【消費税】軽減税率スタート!中小事業者向けの計算の特例について分かりやすく解説

消費税軽減税率

先日行われた東京国税局による消費税軽減税率説明会で、「中小事業者向けには計算の特例があります」と聞き、「えっそうなの?」となってしまいました。恥ずかしながら知りませんでした。2019年10月より開始となる消費税軽減税率の中小事業者向け特例計算について、整理しておきます。



特例は売上と仕入の計算それぞれにある

中小事業者向けということで「税率ごとに区分することが困難」ということが前提になります。10%と8%が混じってしまって分けられない!という訳です。この混じったものが売上の場合と仕入の場合で、次の2つの特例があります。

  • 売上税額の計算の特例
  • 仕入税額の計算の特例


売上税額の計算の特例

こちらは売上が混じっていて分けられない場合です。特例計算の対象となるのは、基準期間における課税売上高(消費税が課税される売上高)が5,000万円以下の中小事業者です。基準期間というのはほとんどの場合、前々事業年度のことです。例えば、平成31年4月から1年の事業年度とすると、平成29年4月から平成30年3月までの事業年度の課税売上高のことになります。個人事業主なら平成29年(暦年)の課税売上高が5,000万円以下なら平成31年の消費税計算においてこの特例が使えることになります。

なお、特例の使用にあたって、特に届出したり承認を受ける必要はありません。

計算方法は、課税売上高のうち、一定の割合を掛けたものを軽減税率の売上高にして良い、というものです。混じってしまって区分できないなら、簡便的に割合を掛けて求めてください、ということです。

その割合をどうするのか、というと、次の3パターンがあります。

(1)仕入のほうは区分できる卸売・小売事業者の場合

軽減税率対象項目の仕入額 ÷ 仕入総額

要は、仕入の割合をそのまま売上の割合として使う、という考え方です。


(2)仕入のほうは区分できるそれ以外の事業者の場合

10日間の軽減税率売上高 ÷ 10日間の総売上高

通常の10日間だけなんとかサンプル的に売上を区分してみてその割合を使う、という考え方です。統計学的な推計に基づく発想ですね。


(3)仕入のほうも区分できない場合

50/100

完全にお手上げな場合は、もうざっくり「半分」で良いです、という考え方です。課税売上高のうち半分が10%、もう半分が8%、ということになります。



売上の特例計算が使える期間

以上の特例は使える期間が決まっていて、平成31年10月1日から4年間、となっています。



仕入税額の計算の特例

こちらは仕入が混じっていて分けられない場合です。こちらも、特例計算の対象となるのは、基準期間における課税売上高(消費税が課税される売上高)が5,000万円以下の中小事業者です。

仕入についても、特例の使用にあたって、特に届出したり承認を受ける必要はありません。

計算方法は、課税仕入のうち、一定の割合を掛けたものを軽減税率の課税仕入にして良い、というものです。混じってしまって区分できないなら、簡便的に割合を掛けて求めてください、ということです。

その割合をどうするのか、というと、仕入の場合は次の2パターンがあります。

(1)売上のほうは区分できる卸売・小売事業者の場合

軽減税率対象項目の売上額 ÷ 売上総額

要は、売上の割合をそのまま仕入の割合として使う、という考え方です。


(2)(1)以外の事業者、売上のほうも区分できない場合

簡易課税制度(または準じた方法)を適用

要は、仕入の計算については、元々簡易課税制度があるのだから、そちらを使ってください、という考え方です。



仕入の特例計算が使える期間

以上の特例は使える期間が決まっていて、平成31年10月1日から1年間、となっています。売上の場合の4年よりも短いので、注意が必要です。



「困難」の判断基準

ところで、売上にしろ仕入にしろ、区分することが「困難」の判断基準というのがありません。つまり、納税者が「困難です」と言えば、それまでです。ということは、結果的に有利な方を選択できてしまう、と解釈できます。売上計算であれば、税額が少なくなる方を、仕入税額計算であれば、控除が多くなる方を選べます。

ただし、簡易課税制度は事前届出が必要ですし、選択することが出来ないので、そこについてはルール通りの運用になります。また、売上についても去年は困難ではなく、今年は困難でした、とかちょっと矛盾するような使い方も無理があるでしょう。

いずれにしろ4年間(仕入は1年間)のお目こぼしという感じでしょうか。中小事業者であってもしっかり軽減税率に対応できるように、体制を整えていくことが最終的には必要ということです。

以上、軽減税率スタート!中小事業者向けの計算の特例について分かりやすく解説、という話題でした。消費税の軽減税率については、こちらの特例もそうですが、いろいろ制度矛盾を感じない訳ではありません。走りながら調整していく、という感じになるのでしょう。納税者としては混乱が絶えませんが・・・消費税について勉強してみたい、という方はこちらの書籍がお勧めです。

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【無料】シンプル経理ツール。事業開始から2期目(2年目)の場合

事業開始から2期目


下記の記事で紹介した「シンプル経理ツール」について開業から2期目(2年目)以降の場合には、どのように扱ったら良いでしょうか?というご質問を受けました。


本来会計帳簿は年をまたいで繋がって行くもので、データ上もそのように構成していくのが良いかもしれませんが、実務上は1年ごとにファイルを分けて管理する方が扱いやすいです。多くの会計ソフトも1年(1事業年度)ごとにファイルを区切っています。これに倣って、シンプル経理ツールも1年ごとにエクセルファイルを分けて扱うようにします。

