【所得税】損益通算と損失の繰越を使って転んでもタダで起きない

所得税で「損失」を活用する方法

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損益通算とは

個人の所得は下記の10種類のカテゴリーに分類されています。普段生計を立てているのはこの10種類のいずれかの収入があるから、ということになります。これらのうち、不動産所得、事業所得、譲渡所得、山林所得の4つから生じた赤字は総所得金額の計算上、他の所得の黒字と通算できますよ、ということになっています。それぞれ、頭の1文字を読んで「ふじさんじょう(富士山上)」という覚え方があります。

例えば、給与所得を得てるサラリーマンが副業で事業所得も得ていて、事業所得が赤字になった場合に給与所得からその赤字分を差し引いて所得税を計算することができる、ということになります。サラリーマン大家さんのアパートが空室が多くて不動産所得が赤字になった場合なども損益通算が可能です。

だからといって、意図的に事業所得や不動産所得から赤字を出して節税しようとするのはNGです。そういうやり方を勧める本などがあるようですが、下手をすると脱税とみなされて罪に問われてしまいます。あくまで真面目に事業をやって、結果として赤字だったときに通算できるということです。



 

所得の種類

下記の10種類があります。

利子所得 主に預貯金の利子、公社債投資信託の収益の分配
配当所得 主に法人から受ける株主配当、公社債以外の投資信託の収益の分配
不動産所得 主に不動産の賃貸から生じる所得
事業所得 主に個人事業の所得(不動産の貸付けは除く)
給与所得 勤務先から受ける給料、賞与など
退職所得 退職により勤務先から受ける退職手当、厚生年金保険法に基づく一時金など
山林所得 山林を伐採するかそのまま売った場合の所得。ただし、取得してから5年以内に売ったときは 事業所得又は雑所得
譲渡所得 資産を売った場合の所得。ただし、棚卸資産、山林、減価償却資産のうち一定のものは除く
一時所得 継続的行為から生じたものでなく、対価性がないもの。具体例は、懸賞金、保険の一時金・満期返戻金、法人からの贈与。
雑所得 上記のいずれの所得にも該当しないもの。具体例は、公的年金等、著述家や作家以外の人が受ける原稿料や印税

 

損益通算のやり方

損益通算はやり方・順番が決まっていて、これに従うことになります。

(1)利子・配当・不動産・事業・給与・雑所得(普段の所得という意味で経常所得グループといいます)同士でまず通算します

(2)次に、譲渡所得と一時所得で通算します

(3)まだ赤字があれば、(1)経常所得グループと(2)譲渡・一時所得で通算します(まず譲渡所得から先に通算する)

(4)まだ赤字あがれば、山林・退職所得と通算します

普通は(1)だけで終わります。この損益通算により、例えば給与所得と事業所得の赤字が相殺されて所得が少なくなり、結果として所得税が少なくなります。

実際の申告書の作成にあたっては、国税庁ホームページの確定申告書等作成コーナーにて作成すれば、上記の順番で自動的に計算してくれます。その他のソフトウエアでも同様です。オンライン申請できる環境(マイナンバーカードやカードリーダー)が無ければ、出来上がった申告書を印刷して税務署に持参(郵送)します。


損益通算できないもの

土地や建物を売ったときの損失(分離課税の対象となる譲渡所得)、株式等を損切りしたときの損失(申告分離課税の株式等に係る譲渡)は損益通算できないことになっています。これら以外にも一定の場合は損益通算できません。国税庁ホームページで確認しましょう。

ただし、土地や建物を売ったときの損失については、別途「居住用財産の譲渡損失の特例」という救済がありますし、株式等も上場株であれば特例「上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除」があります。

私もかつて自宅マンションを売った際に、譲渡損失となってしまい、「居住用財産の譲渡損失の特例」を使って税金を取り戻した経験があります。通常損失分全額を取り戻すという訳にはいきませんが、これを知らなければ丸々損になってしまいます。簡単に諦めないようにしましょう。

 

損失の繰越・繰戻(青色申告の場合)

個人事業主やフリーランスで赤字になってしまい、損益通算をしてもなお赤字が残ってしまう場合には、損失の繰越が可能です。損失の繰越は、翌年がんばって利益が出たときに前年の損失と通算できる、というものです。

事業は毎年継続するのが前提なので、今年たまたま利益が出たとしても、そこに全て課税されるのはおかしく、過去の損失と通算することで今年の課税を低く抑えることが出来るようになっています。ただし、過去の損失といっても繰り越せるのは3年間だけです。

また、例えば去年利益が出て税金を払い、今年は損失となった場合に、今年の損失を去年の利益に繰り戻して通算し、去年の税金を還付してもらうという制度もあります。これを純損失の繰戻しといいます。この場合は、還付請求書を税務署に提出します。詳しくは国税庁ホームページのこちらをご参照ください。

以上、所得税の損益通算と損失の繰越を使って転んでもタダで起きない、という話題でした。

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【所得税】税金を取り戻す。更正の請求と還付申告のやり方




更正の請求と還付申告

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更正の請求とは

更生の請求とは納める税金が多過ぎた場合などに「更正の請求書」を税務署長に提出することにより、減額更正により税金を還付してもらう手続きのことを言います。ただし、請求すれば必ず還付される訳ではなく、税務署長が相当と認めた場合だけになります。

 

請求できる場合

所得税の場合にどのようなときに更正の請求が可能かというと、確定申告書を出してある場合で、所得控除や税額控除の漏れ(申告忘れ)があったり、個人事業主の経費の計上漏れがあったりしたとき、です。

よくありがちなのが、「扶養親族の扶養控除の漏れ」です。自分の親を仕送りで扶養しているのに、扶養親族に入れるのを忘れていた!といった場合です。親が70歳以上であれば同居していない場合でも48万円の所得控除が受けられます(常に生活費、療養費等の送金が行われている事実が必要です)。これを忘れてしまうわけです。

