納税額は減額されます。

事業の業況不振以外にも、災害などを理由に減額を申請することができます。たとえこの手続きをしなくても、最終的に確定申告で精算されて余分に払った税金は還付されるのですが、一時的にもキャッシュの持ち出しを控えて、資金繰りを助けることができます。



 

予定納税した年の確定(還付)申告

予定納税をした年の確定申告でその年の税額が予定納税基準額に満たなかった場合は、予定納税の第1期分、第2期分ですでに納め過ぎ、となっている場合があります。

この場合、納め過ぎた税金は還付金として戻ってくることになります。このときに、国からみると納税者のお金を預っていたものを払い戻すことになるので、借金の返済と同様に利子を付けて返してくれます。これを還付加算金といいます。

還付加算金の利率は毎年変動しており平成30年については1.6%となっています。かつては7%程度あったこともあり、ちょっとした投資商品でしたが、低金利時代をうけて現在は1.6%です。ですが、銀行の普通預金に置いておくよりはるかに高利です。このため、あえて前述の減額申請はせず、国に預けて還付加算金を付けて返してもらうという手もあります。

以上、所得税の予定納税は誰がいつどのように払うのか?減額申請や還付についても解説、という話題でした。

関連記事は下記ご参照ください:
【所得税】フローチャートで解説。源泉徴収の甲欄と乙欄の扱いにご注意を!
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【所得税】個人事業の必要経費にできるかどうかフローチャートにまとめてみた
【所得税】所得が無いのにあったことにされる「みなし譲渡課税」とは
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【所得税】所得が無いのにあったことにされる「みなし譲渡課税」とは

法人に対する無償譲渡・国外転出時課税について説明します




 

2つの「みなし譲渡課税」

みなし譲渡課税とは譲渡したものとみなして譲渡益に課税します、という意味です。経済的な実態が譲渡ではないのに、租税政策上の配慮から譲渡したものと考えるということになっています。そんな場合があるのか?なぜなのか?と疑問に思われると思います。

いくつかみなし譲渡課税となるパターンがありますが、今回はこのうち個人が法人に資産を無償譲渡した場合と、国外転出の場合について説明します。

 

無償譲渡の場合(個人から個人へ)

対価を貰わずに資産をあげてしまうとどうなるでしょうか。個人が個人に資産をあげてしまうと、「贈与」ということになります。この場合、あげた方には税金はかからず、貰った方に贈与税がかかります。

この場合、あげた方はなぜ無償で資産をあげてしまったのでしょうか。もちろんボランティア的な奉仕の精神ということもあるかもしれませんが、多くの場合はなんらかの見返りがあるから、と考えられます。そうするとその見返りを経済的な価値で評価して課税しようという発想もあります。

しかし現行の制度ではそこはいったん無視して、貰った方の経済的な価値だけ評価して贈与税をかけています。なぜなら、その貰った人もいずれはその資産を別の第3者へ譲渡する可能性があり、その時に実現する経済的な利益にまとめて課税すれば良いからです。

国としては誰から税金を徴収するかはあまり問題ではなく、最終的に同じ金額が徴収できれば良いという考え方です。



無償譲渡の場合(個人から法人へ)

ところが、個人が法人に資産をあげてしまうと、そうはいかないのです。なぜなら法人には「継続企業の前提」という考え方があり、ずーっと存在している前提のため、その資産を別の第3者へ譲渡する可能性が小さすぎるのです。

このため、個人が法人に無償(または半額未満の低額)譲渡した場合は、適正な時価でその譲渡があったとみなして、個人の譲渡益に課税することにしたという訳です。譲渡の時点で早めに課税しておこうという打算ですね。

さらにその資産を貰った法人では、タダで資産を取得しましたので、受贈益を計上し、ここに法人税がかかります。

このような個人から法人へ無償(または低額)譲渡する場合とは、たとえば社長の個人所有の資産(不動産や固定資産)を会社の資産として使うために会社にあげてしまう場合などが該当します。この場合、みなし譲渡課税の対象となり社長に所得税がかかります。ただし、社長の通勤用の自家用車を会社に無償譲渡する場合は、生活用動産の譲渡と考えて所得税はかかりません(会社側では受贈益に対して法人税がかかりますが)。

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国外転出時課税の場合

もうひとつの「みなし譲渡課税」のパターンは国外転出時課税です。文字通り、日本から海外へ引っ越したら資産を譲渡したものとみなして、所得税がかかりますよ、ということです。「はぁ?」という感じですね。なぜなら、ただ引っ越しただけで資産の移転などなにも起きていない訳ですから。