このため、2期目(2年目)以降は、最初に空の(未記載の)シンプル経理ツールを用意して、仕訳の記入を行っていきます。ただし、1期目(1年目)の仕訳をやり直すのではなく、期首(1年の始めの日)に「開始仕訳」という手続きをすることになります。

開始仕訳を行いますと、前年までの事業の結果をまとめて帳簿に記載することができます。といいますと難しく聞こえるかもしれませんが、とても簡単です。



個人事業主・フリーランスの場合の開始仕訳

基本的にこの2つの考え方だけです。

  • 「資産」と「負債」は前期末の残高を1つ1つ登録(記帳)する
  • 利益(損失)と事業主貸・事業主借を「元入金」勘定に振り替える

元入金とは会社の「資本金」にあたるものです。個人事業者の元手というイメージです。



ツールの設定

シンプル経理ツールでは、初期設定では「設定値」タブで「資本金」とあるところを「元入金」と上書き変更して設定します。

元入金

次に、「期首残高」という勘定を「設定値」タブの一番下に追加します。

期首残高


具体的な仕訳の例

(1)前期の純利益(純損失)を元入金に振り替える

下記の仕訳のように期首(2018年1月1日)において前期末の当期純利益を元入金に振り替える仕訳をします。この例では前期に利益が出ていた場合で、利益が借方、元入金が貸方になります。もし損失だった場合は、この借方と貸方が逆になります。


(2)前期の事業主貸・事業主借を元入金に振り替える

次に次の仕訳をして、「事業主貸」残高も元入金に振り替えます。


(3)前期の貸借対照表(B/S)を見ながら資産と負債を登録する

次に前期のシンプル経理ツールの「BS」タブを見ながら、資産と負債の各項目を登録していきます。下記の例では、売掛金、現金預金、事業主貸、当期純利益、しかありませんが、この他の項目があれば、すべて同様に仕訳します。相手勘定はすべて「期首残高」になります。

「期首残高」勘定は借方・貸方が同額になり、相殺される(この後の計算に関係が無い)点にご留意ください。



法人(会社)の場合の開始仕訳

基本的に上記の個人事業主・フリーランスの場合と同じですが、法人では「元入金」は使わず、「資本金」勘定を使います。また、「事業主貸」勘定も使いません(使う必要がありません)。

以上、シンプル経理ツール事業開始から2期目(2年目)の場合、という話題でした。2期目、3期目と末永くお付き合い頂ければ幸いです。ご質問対応については、恐縮ですが、有償にてお願いしております。まずはこちらのお問い合わせフォームよりご連絡ください。


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【厳選まとめ】フリーランス・個人事業主の確定申告に役立ちそうな記事

フリーランス 確定申告

確定申告シーズン真っ盛り、ということで、フリーランス・個人事業主の方のお役に立ちそうな記事を選んでまとめてみました。



まだ何も手をつけていないのだが・・・という方へ



自分では出来そうも無いので税理士を探したい方へ




自分で確定申告します!という方へ







消費税の納税義務があるか不安な方へ



来年の確定申告に向けて準備したい方へ



以上、フリーランス・個人事業主の確定申告に役立ちそうな記事、という話題でした。確定申告本を参照されるという方は、下記がお勧めです。

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【2019年 所得税確定申告】Step-by-step guidance for foreigners filing income tax declaration (return)

確定申告

Tax season has come! Here in Japan each individual is required by law to file income tax declaration (return) if applicable. This is true for foreigners who have income in Japan. The period is from February 16 to March 15 (subject to change due to weekend).

During this period, you are required to declare your income to local tax office and pay income tax. For this year, for example, you are required to pay income tax for 2018 between February 18 and March 15. If you are late, penalty fax will be imposed. So be careful.

This article is a step-by-step guidance for foreigners trying this for the first time. Please also note that description below is intentionally simplified for easy reading but should cover most cases. For rare cases, you should consult with tax professionals.



Step 1: Determine applicability

Some foreigners are required to pay income tax while others are not. Take a look at the picture below to determine if you need or not need to pay income tax in Japan.

flowchart

If you are not resident in Japan or do not live in Japan more than 1 year, you do not need to pay income tax. If you are not employed and run your own business, then you need to pay income tax for yourself. If you are employed and the employer competed a procedure called 年末調整 (year-end adjustment), it means the employer deducted income tax from your salary and paid on behalf of you already.

Even if you are employed, you need to submit income tax declaration when your total salary last calendar year is greater than 20,000,000 yen. “Total” means it is aggregated amount if you have salary in both Japan and your home country. If you do not get paid in Japan and receive salary only in your home country, the same logic will be applied.



Step 2: Read through the official guide

National Tax Agency (NTA) issues their official guide for foreigners who file declaration (return). It is recommended to take a look at documents posted in below website.

2018 INCOME TAX AND SPECIAL INCOME TAX FOR RECONSTRUCTION GUIDE
https://www.nta.go.jp/english/taxes/individual/incometax_2018.htm

This covers all the detailed procedure and tax calculation. But as you see, they are quite a volume and complex because they refer to all the corner cases. As a busy person like you, you may not have time to go through everything. If so, you would better ask assistance to Tax Accountants (Zeirishi 税理士). Brokerage service like 税理士ドットコム (Zeirishi.com) should find English speaking tax accounts near you. Zeirishi.com will find such accountant and introduce to you for free of charge. So why not sign up?