あと、 個人事業主の経費の計上漏れもありがちです。申告した後で領収書が引き出しの奥から出てきたので経費にしたい、といった場合です。

これらの場合には、原則として法定申告期限から5年以内なら、税金を還付してもらうことができます。ただし、手続きはそれなりに面倒なので、戻ってくる税額とそのための努力(コスト)を天秤にかけて、判断することになるでしょう。



 

還付申告との違い

更生の請求と間違えやすいのが、還付申告です。還付申告というのは、サラリーマン・アルバイトなどで確定申告の提出義務がない人が、適用漏れになっていた所得控除を申告し、払い過ぎた税金が還付になる場合に行います。つまり、確定申告書を提出していない場合の話なのです。

サラリーマン・アルバイトのような給与所得者は会社に「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出して、会社はこれに基づいて扶養控除を計算しています。したがって、これが間違っていた(記載漏れがった)場合などは、自分で税務署に還付申告して税金の還付を受けることができます。

特に普段確定申告をしない人の場合、医療費控除の適用を受けるのを忘れたとか、住宅ローン控除の適用を受けるのを忘れたとか、うっかりミスがあるかと思います。そのような場合でも還付申告で税金を取り戻すことが可能です。

還付申告は確定申告期間とは関係なく、その年の翌年1月1日から5年間提出することができます。簡単に諦めないようにしましょう。

 

更正の請求書の書き方

雛形のPDFファイルは国税庁ホームページ(平成29年以降版はこちら)からダウンロードできます。基本的な書き方は雛形ファイルに書いてあります。そのとおり書くだけなので簡単です。請求理由なども事例からコピペでOKです。

肝心の計算書部分は、下図のようになっています。

過去に提出した確定申告書を見ながら、「申告し又は処分の通知を受けた額」の欄に数字を転記していきます。「請求額」の欄にも同じ数字が並びますが、修正したいところ(所得から差し引かれる金額など)が多くなり、結果として「納める税金」が少なくなります。この差額が還付される金額となります。差額は税務署が計算して還付してくれることになります(還付が決まると振込前に通知があります)。

 

還付申告のやり方

還付申告は「還付申告書」という書面がある訳ではなく、確定申告書を作って出す手続きと変わりません。計算の結果、最後に納付ではなく還付となるだけです。

したがって、請求対象年の源泉徴収票を準備のうえ国税庁ホームページの「確定申告書等作成コーナーを使って作成するのが良いでしょう。マイナンバーカードやカードリーダーがあれば、インターネットで提出までできます。そうでなければ、申告書を印刷して税務署へ持参(郵送)することになります。

以上、税金を取り戻す。更正の請求と還付申告のやり方、という話題でした。

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【所得税】フローチャートで解説。源泉徴収の甲欄と乙欄の扱いにご注意を!

給与所得の源泉徴収税額の求め方

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所得税の源泉徴収制度

人を雇用して給与を支払うようになると、源泉徴収義務者となります。給与のうちから、所得税(及び復興特別所得税)を差し引いて(預って)、原則として翌月10日までに国に納めるルールになっています。

所得税は1年間の所得に対する税金ですから、まだ1年が終わってないのにどうやって税額を出すの?という疑問が出るわけですが、「給与所得の源泉徴収税額表」という簡便的な税額表があって、これをつかって「仮に」税額を出すようになっています。

一年が終わったら本来の税額を計算して、既に納めた仮の税額と精算します。これが「年末調整」という手続きです。

 

税額の求め方

れでこの税額表の使い方を間違えると結構痛いことになるので、注意すべきポイントを整理します。大抵の場合、給与は月ごとに払う月給制だと思いますので、月給制を前提に示しますと、下図のようになります。

源泉所得税

注意すべき点は「給与所得者の扶養控除等申告書」を税務署に提出してあるかどうか、ということです。これによって月額表の甲欄を使うのか、乙欄を使うのかが変わり、結果として差し引く税額が変わるということになります。

どのくらい税額が違うのかというと、例えば社会保険料等控除後の給与等の金額が260,000円で扶養親族が1人いたとすると、甲欄では5,350円ですが、乙欄では40,400円となって、ぜんぜん違うのです。(平成30年の「給与所得の源泉徴収税額表」を参照)



間違えて甲欄で計算するミスの代償

「後で精算するから良いのでは?」と思うかもしれませんが、万が一「給与所得者の扶養控除等申告書」を税務署に提出していないのに、甲欄で計算して納付していてると、不足部分について延滞税などのペナルティが課せられることになります。

さらにマズイこととして、その不足部分をだれが負担するのか?という問題があります。本来源泉徴収用に差し引く(預る)べき金額を従業員に間違えて払っているので、その分を返して貰えばよいのですが、実際には心理的にも現実問題としても抵抗が大きいです。従って、こちらのミスなので、自腹を切って納めるという判断になりがちです。

 

源泉徴収額のミスを防ぐ方法

このミスを防ぐには従業員・アルバイトを雇ったら、入社手続きの一環として必ず「給与所得者の扶養控除等申告書」を記載してもらい、税務署に提出するようにします。

長く働いている従業員の場合、毎年12月の年末調整の際に、必ず翌年分の「給与所得者の扶養控除等申告書」を記載してもらい(扶養親族等に変動がある場合がある)、提出します。

これをルーチン化しておかないと、うっかり間違えて自腹を切るはめになります。特に中途採用や短期雇用の場合に間違えやすいので、気をつけましょう。

以上、源泉所得税の甲欄と乙欄の扱いにご注意を!という話題でした。

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【おすすめホテル】パリの定宿

夏から秋にかけての旅行シーズンが近づいてきました。海外旅行の予定を立てている方も多いのではないでしょうか。かくいう私もその一人。今年はどういう旅にしようかと思案中です。