実はこの制度は平成27年に創設された、富裕層の課税逃れを防止するためのものです。従って、対象となるのは資産が「1億円以上の有価証券等」である場合となります。また転出前の10年間で5年以上日本に住んでいた人が対象で、海外赴任や留学のような場合は含まれません。本当に日本の住居や車など住んでいる証を全て処分して海外に引っ越すことを言っています。

1億円以上の有価証券等を持っている人が国外転出するときは、その時の時価でいったん売ったと考えて対象資産の含み益に対して所得税が課税されることになりました。また、自分が国外転出しなくても非居住者に贈与や相続で対象資産が移転した場合にも同様にいったん売ったと考えて所得税が課税されます。

どうしてこんなことになったのか?この制度が出来る前には有価証券等の売却益に課税されない国(シンガポールなど)に引っ越してそこで売るという裏技があったわけですが、こういった租税回避をさせないという意図があります。日本で売却すれば所得税が15.315%で、住民税が5%ですので、売却益の約2割が税金となり、結構大きいということになります。


国外転出時課税の手続き

原則的には国外転出をする3ヶ月前の日に売却したものとして所得を計算して出国までに確定申告します。または、納税管理人を定めて(もう本人は日本にいないので)国外転出した年の確定申告期限までに出国日に売却したものとして計算して確定申告します。

 

国外転出時課税の納税の猶予

ですが、売ってもいないのに売ったことにされて、多額の現金を一括払いするのは理不尽といえば理不尽な話です。そこで、「納税の猶予」をすることが可能です。この場合、国外転出の時までに納税管理人の届出をするなど税務署に一定の届出を行い、担保を提供すると、納税が5年間猶予されるものです(延長の届出により最長10年間猶予されます)。

 

国外転出時課税の課税取り消し

事情によりやっぱり日本に帰ってきた、というシナリオも考えられます。国外転出時課税の申告をして外国に骨を埋める予定だったけれど、事情が変わって再び日本の居住者となる場合です。

この場合、転出から5年以内で対象資産をそのまま保有しているのであれば、国外転出時課税の適用はなかったものとみなして課税は取り消しとなります。納税の猶予を受けて延長により10年間の猶予を受けている場合は10年以内であれば、同様の課税の取り消しとなります。

従って、お勧めの対応としては、「納税の猶予」を利用して5年たった時点でライフプランを再検討して次のステップ(日本に帰国する、延長の届出をする、等)を検討するのが現実的かと思います。

以上、所得が無いのにあったことにされる「みなし譲渡課税」とはという話題でした。国外転出時課税は富裕層向けのお話しです。富裕層の資産防衛については次の本がお勧めです。よろしければどうぞ。

 

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【所得税】個人事業の必要経費にできるかどうかフローチャートにまとめてみた

buisness

所得税の必要経費について説明します




必要経費にできるかどうか

所得税の計算において事業所得、不動産所得及び雑所得については、収入から必要経費を差し引いたものが所得となります。単純に言えば、所得に税率(累進の)を掛けたものが税額なので、必要経費が多い方が税金を安くできるということになります。

ですが、なんでも必要経費にできるのかというとそうではなく、一定の基準を満たす必要があります。そして、一定の基準を満たしても全額が必要経費にできるかというとそうでもなく、一定の割合だけ必要経費となる場合があります。

今回もフローチャートで示しますと、次のような流れで必要経費となるかどうか判断することになります。

 

必要経費

 

収入を得るために直接要したもの

事業所得にしろ、不動産所得や雑所得の場合でも、必要経費にできるものはその収入を得るために直接要した費用だけです。当然と言えば当然なのですが、収入を得るために要した費用でなければ必要経費となりませんし、「直接」要したものでなければ必要経費となりません。

以前聞いた話では、とある不動産業者さんが「カツラ」を作り、営業で客先に出向く際にかぶるのでカツラ代が必要経費にならないか?という問い合わせがあったようなのですが、これは「直接」要したものではないですので、必要経費とはならない可能性が高いです。営業のためだからと強引な説明をして経費にすることも考えられますが、それを税務署がどう判断するか、は自己責任の世界となります。

通常、収入を得るために直接要したものとは、材料や商品の仕入れ代、事業で使う消耗品などの購入費、事務所の家賃や光熱費などを言います。あくまで常識的な範囲も費用ということです。