I also belong to a tax account office and may be available to answer your questions with minimum charge from 3,000 yen per 30 minutes. Please contact through the button below if interested.



Step 3: Prep well before working on the declaration (return) form

If you are employed in Japan, your employer should provide you with a withholding tax slip (源泉徴収票) early in January. This is an important reference to fill in the form. Please make it ready. If you lost it, go to your employer and ask to re-issue.

If you run your own business in Japan, then you need to prepare additional financial statements (P/L and B/S). If your business is simple enough, you can create them for your own but otherwise, strongly recommend to work with a tax accountant to avoid mistake that could lead to penalty tax. Your tax accountant may request you to file an additional form for blue return (青色申告) because it gives you some tax benefits. But please note blue return will be effective from the next year of submission. If you submit blue return application by March 15 2019, you can enjoy the tax benefit from the next year (2020).



Step 4: Fill in and submit tax declaration (return) form

If you decide not to use a tax accountant (Zeirishi) and work for your own, you need to fill in the form like below. Unfortunately there is no English version.

Income Tax Form B

(Source: NTA website)


I personally think NTA should have English version but they do not at lease for 2018. By using the English guide above, you can fill in necessary data cells. But it is better to work with someone who have the experience to fill in this form before. Some of the data cells are hard to understand even for Japanese.

This form can be prepared and submitted online through the website below, but again they have Japanese version only.

国税庁 確定申告書等作成コーナー (entry page for online tool)
https://www.keisan.nta.go.jp/kyoutu/ky/sm/top#bsctrl

Also this web tool requires an off-line application to have your ID and password. You need to physically report to local tax office nearby and ask them to issue ID and password. But once you have them, the same ID and password can be used every year and you do not need to stand in long line at tax office. So I recommend you to take this.

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【2019年 所得税確定申告】個人事業主・フリーランス向け。後悔しないための準備とは



今年の確定申告はじまり!

平成30年分の確定申告(所得税)シーズンが始まりました。私は自分の申告は2月7日に終了しました。インターネット経由で国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を使って申告しました。この作成コーナーからの提出は1月4日から出来ますので、年明け早々に済ませてしまう人も結構います。

インターネット経由なら、税務署のあの長蛇の列に並ぶ必要は無く、とても楽ですので、これを使わない理由が見つかりません。以前税務署の人に聞いたところ、期間中は毎朝8時から100メートルくらい列ができるというお話で、時間の無駄としか言いようもありません。税務署にとっても群衆の整理に余計なコストがかかります。



ID・パスワード方式を使おう

そのせいでしょうか、インターネット経由での申告が年々便利になってきていまして、今年からとうとう「ID・パスワード方式」の認証で使えるようになりました。

ID・パスワード方式とは文字通り、ID(登録者番号)と任意のパスワードで、作成コーナーにログインして申告できます、というもので、普通といえば普通です。昨年までは「マイナンバーカード」と「ICカードリーダー」をパソコンに繋げて認証していたのですが、カードリーダー用のドライバーのダウンロードだとか、ブラウザがInternet Explorerしかダメとか、いちいち大変で大変不評だったのです。

それでいまひとつ利用者が増えないということで、ID・パスワード方式を一時的な解決策として導入したということです。もうこのまま恒久的にID・パスワード方式で良いのに、と思います。

ID・パスワードの発行には本人が税務署に出向いて行う必要があります。代理はダメです。これも面倒ですが、1回行けば良いだけですし、申告の長蛇の列に比べればまだましです。税務署では運転免許書などの本人確認書類を見せて、申込書に記入します。しばらくすると担当者に呼ばれて、担当者と一緒にパソコンから名前や住所など基本的な情報を入力し、最後に任意のパスワードを設定します。これが印刷された紙を渡されて終わりです。所要時間10分ほど。もしまだID・パスワードの設定をしていない方は面倒でも行った方が良いです。

また、今年からChromeやSafariなどみんなが普通に使っているブザウザーがサポートされて、かつスマホからも申告可能です。パソコンのInternet Explorerを引っ張り出す手間もなくなり、助かります。



個人事業主・フリーランスの悲劇

個人所得税の確定申告は準備していた人とそうでない人の差が大きいと感じます。個人事業主やフリーランスで、割とまめに帳簿を付けていた方、クラウド会計システムを使って自動取り込みしてきた方は、比較的に大した苦労もなく終了できます。下記の記事のように若干の決算整理をする程度ですぐに作成コーナーから申告できます。

ところが、1年分の領収書やレシートを段ボール箱に蓄積してきただけ、という場合は悲惨です。自分で帳簿につけることはもちろん地獄ですし、ミスの可能性も多くなります。本業に時間をかけられなくなるでしょう。また、税理士事務所に1年分お願いします、といっても断られることも多いようです。





スムーズな確定申告のために

そういう場合どうすれば良いのか?思いつく方法としては、クラウドソーシングを利用する方法です。クラウドソーシングを使えば、データ入力業務などを単発で外注することができます。クラウドワークス のようなサービスに登録して、「お仕事」として発注しましょう。およそ10−20万円くらいが相場のようですが、やむを得ないコストです。