我が家はこの10年来ほとんど毎年のようにパリに行っていまして、1年間頑張ったご褒美としてショッピング・アンド・イーティングを楽しんでおります。以前は「なんとか教会」とか「なんとか城」とか世界遺産的な所へ行った訳ですが、正直どこへ行ってもそんなに変わらず、すっかり飽きてしまいました。こういうのを英語でABC(Another Boring Church)観光と言うそうですが、本当にそういう感じです。それよりは物欲と食欲に染まっております。

そんなパリマニアの我が家が定宿にしているホテルが「アスコット オペラ (Ascot Opera)」ホテルです。

公式サイトより https://www.ascotparishotel.com/ja/

他のホテルに宿泊したこともあるのですが、やっぱりここに帰ってきてしまいます。

 

このホテルの良い点

なにがそんなに良いのかというと、次のような理由があるからです。

(1)立地が良い。オペラ座(オペラ・ガルニエ)から歩いて10分足らずです。

(2)設備がちょうど良い。豪華すぎず、貧しすぎず、清潔で必要十分。

(3)リーズナブルな値段。同等のプチホテルと言われるクラスにしては少し安い。

(4)まあまあ静か。中心地なのにちょっと奥まっており喧騒という感じはしない。

(5)空港バス乗り場から歩ける。シャルル・ドゴール空港から出ている市バス(ロワッシーバス)がオペラ座の横に着くので、ホテルまでまっすぐ歩ける。スーツケース転がして地下鉄に乗り換え不要。

(6)地下鉄の駅が多い。一番近いQuatre-Septembre駅まで2分ぐらい、その他にもPyramides駅、Opera駅、など歩ける範囲でどこへいくにも便利。

(7)スーパーのMonoprixが近い。ミネラルウォーターやお土産用のバラマキ菓子などはここで調達。

(8)朝の食事がおいしい。1Fで朝6時から朝食を食べることができるのですが、ここのクロワッサンとカフェオレが美味い。パリに来た感じがします。

あと自分たちは行かないのですが、ラーメン店なども近くにあり、日本食に飢えてしまったときは良いかも。たしか、HISのパリ支店や観光バス乗り場も近かったと思います。




 

このホテルのイマイチな点

その反面イマイチな点というのもどうしてもあります。

(1)狭い。パリのど真ん中なので仕方ないですが、部屋はほとんどベットが占有しており、スーツケースはベットの上で開くしかありません。パリのホテルは広さと値段が比例しますので、広い方が良い方はお金を出す必要があります。

(2)エレベーターが小さい。基本2人乗りです。これ以上小さいエレベーターを見たことがありません。おまけにドアが手動です。

(3)たまに夜うるさい。お隣がコメディー劇場のため、公演がある夜は芝居がはけて出て来たお客さんがうるさいことがあります。

 

予約するなら

アスコット・オペラを予約するなら、予約サイトがおすすめです。自分の経験ではたいていの場合公式サイトより安いです。公式サイトも悪くないのですが、朝食代をつけると高くなったりします。いろいろ比較検討してみてください。


以上、パリに行くといつも泊まるホテル「アスコット オペラ」の紹介でした。

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半年だけ働く vs 半日だけ働く

「半年だけ働く。」で考えるワークモデル

「半年だけ働く。」

「半年だけ働く。」(村上アシシ著)を読みました。こういう生き方があるのかということを知ることが出来て、とても新鮮な内容でした。


著者の村上さんはPMO(プロジェクト・マネジメント・オフィス) のプロで、短期的にフリーランスとしてクライアント企業のプロジェクトのサポートを請け負っています。その働いてる期間以外の期間は、サッカー観戦やその他のスポーツイベントの観戦のために世界中を旅して歩くという生活をしています。

つまり一年のうち半分ぐらいプロジェクトの仕事に携わり、残りの半分ぐらいは世界中を旅しているという生活パターンになっています。稼いでは旅に出て、お金がなくなってきたらまた帰国してプロジェクトで稼ぐ、の繰り返しです。従ってタイトルにあるように「半年だけ働く。」ということになっています。

村上さんはコンサルティング会社の出身で、元々コンサルタントとしてプロジェクトの運営を行なっており、その知識・経験を生かして独立し、フリーランスとして企業のプロジェクトを請け負うことを仕事とされています。




新しい発見

まず第一に、そういう仕事のやり方があるということに驚きました。つまり、PMOを外注する、しかも個人事業主に外注すると言う需要があるということにびっくりしました。

確かに、これまでの自分の経験でも PMOを コンサルティング会社に発注するということはよくある話で、本の中に出てくる通り何人ものコンサルタントがコンサルティング会社から派遣されてプロジェクトのサポートにあたるというのは見てきました。ですが、これを個人事業主が請け負って一人でやっているというのは知りませんでした。さらに、そういう個人事業主の派遣を仲介しているエージェントの会社があるということも今回初めて知りとても有益でした。

企業から見ると、コンサルティング会社への発注は、人件費ではなく外注費ですので、長期的には割安ですが、コンサル費用はそれなりに高額です。プロジェクトの予算があまりない場合、もしくは企業の規模がそれほど大きくない場合には個人のコンサルタントに発注するというニーズがあるのでしょう。

私自身も企業でプロジェクトの仕事をもう20年以上やっており、そういう意味ではこういった働き方は魅力的に感じます。本の中でも紹介されている下記のようなエージェントの会社のホームページを見ると、それなりに稼働率の低い案件もあり、今後これらのプロジェクトの仕事を副業として行える可能性があるのではないかと思うようになりました。