その年に生じたものか

その年の必要経費となるには、その年中に「生じた」ものである必要があります。「生じた」とは「発生した」という意味で、「支払った」という意味ではありません。つまり、発生の事実があれば、その合理的な金額は必要経費に算入することができます。例えば、12月分の仕入れで支払いは1月であったとしても、12月に発生していますので、その年の必要経費とすることができます。

逆に、たとえ「支払った」としても「発生して」いなければ、その年の必要経費とすることができません。例えば、1月分の事務所家賃を12月に支払ったとしても、これは1月に発生する必要ですので、12月の必要経費とはならないです。

このように12月末時点で未払いの費用は「買掛金」や「未払費用」に、前払いした費用は「前払費用」に振り替える処理が必要です。このような処理は一般に決算整理として行います。こうすることで「その年に生じた」費用だけが必要経費となるように調整するのです。

 

性質上必要経費とならないもの

その年に収入を得るために直接要した費用であっても、その性質上必要経費とはならないものがあります。例えば、生計を一にする配偶者や親族から土地や事務所を借りて家賃を払う場合、この家賃・地代は必要経費となりません。要するに身内の貸し借りであれば、賃料はいくらにしても良い訳で、経費に認めてしまうと合理的でないからです。

同様に、例えば奥さんに仕事を手伝ってもらって給料を払うような場合は、その給料は必要経費になりません。ただし、青色事業専従者の届出を税務署にしておけば、経費に認められます。家族で事業を営むような場合には必ず青色事業専従者の届出をしましょう。

また、所得税・住民税(市県民税)も必要経費となりません。そもそも所得税・住民税を計算するための必要経費ですので、これを経費に認めてしまうと自己矛盾になってしまうからです。ですが、一方で事業税や固定資産税(事業用資産に関するもの)、印紙代などは必要経費として認められます。

あと当然ですが、罰金は必要経費になりません。営業車の駐車禁止の反則金などは経費に認めて欲しい気もしますが、違反するほと税金が安くなるというのはおかしいですから、必要経費に認められないことになっています。


家事関連費の按分計算

家事関連費とは地代家賃、光熱費、通信費、ガソリン代(車両費)など個人で要した費用なのか、事業で要した費用なのか、区別が曖昧になるものです。

ある程度事業が大きくなったのであれば、これらは銀行口座も分けてしまって、個人用と事業用で区別したほうが良いです。その方が経理しやすいですし、確定申告だけでなく将来の事業の成長をプランする意味でも区別しておくのが得策です。

ですが、多くの方は、そこまで大きくないという理由で個人用と事業用がごっちゃになっています。この場合、いくらまでが事業の必要経費として認められるのか?が問題となります。

まず前提として「主として」(50%超)事業用に使っているのであれば、それは全額必要経費とできます。例えば、事業専用の携帯電話の契約であれば、その通信費は100%事業の必要経費となります。

一方、自宅の一部を事務所として使っているような場合の、地代家賃・光熱費などはどうかというと、合理的な按分の基準が示せれば、その按分割合を使って必要経費を計上することになります。合理的な按分の基準とは、床面積・使用時間・コンセントの数、などです。これらを客観的に示す必要があるので、あまりトリッキーな基準を使うとかえって手間になってしい、お勧めできません。現実には、床面積など分かりやすいものをつかって、ざっくり30%とか40%などの割合を使うことになります。

車両費(ガソリン代)も同様で、事業で使った部分の走行距離などを基に按分計算することができますが、その努力に見合うだけの見返り(節税)があるかどうか、冷静に判断する必要があるでしょう。

必要計算の按分計算は家賃・地代など金額が大きいもの(効果が大きいもの)を中心に、手間のかからない方法で行うことをお勧めします。

以上、個人事業の必要経費にできるかどうかフローチャートにまとめてみた、という話題でした。


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【所得税】税金の納付に関する疑問に答えます

申告所得税に関する5つの疑問に答えます

buisness

所得税の確定申告をした場合、誰がいつどのように税金を納付すべきでしょうか。今回はよくある質問について整理してみたいと思います。


疑問1:所得税はどこでどのように納めることができるか

国税の納付には原則として次の4つの方法があります。

(1)納付書を添えて現金で金融機関または税務署で払う。納付書の見本とその書き方は下図のようになっています。旧来からのやり方で、手数料はかかりませんが、金融機関まで出向いたり、現金をもって税務署まで出向いたりしなければならず、手間もかかり安全性も疑問なやり方です。納付書も書き間違えたりして、2度3度出向くことも。ですが結局のところ定番の方法になっています。