やはり、申告時期にバタバタするより1年間を通じて準備をしておく方が良いです。準備の方法には3つほどあります。

(1)自分で帳簿をつける

自分で帳簿をつける場合、無料でやりたい、という場合は、私が無料で提供している「シンプル経理ツール」をご検討ください。Excel上で仕訳を入力し、試算表や貸借対照表、損益計算書の作成をすることができます。Excelなので自由度が高く、自分で言うのも変ですが扱いやすいです。私自身もこれを使っています。下記の記事よりご参照ください。

すこしならコストをかけても良い、という場合は、クラウド会計システムの利用を検討しましょう。銀行やクレジットカードの履歴を取り込んで自動で帳簿をつけてくれます。現在のところ最大手はやよいの青色申告オンライン のようですが、freee も使いやすく豊富なサービスで人気があります。いずれも、無料プランがありますので、ユーザー登録してすこし触ってみると良いです。


(2)記帳代行の外注サービスを使う

自分で帳簿をつけるなんて、時間も知識も無くて無理です、という方は外注しましょう。「記帳代行」という代行サービスがありますので、利用することができます。下記メリービズの「バーチャル経理アシスタント 」などがおすすめです。


(3)顧問税理士をお願いする

一番安心なのはこれです。その分費用がかさみますが、個人事業やフリーランスの場合は、顧問料は法人に比べて低い設定になっていますので、検討されることをおすすめします。特に、個人事業主の方でも複数の従業員がいて、規模の大きなビジネスの場合、上記の自分でやるとか代行サービスでは間に合わなくなってきます。いずれ問題に直面してしまう可能性が大きいですので、早い段階で税理士にお願いすることをお考えください。

税理士の検索とマッチングには税理士ドットコム のようなサイトの活用をおすすめします。税理士の紹介は無料で、自分にあう人を紹介してもらうことができます。


または、私の勤務する税理士事務所でも対応可能です。こちらよりお問い合わせください。


以上、2019年確定申告について個人事業主・フリーランスが後悔しないための準備とは、という話題でした。確定申告について勉強したい方はこちらの本がお勧めです。

関連記事は下記ご参照ください:
【2019年 所得税確定申告】ふるさと納税をした場合
【2019年 所得税確定申告】 個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)を始めた場合
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【2019年 所得税確定申告】外資系企業の従業員がRSUをもらった場合
【2019年 所得税確定申告】作家や漫画家なら個人事業税が非課税に
【2019年 所得税確定申告】新年になったので去年の経理をして確定申告に備えよう
【2019年 所得税確定申告】個人事業主が2以上の事業を営んでいる場合の申告方法

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【国税徴収法】税金を滞納したらどうなるか?滞納処分の流れと対処方法について

所得税であれば、3月15日が納付期限となっています。納付の方法は様々ありますが、いずれの場合でも納付期限を守る必要があります。もし1日でも遅れると「滞納」ということになってしまいます。

確定申告

国税を滞納しますと、国税徴収法に規定されている「滞納処分」というプロセスが開始されて、最終的には納税者の財産を差し押さえて、売り飛ばしてでも税金を回収する、ということになっています。もちろん、滞納してすぐに差し押さえになるという訳ではなく、手続きを踏んでいくことになります。

このおおよその流れと、払いたくても払えない時どうしたら良いのか、について説明します。



滞納処分の流れ

(1)督促状の送達

国税を滞納すると50日以内に「督促状」が送られてきます。払われていないようなので、払ってくださいね、というお願いです。ですが、実際にはそうやさしい感じではなく、この督促状を送ることによって、この後法的に「差し押さえ」ができる要件が整うことになります。

(2)催告

法律では督促状を送ったら、10日以内に滞納者の財産を差し押さえなければならない、となっています。ですが、実際にはいきなり差し押さえではなく、催告といって「どうなっていますか?」という連絡が来ます。税務署もなるべく穏便にやりたいからです。

(3)財産調査

これでも払ってもらえないとなると、いよいよ財産の調査が始まります。差し押さえ可能な財産を特定するためです。調査では現預金、給料、動産、不動産、負債、など徹底的に調べられます。調査は自分や家族だけでなく、勤務先にも及んでしまいます。

この段階で差し押さえできない財産(生活していくうえで必要最低限の財産)を確認して、税金を徴収可能かどうか見ます。本当にお金がなくて払えない、差し押さえる財産もない、という場合もあるから、です。

(4)差し押さえ

差し押さえ可能な財産があると判断されると、税務署職員(国税徴収官)が家や事務所の捜索を行って、財産の差し押さえが行われます。差し押さえは現金化しやすい順序で必要な金額に達するまで行われます。まず、現預金、次に給料、動産(貴金属・自動車など)、不動産(土地など)といった順番です。

土地や建物のような不動産を差し押さえたときは、ローンのための抵当権が設定されていたりしますので、銀行などの利害関係者にも差し押さえの事実(登記されます)が通知されます。

(5)公売による換価

差し押さえた財産は「公売」という手続きで他人に売却されて、現金化されます。現金化のことを「換価」といいます。最近はヤフオクなどでも公売が行われているのはご存知のとおりです。換価されると代金は国と利害関係者で一定のルールに従って分配されます。