FreeConsultant.jp https://freeconsultant.jp/

コンサルポータル https://www.consulportal.com/

ですが、仕事の内容自体は PMO であるとか IT コンサルティングのような一定以上のスキルが要求されるものであり、誰でもできるような話ではないと思います。PMO と聞いて「何それ?」と思う方は村上さんが言ってるように、まずコンサルティング会社に入ってプロジェクトの経験を積むことが必要になると思います。

 

リスクも大きい

本を読むと、人生を謳歌されており羨ましい気持ちになりますが、その反面それなりにリスクもあるかと思います。

第1にフリーランスということになりますと、そもそも仕事があるのかどうなのかということがあります。また、会社員ではないので厚生年金ではなく国民年金の扱いになりますし、健康保険も企業の健康保険組合ではなく通常は国民健康保険の扱いになります。いずれも社会保険のセーフティネットが弱くなります。

このため将来について不安があるかと思います。おそらく30代ぐらいまではこのモデルで行けたとしても、その後家族を持ったり、あるいは自分が病気になったりというシナリオを考えるとなかなかリスクが大きいです。

自分のように50代にもなりますと、さすがにこのモデルはリスクが大きすぎると感じた次第です。もっとも、40代になったらまた企業に再就職する、という手も使えますので、ライフステージに応じて自分の人生を生きるのが良いでしょう。

第2のリスクは、外注としてPMOを請け負うと、雇った企業から見ると「使わないと損」ということになり、ワークロードが相当高くなる予感がします。つまり、ブラック職場の懸念がある、ということです。実際にコンサルティング会社から派遣されてくるコンサルタントは皆ハードワークで、下手をすると土気色の顔をしている(本人の問題もあるでしょうが)、というイメージがあります。

最近は「働き方改革」の時代ですので、そういうことも無いのかもしれませんが、特に個人で請け負うと、現実にはワークロードのコントロールが難しい・効かないという面があると想像します。

 

「半日だけ働く」というコンセプト

現在の自分は「半日だけ働く」を実践しています。前述のとおり、私も企業でプロジェクトの仕事をしているわけですが、最近は仕事の効率化にめちゃくちゃ取り組んでおり(ほとんどヲタクの領域)、結果として1日4時間程度の仕事で1か月分の成果が出せるまでになりました。1日8時間労働が標準とすると、その半分くらいです。それにはPDCAを使ったサイクルを活用しており、詳しくは以下の記事に記載しました。

効果がメキメキ上がるPDCAの使い方

最近「高度プロフェッショナル」(高プロ)の是非の議論がにぎやかですが、私の場合もう10年以上前からそうなっていて、きわめて快適にに過ごすことが出来ています。「定額働かせ放題」を心配する人もいるわけですが、それは本人のやりようでしょうし、雇う側からみれば「定額サボり放題」のリスクもある訳なので、一方的に労働者が不利という話でもないでしょう。

半日だけ働いて、残りの時間をどうするか。もちろんさらに会社の仕事をやる、という選択肢もあるのでしょうが、自分の場合は好きなことをやる時間に充てています。複業・ブログ・読書・体のケア・家族との時間などのほうへ時間を振り向けて、なるべく人生が充実するようにと考えている次第です。世界中を旅する訳にはいきませんが、別の方向性で人生を謳歌したいものです。

 

不労所得のモデル

もっとも、最終的に目指しているのは以下の本のような「週4時間だけ働く」、「寝ながら稼ぐ」といった不労所得のモデルです。無論難しく一足飛びには行かない訳ですが、世の中そういう人もたくさんいますし、不可能ではないです。年齢とともにハードワークからスマートワークへ移っていくというのが理想ですね。


以上、半年だけ働く vs 半日だけ働くという話題でした。

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NPO法人での起業がお得です

NPO法人は普通法人と何が違うのか

NPO とはNon Profit Organizationのことで、すなわち利益の追求を目的としない組織のことを言います。そもそも国や地方公共団体がやるような公益性の強い事業でも代わりに民間の組織が行う場合の組織のことを言います。通常の株式会社と同様に法人格が与えられますのでNPO 法人という訳です。

 

NPO 法人のメリット

ではなぜ通常の株式会社や合同会社ではなく、NPO 法人を選択するのでしょうか。それは NPO 法人の公益性という特徴ゆえにいくつかの優遇措置が設けられているためです。

まず、設立時に法人を登記する手数料(登録免許税)が無料です。また、公証人役場での定款の認証手数料も無料です。さらに、NPO 法人を設立する時には所轄庁 に申請して認証を得る必要がありますがこの手数料も無料です。つまり、ほとんどゼロ円で起業することが可能です。ただし、これらの手続きを行政書士に依頼すると、さすがにそこは手数料がかかります。

また、法人税は法人税法上の収益事業(34業種)に該当しなければ課税されませんし、課税されたとしても、NPO法人には資本金という概念がありませんので、税率は中小法人の税率(所得800万円以下に対して19%、800万円超に対して23.2%。H30年4月以降開始の事業年度)が適用され、低い税率となっており税制面でも優遇されています。 

 

ただしハードルもある

まず設立にあたって NPO 法人では10人以上の社員がいる必要があります。ここで社員とは通常の会社員とは違い、株式会社の出資者のような設立にあたってその趣旨に賛同し参画(入会)する人のことを言います。

通常の株式会社では1人で会社の立ち上げが可能ですが、NPO 法人では10人も必要です。これがまず第1のハードルとなります。さらに、NPO 法人となるためには所轄庁に申請して認証を受ける必要があります。これが第2のハードルです。この2つをクリアして初めて法務局でNPO 法人としての登記をすることができます。

また NPO 法人では資本金という概念はありません。したがって出資者(寄付した人)に対して利益を配当するということもできません。

ただし、ボランティア活動とは違うので、理事や社員、職員といった組織の構成員は正当な報酬や給与を受けることができます。これらの報酬・給与には当然ながら所得税が普通に課されます。

 