納付書

(国税庁ホームページより引用)

 

(2)金融機関から振替納税する。国税庁ホームページでは「ダイレクト納付」という名称で呼ばれています。あらかじめ納税の期限までに税務署に口座振替の依頼書を提出しておく必要がありますが、現金を扱う必要がなく、手数料もかからないため利便性が高いやり方です。e-Taxの確定申告書作成コーナーから申告書を作成・送信して、そのまま口座振替できる(即日または期日指定で自動引き落としされる)ので、インターネット上の手続きで完了し手間もかかりません。ただし、マイナンバーカード等による電子証明書やこれを使うためのカードリーダーなどの準備が必要です。

(3)電子納税する。Pay-easy(ペイジー)を使った方法です。金融機関のインターネットバンキングなどのメニューとしてPay-easyがありますので、こちらから登録して納付します。事前にe-Taxの「利用者識別番号」「納税用確認番号」「納付区分番号」を取得して、それをPay-easyの「納付番号」「確認番号」「納付区分」にそれぞれ入力し納付します。Pay-easyはATMやコンビニからも支払い可能で、手数料もかかりませんが、それなりに面倒なものです。ただし、Pay-easyであれば電子証明書やカードリーダーといったものが不要です。

(4)クレジットカードで納付する。手数料がかかるデメリットがありますが、個人的にはこちらをおすすめします。その理由は、支払手続きが簡単でインターネット上で完了できる(確定申告書作成コーナーから申告書を作成・送信して続けて手続きできます)こと、電子証明書やカードリーダーといったものが不要、クレジットカードのポイント(マイル)が貯まること、実際の引き落としまで1−2ヶ月あること(資金繰りの観点で有利)、といったメリットがあるからです。

また、クレジットカードであれば生計を一にする家族(例えば配偶者)の所得税を払うことも可能です。クレジットカード納付については以前こちらの記事でも紹介していますので、ご参照ください。

国税をクレジットカードで決済する方法



疑問2:所得税は誰が納めるべきか

当然に確定申告をした本人が税金を納付します。ただし、上述のとおりクレジットカードであれば生計を一にする家族(例えば配偶者)の所得税を払うことも可能です。同じクレジットカードに集中させてポイント(マイル)を貯めるという考えができます。

 

疑問3:所得税はいつまでに納めるべきか

税金には法定申告期限というものがあって、申告所得税の場合は通常3月15日(年によって曜日の関係でずれる可能性あり)が期限となります。ですので、上述(1)から(4)のいずれの方法にせよ、納付手続きを3月15日までに済ませる必要があります。ただし、クレジットカード納付であれば、クレジットカードの引き落としで一緒に引き去りになるので、しばらく時間差があります。


疑問4:納付手続きを3月15日までに済ませることが出来なかったらどうなるか

うっかり忘れてしまった、と言った場合どうなるかというと、「延滞税」という利息が別途発生することになります。つまり、本来納付すべき金額を国から借金していたというのと同じことになり、納付すべき金額に利息を付けて払うことになるのです。

その利率は原則として年2.6%(2ヶ月を超える延滞はなんと年8.9%。いずれも平成30年について。年によって変動します)となっており、かなりの高利です。期限までにちゃんと払った人との優劣をはっきりさせるための罰金のニュアンスがあるためです。これを日割り計算した金額を払うことになりますので、納税資金の準備をしっかりして、スケジュールを間違えないようにすることが大切です。

 

疑問5:分割払いはできないのか

申告所得税には延納という手もあります。どうしても納税資金のめどがつかず、3月15日に間に合わないので先延ばしにしたい、という場合も考えられます。この場合は「延納」の手続きをします。延納の手続きは、確定申告書の「延納の届出」という欄に記載して行います。期限までに納付する金額、延納届出額、の2回に分けて納めます、という届出になります。確定申告でこれを書いてないと期限後はできなくなります。

この際、納付すべき税額の2分の1以上は期限までに納付しなければなりません。残りの税額は5月の末日(例:平成30年5月31日)まで延長することができます。ただし、延納期間中は年1.6%の割合で利子税がかかります。延滞してしまうよりは負担が少ないですので、緊急措置としては延納をするようにしましょう。

以上、税金の納付に関する疑問に答えます、という話題でした。下記のような書籍で税金の勉強をおすすめします。

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