滞納処分を避けるためのアドバイス

以上が「滞納処分」の流れですが、なんとかこれを避けたい、ということになります。そのためにはどうしたら良いか?下記のアドバイスがあります。

(1)申告は期限内にする

国税には申告期限がありますので、これを守って申告だけでも期限内にしておきましょう。例えば、所得税であれば納付期限と同じ3月15日が申告期限ですので、たとえ納税資金が厳しくてもこの期限までに申告します。なぜなら、申告さえしないと「無申告加算税」という余計なペナルティが付加されてしまうから、です。

(2)早めに税務署に相談する

納税資金が厳しいときは、とにかく早めに税務署に相談すること、です。税務署も鬼ではありませんので、理由があって納税できない人の相談にはきちんと乗ってくれます。

(3)税務署からのコンタクトを無視しない

督促状や催告を無視すると、心象が悪く、悪質な納税者とみなされ、相手も強硬な手段を選んできます。そうならないように真摯な態度で応じましょう。

(4)少額でも良いから払う

税務署と相談の上で、少額でも良いから払って誠意を見せることが重要です。開き直って、無いから払わない、などと言うと、かえって逆なでして悪い結果になります。調査の結果財産が見つかったりすると最悪です。

(5)納税資金を確保しておく

国税は原則的に免除が無い(相続税など延納制度はありますが)ので、そもそも事前に納税を予定した資金を確保しておきましょう。所得税は所得がベースなので、まだ事前準備しやすいですが、うっかりしやすいのが消費税です。消費税は事業によっては意外なほど高額になる場合があり、事前に見積もって資金を確保しておくことが必要です。

ただ、税金の見積は場合により難しく面倒でもありますので、税理士に依頼するほうが良いです。税理士ドットコム のような税理士紹介サイトに登録して紹介を受けると良いでしょう。

以上、税金を滞納したらどうなるか?滞納処分の流れと対処方法について、という話題でした。滞納処分についてもっと知りたいという方は、次の本もお勧めです。



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【所得税】フローチャートで解説。源泉徴収の甲欄と乙欄の扱いにご注意を!
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【2019年 所得税確定申告】個人事業主が2以上の事業を営んでいる場合の申告方法

ダンス

知り合いの個人事業者で2つの事業を営んでいる人がいまして、そういう場合の確定申告ってどうなっているのかな?とふと疑問に思い、調べてみました。


事業の数の考え方

2以上の複数の事業を営んでいる場合の考え方としては、基本的には「同じ職業なら1つと考えてしまう」とよいです。例えば、ダンス教室をA市とB市の2箇所で運営しているような場合、自分が複数の事業と認識していたとしても、ダンス教室経営というひとつの職業と考えられますので、事業の数としては1つとして申告して大丈夫です。

この例とは異なり、例えばA市ではダンス教室を、B市では喫茶店を経営しているとすると、これは2つの職業であり、事業の数としては2つになります。


確定申告書の書き方

個人事業主である(会社にしていない)限り、提出する申告書は所得税の確定申告書のみ、ということになります。事業が2つなので2つの確定申告書を出すということではなく、あくまで事業主個人の確定申告書が1つだけ必要です。

事業から生じた所得は「事業所得」ですから、複数の事業があっても事業所得は合算して確定申告書に書きます。確定申告書のフォーマットとしては、「確定申告書B」を選びます。

「収入金額等」の「事業 営業等」の欄にその年の収入金額を記載します。また、「所得金額」の「事業 営業等」の欄にその年の所得金額を記載します。収入金額や所得金額は別途作成する「青色申告決算書」(青色申告の場合)または「収支内訳書」(白色申告の場合)から合算して転記します。その後の計算もすべて1つの事業所得として計算します(青色申告特別控除は65万円です)。

また、「職業」を書く欄に、2以上の職業を書きます。上記の例では、「ダンス講師、飲食業」のようになります。




決算書は複数必要となる

「青色申告決算書」(青色申告の場合)または「収支内訳書」(白色申告の場合)は事業ごとに作成することになります。ただし、複数の決算書や内訳書があると、国税庁ホームページの確定申告書作成コーナーからは提出できません(システムの仕様上、1つの事業についてしか提出できない)。従って、「紙」の申告書で記載して税務署に持参するか、郵送するというということになります。この点は注意が必要です。


納税地は住所地

複数の場所(事業所)で事業を営んでいたとしても、所得税の納税地の原則は住所地(住民票がある場所)となります。事業所の場所が税務署の所轄が異なるほど離れている場合でも、住所地を所轄する税務署に申告書を提出することになります。ただし、必要に応じて納税地の変更届を出して事業所のある場所を所轄する税務署で申告することも可能です。


消費税は合算ベースで

消費税については、納税義務の有無の判定、税額計算においても複数事業の売上・仕入れを合算して行うことになります。1つの申告書を納税地に提出して申告します。納税義務の有無の判定については下記の記事もご参考にどうぞ。


地方税は手続き不要

地方税(住民税・個人事業税)については別段の手続きは不要です。所得税の確定申告をすると、税務署から自治体に連絡が行ってそれぞれ納税通知書が送られてくる仕組みになっています。