活動の分野は法律で決まっている

NPO 法人ではその対象となる活動の分野は特定非営利活動促進法で、20分野に限定されています。これらに該当しなければNPO 法人となることはできません。ですが、最近の改正でNPO 法人の活動範囲が広くなりまして、例えば「観光の振興を図る活動」や、「情報化社会の発展を図る活動」などもNPO 法人として認められることになりました。

例えば、観光農園を運営したいとか、高齢者がインターネットを使えるようにサポートしたいとか、そういった活動も該当するかと思います。従来の街づくりや教育関連だったり災害復興支援とかに加えて分野が広がっています。

 

「認定」 NPO 法人へのランクアップ

さらに3つ目のハードルとしてパブリック・サポート・テスト(PST)というものがあります。このテストをクリアするとNPO 法人の中でも認定されたものとして、「認定 」NPO 法人にランクアップすることになります。認定 NPO 法人になるとさらにメリットがあります。

例えば、寄付をしてくれる相手方の寄付金控除の枠が別途設けられて、より多くの寄付金を損金算入することができるようになります。これにより認定 NPO 法人側では資金調達の道が開けることになります。

また、認定NPO法人が自身のその他の収益事業に資金を移動した場合には、「みなし寄附金」という扱いになり、単なる法人内の資金移動なのに寄附金として損金算入することができるようになります。

しかし、認定 NPO 法人となるためのPSTは非常に難易度が高く、平成30年4月末現在で全国に51,809の NPO 法人がありますが、そのうち認定されているものはわずか1,076だけです(内閣府ホームページより)。

 

NPO 法人の会計処理

NPO 法人になると収益目的の事業と非収益目的の事業とを分けて会計処理するということが必要となります。収益目的で行う事業とは、例えば駐車場を賃貸したり、ゆるキャラグッズを販売したり、通常の株式会社の事業と同じですので、同じ法人税がかかってきます。しかし非収益目的の事業については法人税が課されませんので、分けて会計する必要があるのです。

 

NPO会計処理基準

NPO法人の場合、「NPO法人会計基準」に準拠した会計処理を行うことが推奨されています。その方が運営していく上で望ましいからです。NPO法人会計基準はNPO法人会計基準協議会という団体を中心にとりまとめられています。詳しくは下記の公式サイトをご参照ください。

http://www.npokaikeikijun.jp/

実際の経理業務にあたっては、NPO法人に実績のある会計事務所や税理士の先生にサポートを求めるのが一番です。費用はかかりますが、そのぶん経理に煩わされずに本業に取り組めます。私の勤務する松田猛税理士事務所もNPO法人を支援していますので、お気軽にご相談ください。

以上、NPO法人での起業がお得ですという話題でした。

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【7/31まで値下げ】税理士試験・宅建士試験の勉強法

税理士試験・宅建士試験の勉強法の本を値下げ

毎年6月に入りますと、税理士試験の準備は直前期に突入、最後の追い込みの季節となりますね。また、宅建士試験のほうは試験日程が発表になり、7月から受験申し込みが開始されます。

宅建試験のスケジュール(公式サイト)

 

勉強方法の本2冊

私も受験時代は苦しい時間を過ごしました。そんな受験生の皆さんを応援できればと思い、私が書いた本2冊を期間限定で値下げすることにしました。直前期の過ごし方も書いてあります。

今回はBASEから提供しているPDF版のみを値下げします。

「実践!税理士試験合格法」 通常1,000円を7月31日まで800円で提供
「実践!宅建士試験合格法」   通常300円を7月31日まで200円で提供

それぞれの試験で私が試して効果があった勉強方法をまとめたものです。参考になれば幸いです。お求めは下記よりお願いします。

https://cinqplans.base.shop/

以上、税理士試験・宅建士試験の勉強法の本を値下げのお知らせでした。

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iPad第6世代は優秀な電子ノート

新しいiPadでライフハック

2018年3月にアップルから新しい iPadが発売されました。第6世代と言われているものです。

今回は主に学生(生徒)向けとしてマーケティングイベントの中でアピールされて出てきたものです。最大の特徴はApple Pencil に対応したということです。

 

第6世代iPadは電子ノート

Apple Pencil はこれまで iPad Proでしかサポートされておらず、iPad Proは一番安いものでも7万円ほどからとなっており、高価であるため簡単には買えなかったわけです。ところがこの第6世代 iPadは安いものでは4万円程度ということで、Apple Pencil と合わせて買っても5万円ほどにしかならないので、これは買いだ!ということですぐに飛びついてしまいました。

性能的にはもちろんiPad Pro には及ばないのでしょうが、決まった用途として使うのであればこの iPad はとても良いと思います。決まった用途とは、ズバリApple Pencilを使った「電子ノート」と「お絵かきツール」です。私の場合、完全のこの2つの用途だけで使っています。

私は、これまで佐藤優氏のこちらの本に書いていることを真似してノート1冊主義で色々なことはすべて一冊のノートにまとめて行きました。会議でのメモやアイデアの書き出し、読書のメモ、フランス語の練習など全て1冊のノートでやってきたのです。

ですが、紙のノートを使っているとどうしても紙がなくなりますので、その補充の心配をしたり、過去ノートの保存に場所が必要だったり、過去ノートの検索がやりづらい、といったデメリットがありました。その反面、紙にペンで書くのであれば非常に柔軟性があり、扱いやすいというのが最大のメリットでした。

このメリットを活かしつつデメリットを消すのが iPad をノートとして使うやり方です。




ノート用アプリの選択、利点・欠点

ノートを取るためのアプリは数多くあるのですが、私は検討の結果、マイクロソフトの OneNoteを使っています。OneNote を選んだ理由は、(1)無料である、(2)クラウドに自動保存してくれる、(3)複数のデバイスでそのノートを共有することができる、といった点です。

特に(3)は重要で、iPad で手書き記録したノートをWindowsパソコンやMacbookで参照したり、Android のデバイスで参照したりすることができます。このデバイスフリーで使えることでノートの活用の幅が一気に広がりました。

欠点としてはEvernoteのようなOCRの対応が無いことでしょうか。このため、手書き文字を認識して検索対象にするということができません。このため、ノートのタイトルについてはテキストで文字入力して、後から検索しやすくしています。また、内容についてはタグ付け無意味でいくつかのキーワードをテキストでノートに付けて検索の助けにしています。

元々たまに自分でも読めないくらいの悪筆なので(笑)、OCRには最初から期待できないという面もあり、ここは捨てました。

その他の利点としては、紙という物理的制限から開放されたことです。紙の補充は心配がなくなりましたし、保存場所にも困りません。ただ、マイクロソフトがクラウドを止めたら過去ノートはどうなるの?という不安が無いでは無いですが、それは心配しても仕方ありません。

また、使い始めて意外に便利なのは、iPadで写真を撮って、そのまま貼り付ける機能です。いちいちメモを取ったりすることがめんどくさい時は、写真に撮ってそのまま貼り付けてしまうと効率が良いです。また、まだやったことがないのですが音声などを収録してそのままノートに貼り付けるということもできるようです。

 

Apple Pencilの書き心地

Apple Pencilを使った書き心地は非常に良いと思います。ほとんどノートにボールペンで書いているのと同じ感覚です。描線の追従が遅れてくるというようなこともありませんし、細い字も書くことができます。

ただ使っていて唯一困ることが、どうしてもペン先の他に手が画面を触ってしまいますので、それを入力と勘違いされて手がなぞったところに線が引かれてしまうことがあります。この場合には消しゴムツールを使ってその線を後から消すということを行わなければいけません。手を浮かせていれば良いのでしょうが、自分にはそんな器用なことができないので諦めて消しています。

また、書き味を紙に近づけるためにiPadの保護用のフィルムはペーパーライクと言われているタイプのフィルムを買いました。これを使うと少しザラザラした感じの書き味になり、若干目の粗い紙に書いている感じです。ペン先の磨耗が心配ですが、基本的には気に入っています。

 

Procreateでお絵かき

もうひとつの用途は趣味で絵を描くときのツールとしてこの  iPad と Apple pencil を使っています。絵を描くといってもデッサン力はゼロなので、写真を取り込んでトレースし、色を塗って遊んでいるだけです。早い話が「大人の塗り絵」です。

Procreate – Savage Interactive Pty Ltd

お絵かきアプリもいろいろありますが、私はProcreateというiOSのアプリを購入しました。1,200円ほどしましたが、非常に良くできたアプリで素人にもったいないぐらいです。利用者も多いようで、Web 上に使い方やコツについて書かれた記事が多いので、こういったものを参考にしてお絵かきを楽しんでいます。

以上、iPadを電子ノートとして使ってみたという話題でした。

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不動産を買う前に知っておきたい7つのこと

不動産で失敗しないためにはどうすれば良いか

土地や建物などの不動産を買うのは一生に一度の買い物と言われます。当然ですが高価ですので、そう何度も買うものでもないでしょう。なので絶対失敗したくない、と思うのは普通のことです。ところが、失敗してしまうことも多々あります。私もそのひとりです。

完全に失敗したという訳ではないのですが、後から考えると「あーすればよかった、こーすればよかった」という後悔の念が出てきます。私は平成21年に土地を購入して家を建てた(現在の自宅)のですが、そのときの経験を踏まえて、これから不動産を買おうという人に知っておいて欲しいことを書きます。その当時の私には分からなかったのですが、宅建士となったことで分かったことです。

 

(1) Webで探さないこと

最近はインターネットで不動産を検索することができるようになっています。賃貸であればインターネットで探すのが妥当だと思いますが、土地や建物を買うという場合にはインターネットで探すというのは少し問題があります。

大抵の場合、土地や建物を売りたいという人は不動産屋さんに相談をし、そしてその不動産屋さんがインターネットのサイトに売り物件として登録します。ですが、本当に魅力的な物件または儲かる物件というのは不動産屋同士で売買してしまう、ということがよくあります。

この結果、売れ残った物件が一般向けとしてインターネットに登録されるということになります。つまり、インターネットにあるものは不動産屋が物色した後の売れ残り物件である可能性が高いのです。良い物件の話は不動産屋さんに情報が入ってきますので、先に信頼できる不動産屋さんに物件を探している旨の相談をして、探してもらうところからスタートした方が良いです。

 

(2)不動産屋さんとの契約

不動産屋さんとの契約には法律で定められている3つのタイプがあります。一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約の3つです。契約の自由度と責任内容によって3つの違いがあるのです。

一般媒介契約とは買主である皆さんの自由度が高い(複数の不動産屋さんと契約できる)反面、不動産屋さんから見ると仕事をしても報酬に繋がらない可能性があるため、真面目にやってくれるかどうかは分からないというデメリットがあります。

専属専任媒介契約では不動産屋さんは一社に絞られますので、買主である皆さんから見ると自由度が狭まりますが、不動産屋さんから見ると仕事をすれば報酬につながる可能性が高いので真面目に努力してくれるというメリットがあります。

不動産屋さんは専属専任媒介契約を勧めてくると思いますが、どちらを選ぶかはその時々の皆さんの判断で希望すれば良いということになります。

 

(3)設計士や工務店の選び方

マンションや建売住宅を買うのではなく、自分で好きな家を建てたい、という方も多いと思います。私もそうでした。基本的なデザインを自分たちで行い、設計士さんにお願いして設計し、工務店に施工してもらいました。どうしてもコスト的な観点から小さいところを選んだのですが、これが失敗でした。安いからといって小さいところを選ぶと思わぬリスクもあります。