以上、個人事業主が2以上の事業を営んでいる場合の申告方法、という話題でした。ややこしいときには、税理士の先生にお願いしてしまった方が手っ取り早いということもあります。税理士ドットコム などで近所の税理士の紹介を受けることをお勧めします。


関連記事は下記ご参照ください:
【2019年 所得税確定申告】ふるさと納税をした場合
【2019年 所得税確定申告】 個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)を始めた場合
【2019年  所得税確定申告】サラリーマン大家さんの場合
【2019年 所得税確定申告】ビットコインで儲けがある場合
【2019年 所得税確定申告】国税をクレジットカードで決済する方法 
【2019年 所得税確定申告】持株会で株式を取得した場合
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【消費税】10%への増税で転嫁対策、便乗値上げ、消費税還元セールなどやって良いこと・悪いこと

消費税10%へ

2019年10月1日よりいよいよ消費税率が10%(軽減税率対象を除く)に上がります。このときに何をやったら駄目で、何をやっても良いのか、まとめてみました。



「消費税価格転嫁等」とは

「消費税価格転嫁等」とは、おおまかに言うと、取引において有利な立場にある者(大企業その他の法人)が不利な立場にあるもの(納入業社、小規模事業者、個人事業主など)に対して、消費税の増税に関して何らかの不当な圧力をかけてくることを言います。

不当な圧力とは、例えば次のような内容です。

(1)消費増税前と同じ価格になるように、本体価格の値引きを要請すること。増税分をそちらで負担してくれ!という話です。

(2)消費増税分だけ別のものを買ってくれと要請すること。「行って来い」の関係にしてチャラにしようという話です。

(3)税抜きの本体価格で取引価格の交渉をすることを拒否すること。税込価格で交渉して増税分を無かったことにしようという話です。

(4)消費増税分を上乗せして請求した業者に報復すること。報復をチラつかせて(1)と同じことを強要することを含みます。

今どきこんなひどいことをする会社があるのか?と思いますが、消費税が5%から8%に上がった際は結構このような事例があったそうで、今回の8%から10%についても公正取引委員会や内閣府が立ち上げた「消費税価格転嫁等総合相談センター」が窓口になって、適切な取引が行われるように監視・指導しています。万が一、このような不当な圧力を受けたらこれらの窓口に相談すると良いでしょう。


「便乗値上げ」はOK

消費増税分以上に値上げしてしまう「便乗値上げ」という行為があります。消費税が5%から8%に上がった際は消費者保護の観点から「禁止」とされていたのですが、今回8%から10%に上がる際には一転してこれが「容認」に変わっています。政府が消費者保護よりも増税の反動による景気の落ち込みの方を心配しているからです。

このため、2019年10月1日は値上げを考えている事業者にとっては良いチャンスかもしれません。消費税を口実にして何気に値上げする、ということです。これまで原材料の高騰でも値段据え置きで頑張ってきた、というなら考えてみても良いでしょう。


宣伝広告の文言は注意

消費増税の前に確実に「駆け込み購入」が発生するでしょう。5%から8%に上がった際にも発生しましたし、今回私もその気満々です。

問題は消費増税の後、どのように宣伝広告すれば良いかということです。駆け込みの反動で買い控えになりますので、そんななかでお客様の財布を開いてもらうにはどうしたら良いか、となります。

この時に注意が必要なのは、消費増税が無かったことにするような直接的な表現を用いた宣伝広告はNGだということです。例えば、「消費税還元セール」「消費税はいただいていません」といった表現はアウトになります。

これらの消費税と直接関連させた宣伝や広告の表現はこれまで通り禁止で、事業者が各自の経営判断で行う値引きセールや「10月1日以降2%ポイント付与」などの直接的でない表示はOKとなっています。


以上、消費税の10%への増税で転嫁対策、便乗値上げ、消費税還元セールなどやって良いこと・悪いこと、という話題でした。そもそも消費税って何?という方は、こちらの本がおすすめです。




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【小さなビジネス応援】多くの人がうっかり間違える「みなし配当」についてわかりやすく説明

事業承継

みなし配当とは?

剰余金の配当ではないのに、実質的に株主に対する剰余金の配当と変わらない状態となったため、法人税法上の配当とみなすことをいいます。これを株主(個人)の側からみると、配当所得として所得税が課税されることになります。配当していないのに配当とみなすことから、法人においても株主(個人)においてもうっかり見逃しやすく、申告漏れ・誤りの原因になりやすい特徴があります。


みなし配当が発生する場合

みなし配当が発生する場合は下記のようにいくつかあります。発生頻度の点でいうと、(1)の自己(自社)株式の買い戻しがよくあるパターンです。例外的に(2)や(3)のパターンでもみなし配当が発生しますが、状況によりますし、このような特殊な場合は税理士などの専門家が対応しますので、あまり問題になりません。

(1)法人が自己株式を株主から買い戻す場合

(2)適格条件に該当しない合併や会社分割に伴って株主に金銭・株式を交付する場合

(3)解散して残余財産を分配する場合


事業承継との絡みで発生するみなし配当

事業承継においては、中小企業のオーナーが持っている自社株の評価額が高いと、多額の贈与税や相続税を払う必要があります。下記の記事のとおり平成30年の法改正により、これを実質無税とする方法が出来ましたが、この制度を活用しない(できない)場合は、やはり多額の贈与税や相続税がかかってきます。