私の場合、完成引渡しで決済(代金の支払い)が終わって間も無く、設計士さんが音信不通となってしまいました(多分夜逃げです)。個人の設計事務所でしたので、それ以降相談できない状態になっています。また、施工した工務店は5年ほどたったときに倒産してしまいました。

これは非常に痛かったです。多少コストが嵩んでも長期的に付き合えるようなしっかりした設計事務所や工務店を選択することをお勧めします。

ハウスメーカー・工務店を比較

(4)地歴を調べる

地歴というのはその土地に元々何が建っていたのか、どう使われていたのかという土地の歴史です。家を建てる以上、今は更地になっていたとしてもその土地に元々何があったのかということは知っておく必要があります。

例えば、元々田んぼと言う場所であると地盤が緩い可能性がありますので、地盤の改良に相当費用がかかります。ヘタをすると時間が経った後で家が傾いてくるという恐れもあります。

また元々ガソリンスタンドがあった場所で、廃業した後の土地だとすると、ガソリンタンクが通常地下に埋めてありますので老朽化したタンクからしみ出た油で土地が汚染されている可能性というのもあります。もちろんこれは土壌改良することで克服できるのでしょうが、それも無料ではありません。

このように元々どんな場所だったのかということでその後のことが変わってきますので、注意しておくことに越したことがありません。地歴は土地の登記事項証明書を取れば分かります。土地の登記は法務局からオンラインで誰でもどの場所でも取得することができます。その他にも図書館で古い住宅地図を確認するなどの方法もあります。

 

(5)役所で規制を調べる

希望の土地を買ったとしても、そこにどんな家でも建てられるかというと、なかなかそうなっていません。様々な規制があり建てられる建物に制限がかかっている場合が結構あります。

代表的なものとしては、用途地域という規制があります。用途地域によってその場所にどんな建物が建てられるのか、何階建ての建物が建てられるのか、あるいは現在なかったとしても将来周辺にどんな建物が立ちそうなのか、そういったことがわかります。用途地域は役所へ行けば簡単に調べることができます。

これ以外にも、その場所によって様々な規制があります。例えば日影規制という規制は周辺に日陰を作ってはいけないというもので、建てられる建物の高さや形状に規制がかかる可能性があります。また周辺の道路との位置関係で斜線規制というものがありこれもまた建物の高さや形状に規制をかけています。このような各種規制も役所に行くと教えてくれます。

さらに役所では、その場所に関しての開発計画を調べることもできます。今は住宅が密集してる場所でも、将来的に区画が整理されて大きな道路を建設する予定とかがある場合があります。これによって土地の一部が収用されることとなったり、最悪は立ち退きになったりする可能性もありますので、開発計画の有無というのも調べるポイントになります。

 

(6)土地の値段

土地の値段はひとつではなくて目的に応じて様々な値段があります。これは市場で取引されているものではなく相対取引と言って通常1対1での取引になりますので市場性のないものであるためです。

土地を買うという場合には、過去の取引事例から同じような場所の同じような土地がいくらで取引されたのか調べて、それを参考に価格を算出するのが一般的です。これに対して路線価のような課税目的で使う土地の値段は一般の取引価額よりも低く設定されていますので土地を買う時の参考としては不十分なものとなります。

過去の取引価格については不動産屋さんでなくても一般の方が簡単に調べられるようになっています。具体的には下記のようなWebサイトのツールを使って調べると良いでしょう。

国土交通省の土地総合情報システム http://www.land.mlit.go.jp/webland/

 

(7)少子高齢化の影響

最近国土交通省が推進していることとして、土地適正化計画というのがあります。これは何かと言うと、今後の少子高齢化による人口減少を想定して、人が少なくなった時の都市のあり方というものをプランしているものです。

簡単に言うと、人が住むべき場所というのをある程度定めて、そこを重点的に住みやすい場所になるように整備していく、そんな計画です。逆に言うと、この都市適正化計画の計画外となっている場所の土地を買ってしまうと、将来的に住みにくい場所になって価値が下がる可能性があります。

まだこの立地適正化計画は全国的に普及しているわけではありませんが、いくつかの市町村では計画の作成を進めています。例えば、東京都八王子市や埼玉県秩父市などではすでにこの計画が作成されています。もしこれから土地適正化計画のある場所の土地を買う時には計画区域の中で土地を買うようにした方が良いでしょう。さもないと人口減少のあおりで土地価格が下落してしまうということになるからです。

 

(8)おまけ

不動産屋さんと付き合う前に、不動産業界について少し知識を仕入れておいたほうが良いです。その意味で、こちらの漫画「正直不動産」はおすすめです。漫画ですので、大げさな面もありますが、大きく外れていないと思います。

以上、自らの経験を踏まえて、不動産を買う前に知っておきたい7つのこと、という話題でした。

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漫画家さんの会計記帳について整理してみました

漫画家さんの会計記帳

最近読んだ下記の漫画「正直不動産」が非常に良かったです。ついに不動産屋が漫画の題材になったかと感慨深いものがありますが、扱っている内容もとても勉強になりました。不動産屋に対する悪いイメージも膨らみましたが。


それはともかく、漫画家さんというのはすごいと思いますね。「正直不動産」はストーリーと絵を別の作者が担当されたようですが、ストーリーと絵と両方良くなければいけないというのは作家と画家の両方の才能が必要な訳で、どちらか一方でも大変なのにすごいなと。一方で、売れるまで経済的になかなか苦労が多いようですし、アシスタントとして働く職場もきついと聞きますので、才能に恵まれて成功まで達する方はほんの一握りなのでしょう。

以前こちらのブログで漫画家さんや作家さんの確定申告の際に事業税が免税にできますよ、という記事を書いたのですが、これが思ったより読まれていまして、漫画家さんの会計記帳というものにそれなりにニーズがあるのかな、と考えた次第です。それでこちらのエントリーを書いています。