このため、以前からよく使われる節税スキームとして「社員持ち株会」を使ってオーナーの自社株評価額を下げる、という方法があります。これは急に対応できるスキームではありませんが、従前から計画的に社員持ち株会を設立して、オーナーから一定の自社株式を社員持ち株会に譲渡しておくことで、贈与税や相続税の課税対象から除く、という考え方です。

ただし、社員持ち株会を持って運営することはやっかいな点もあり、事業承継のあとで、会社が社員持ち株会から再び自己株式として買い取ろうとすることがあります。この場合、みなし配当が発生することがあるので注意が必要です。(これが忘れやすいのです)


みなし配当金額の計算方法

みなし配当を認識したら、いくら配当したことになるのか算出します。この算出は簡単で、次の式で求めます。

みなし配当=交付金銭等の額 - 1株あたりの資本金等の額 × 所有株式数

ここで、「1株あたりの資本金等の額」とは資本金と資本剰余金を合算して発行済株式総数で割った値です。要するに株主に対する出資の払い戻しを超える部分の金額が配当とみなされるのです。


法人側でやること

みなし配当を行った法人側では税務上主に二つのことをする必要があります。(1)源泉徴収と納付、(2)支払調書の提出、です。

源泉徴収については、通常の配当と同様に復興所得税を含む所得税と地方税を源泉徴収し、翌月の10日までに納付します。また、支払確定日から1ケ月以内に、「配当等とみなす金額に関する支払調書」を作成し税務署に提出し、同時に株主に対しても通知の目的で支払調書を送付します。


株主側でやること

株主(個人)側ではみなし配当金額の通知を確認して、これを所得税の配当所得として認識・申告します。法人側で源泉徴収したものは所得税の税額控除が適用され、また配当所得に対しては配当控除の適用があります。さらに、株式を法人に譲渡した際に譲渡損益が出ていれば分離課税として所得税の計算上考慮することになります。


以上、多くの人がうっかり間違える「みなし配当」についてわかりやすく説明、という話題でした。




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【2019年 所得税確定申告】個人事業主向け。新年になったので去年の経理をして確定申告に備えよう

確定申告の季節です。個人事業主(フリーランス)向けに確定申告の基礎の基礎についてご案内します。


個人事業主の決算のやり方

個人事業主(フリーランス)の場合は、カレンダーの1年(暦年)で区切りをつけて、1年間の売上(収益)と経費(費用)の集計をします。この集計作業を「決算」といいます

多くの個人事業主の方は、日常の経理をやる暇がないですが、新年になったら早めに時間を見つけて、「決算」をやっておくと、2月から始まる確定申告にスムーズに入っていけます。

まずは、請求書など売上の記録と、領収書など経理の記録を引っ張り出して、簿記なのでおなじみの会計仕訳の形式にします(業界用語で「仕訳をきる」といいます)。下記の過去記事にそのやり方を簡単に説明していますので、ご参照ください。

会計仕訳を行うツールは、最近はやよいの青色申告オンライン 【会計ソフトfreee(フリー)】 のようなクラウド会計サービスも便利で良いのですが、規模が小さい場合には、通常のエクセルで十分です。下記で紹介している「無料シンプル経理ツール」は、そのような小規模事業者にぴったりです。エクセルのマクロで私が自作した簡単なツールです。会計仕訳から損益計算書・貸借対照表を作成することができます。これだけで確定申告の準備まで行けますので、お試しください。

ただし、雇用している人がいたり、月に50程度以上の取引(仕訳)があるなどある程度の規模なら、やよいの青色申告オンライン 【会計ソフトfreee(フリー)】 のようなクラウド会計サービスを使ったほうが良いでしょう。

やり方とツールが決まったら、あとはひたすら去年分の仕訳を切っていきましょう。もし、「面倒でやっていられない」「時間が無い」という場合には、アウトソーシングすることもできます。税理士ドットコム のようなサイトから税理士の紹介を受けて、アウトソーシングできないか相談してみましょう。税理士によっては仕訳入力から申告まで代行してくれます。もちろんコストがかかりますが、最近は価格競争のため安くなっていますので、時間と安心を買うと思えばリーズナブルな選択肢ではあります。


決算整理仕訳のポイント

決算整理仕訳とは通常の取引の会計仕訳と異なり、決算のときだけ行う会計仕訳です。いくつかの項目がありますが、ここでは個人事業主の場合に必要な可能性が高い4つを紹介します。

(1)発生主義への修正

日常の取引は「現金主義」と呼ばれる考え方で仕訳することが多いです。つまり、現金を受け取ったら「売上」を、現金を払ったら「経費」を認識します。普段はこれでも良いのですが、本来のルールは原則として「発生主義」の考え方で仕訳することになっています。発生主義では、現金をまだ受け取ってなくても、物やサービスを引き渡していたら「売上」を、現金をまだ払ってなくても物やサービスの引き渡しを受けていたら「経費」を認識します。

このため、12月と1月をまたいで、認識がずれてしまうものを修正する必要があります。例えば12月に物やサービスを引き渡していて、代金は1月に受け取る場合、「売上」を認識して次の仕訳を切ります。

売掛金 xxx    売上 xxx

同様に、12月に物やサービスの引き渡しを受けていて、代金は1月に払う場合、「経費」を認識して次の仕訳を切ります。1行目は仕入れの場合、2行目は電話代のような費用の場合です。

仕入 xxx 買掛金 xxx

費用 xxx  未払費用 xxx

また、逆に、事務所の家賃のようにまだ物やサービスの引き渡しを受けていないのに、12月に1月分の代金を前払いした場合、「経費」には計上できませんので、次のような仕訳を切ります。

前払費用 xxx 現金 xxx

このように「期間をまたぐ部分」の修正を行って、12月までに発生したものだけ、収益と経費に計上するように調整します。

売掛金・買掛金・未払費用・前払費用といった一時的な勘定科目は、翌年の初頭に逆仕訳をきって、年の途中は再び「現金主義」で仕訳していけば良いです。

年の初頭 ー> 売上 xxx 売掛金 xxx

年の途中 -> 現金 xxx 売上 xxx


(2)固定資産の減価償却

設備品など固定資産を期中で購入した場合は、いっぺんにその期の経費には出来ず、耐用年数(法律で決まっている)の間に分割して経費化することになります。この経費化が「減価償却」です。従って、次の仕訳をきります。

買ったとき ->  固定資産 xxx 現金 xxx

決算時 -> 減価償却費 xxx 固定資産 xxx

ただし、パソコンなど固定資産が10万円未満であれば、その期に全額を減価償却費にすることができます。また、税務署に青色申告を事前に申請してることを条件として、30万円未満であれば、その期に全額を減価償却費にすることができます(少額減価償却資産の特例といいます)。


(3)仮払金の清算

もし期中に仮払金や仮受金があれば、何のお金だったのか調べて、正しい勘定科目に置き換えます。仮払金や仮受金がそのまま残らないようにしましょう。

払ったとき -> 仮払金 xxx 現金 xxx

決算時 ー>    旅費交通費 xxx 仮払金 xxx


(4)棚卸し

商品や材料の在庫を持っているような場合は、「棚卸し」を行って、帳簿上の在庫と実際の在庫の差を確認します。紛失などで在庫が少ない場合や、古くなって売り物にならない場合にはその損失を経費に計上します。

決算時 ー>  商品減耗損 xxx 商品 xxx

決算時 ー>  商品評価損 xxx 商品 xxx


確定申告の準備

決算整理仕訳まで終わったら、確定申告の準備をしましょう。確定申告は税務署の窓口では毎年2月16日から3月15日まで(土日によりずれる可能性あり)です。早いうちに準備を済ませて心の負担を無くしましょう。また、インターネット経由での申告であれば、1月4日から行うことができます。

確定申告はインターネット経由で国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を使って行うのがお勧めです。平成31年(2019年)から作成コーナーの外観が新しくなっています。全体的にスッキリして分かりやすい印象です。

パソコンにインストールして使うソフトウエアの「e-Tax」と混同しやすいのですが、「確定申告書等作成コーナー」では特に何かをインストールする必要はありません。ウェブブラウザーでアクセスして使います。私も最初間違えたので、混同しないように注意しましょう。

確定申告書等作成コーナー」を使う前提として、税務署に出向いて「ID・パスワード」の発行を受けましょう。平成30年までは「マイナンバーカード」を挿入したICカードリーダーをパソコンに接続していないと申告出来ませんでした(申告書の作成と印刷は出来ました)が、平成31年からは普通の「ID・パスワード」だけで申告できるように変わっています。これがあればパソコンが無くてもスマホから申告できますので、是非「ID・パスワード」を取得しましょう。ただし、事前に本人が運転免許証などの本人確認書類を持って税務署に行く必要があります(代理不可)

「ID・パスワード」方式ではChromeやFirefox などのブラウザでも申告できます。「マイナンバーカード」方式ではInternet Explorer 11 しかサポートされてなかったので、確定申告のためだけにIEを使う必要もなくなりました。

上記以外の準備としては、会社が発行した源泉徴収票、医療費控除を受ける場合は医療機関等の領収書、ふるさと納税した場合は寄付金受領書、事業所得の決算書などを揃えます。

医療費控除については、集計用ファイル(作成コーナーの右上に掲載)のダウンロードを行って、あらかじめ詳細をエクセルで入れておくと良いです。




所得税(事業所得)の申告と納税

ここまで準備が出来たら、「確定申告書等作成コーナー」の「作成開始」から作成するだけ、です。ガイダンスに従って数字を埋めていくと、1時間もかからずに申告書の送付まで終了します

また、送付後に「間違え」に気がついた場合は、また最初から入れなおして、再度申告書を送付します。税務署では、3月15日までで一番最後に届いた申告書を最終のものとして扱ってくれます。最初に送付した申告書は無視されますので、税務署に連絡を入れたりする必要はありません。

払いすぎた税金が戻る還付ではなく、納税となる場合には、「クレジットカード納付」がお勧めです。手数料がかかるのが残念ですが、その分カードにポイント(マイル)を貯めることもできて、場合によってはお得になります。下記の記事よりご検討ください。


確定申告で使った各種書類は法律上の保存義務(5年間)がありますので、まとめて大きな封筒にいれて、紛失しないように取っておきましょう。

以上、個人事業主向け新年になったので去年の経理をして確定申告に備えよう、という話題でした。もっとしっかりしたガイダンスが欲しい方は、下記のような書籍をお求めください。


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