作家や漫画家なら個人事業税が非課税に

 

開業届と青色申告承認申請書を出そう

漫画家としてスタートしたのであれば、立派な個人事業主ですので、税務署に開業届を出して、開業しましたと伝えます。その際に、「青色申告承認申請書」も一緒に出して、青色事業者となりましょう。開業から2ヶ月以内に申請する必要がありますが、一緒に出して忘れないようにします。青色申告をすれば、特別控除として65万円(要件を満たさなければ10万円)を所得から控除する特典が使えます。他にも青色申告のメリットは大きいので、青色事業者をお勧めします。

すでに漫画家としてスタートしていて数年経っているような場合でも、改めて開業届と青色申告承認申請書を出せば大丈夫です。

 

申告が必要な事業規模

アルバイトしながら漫画家をやっていますというような場合、漫画家の収入が事業所得に該当するのか、というと少し微妙な問題があります。給与所得や退職所得以外の所得が20万円以下であれば確定申告の必要はありません。

ですが、たとえ20万円以下であっても一方で漫画家としての経費がいろいろ発生しているはずです。1年間一生懸命漫画家として活動したけれども収入はゼロでした、という可能性だってあります。このような場合、事業所得として赤字の申告をしてアルバイトの給与所得にかかる所得税から還付を受けるということができます。

ただ、収入が20万円以下ですと、税務署が事業所得ではなく雑所得と見て、給与所得との損益通算を認めない可能性もあります。事業所得ならその赤字を給与所得と通算できるのですが、雑所得では通算できないのです。

では、どうしたら事業所得と認めてもられるのかというと、一般には次のような条件が必要と言われています。

・一定規模の収入が継続して得られること
・相応の労力を要すること
・人や設備を投入していること
・職業として認知されていること
・生活の糧となっていること

これらの条件に合致していると税務署に言えるならば、事業所得と認められるはずです。心配であれば、事前に税務署に電話して聞いてみるという方法もあります。

 

会計帳簿をつけよう

漫画家で事業所得として青色申告するのであれば、特別控除65万円が適用できます。所得から65万円引かれるので、大きな節税になります。その要件のひとつは「正規の簿記の原則」というルールに従った会計帳簿の記帳です。簿記など普通の方にはなじみがありませんし、最初は難しく感じるかもしれませんが、慣れてしまえば簡単です。

簿記というのは簡単にいえば、取引を仕訳というやり方で記録していくということです。仕訳は通常、「日付」「借方勘定科目」「貸方勘定科目」「金額」「摘要」でワンセットです。例えば、2018年5月10日にソフトバンクのスマホ代7,000円を現金で払ったなら、次のようになります。

2018/5/10      通信費   現金   7,000       ソフトバンク電話代

この仕訳を取引ごとに記録していくだけです。「やよいの青色申告」のようなソフトウエアや「freee」のようなクラウドサービスもいろいろあり、とても利用者が多いです。「やよいの青色申告」は結局のところ市場でNo.1のシェアーを誇っているようです。簿記など知らなくても手間いらずで簡単に記帳できます。



もしまだ小規模で仕訳数も少ないし、有償のものは使いたなくない、という場合にはExcelに書いていけば十分です。その場合にテンプレートが必要であれば、私が作った無料の「シンプル経理ツール」をダウンロードしてお使いください。私ももちらのツールで自分の記帳をしています。

シンプル経理ツール 無料ダウンロード

 

勘定科目は何にするのか?

仕訳は勘定科目を何にするのか?が分かりにくいのですが、大抵のものはググれば出てきます。参考まで、以下に漫画家さんにとってありがちな勘定科目の例を示します。

仕事で使う細かいものを買ったとき・・・「消耗品費」
パソコンなどちょっと値が張るものを買ったとき・・・10万円未満なら「消耗品費」、それ以上は「備品」としておいて決算整理で「減価償却費」として経費にします。ただし、青色申告かつ30万円未満なら特例により全額を一括で「減価償却費」として処理できます。
家賃を払ったとき・・・「家賃」電気代を払った時・・・「水道光熱費」
原稿料や印税が入ったとき・・・発生したときに「売上」(入金時ではない)
臨時収入が入ったとき・・・発生したときに「雑収入」
バイトの給料が入ったとき・・・漫画家としての事業収入ではないので仕訳しない

決算について

1年が終わって年が明けたら「決算」を行います。通常2月16日(年によって変わります)から所得税の確定申告が始まりますので、それまでに余裕をもってやっておきましょう。具体的には下記のようなことです。

自宅で漫画家の仕事をしている場合、費用のうち、漫画家としての部分しか経費にできません。そこで家事割合というのを決めて、一定の割合だけ経費として、残りは「事業主貸」という勘定に振替えます。家事割合(または家事按分)の決め方は様々ですが、税務署からみて不自然でないようにする必要があります。「事業主貸」(場合により「事業主借」)は「元入金(もといれきん)」と相殺して最後は0円にします。

30万円以上の備品などを買って事業で使っている場合は、その全額をいっぺんに経費にはできません。数年に分けて経費化していきますが、これを減価償却といいます。決算ではいくらを今年の経費にするのか計算して「減価償却費」に振替えます。

 

確定申告は自分でもできる

以上の会計記帳が終わっていれば、確定申告は自分でできます。国税庁e-Taxのウェブサイトから申告書を作成して、印刷して税務署へ持参するか、電子申告することができます。電子申告して電子納税(クレジットカード納付や振替納付など)すれば、税務署や銀行へ出向いたり長蛇の列に並ぶ必要もありません。是非お試しいただければと思います。

国税をクレジットカードで決済する方法

以上、漫画家さんの会計記帳にまつわる話題をまとめてみました。参考になれば幸いです。

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