【2020年確定申告】チュートリアル徳井さんスキャンダルで考える税金の「無申告」【他人事ではありません】



不思議な徳井さんのスキャンダル

先日発覚したチュートリアル徳井さんの税金をめぐる話は非常に不思議なものでした。報道では次のように言われています。

  • 個人事務所を設立以来一度も定められた期限内に会社の所得を自主的に申告したことがなかった
  • 期限を過ぎて税務当局から指摘を何度か受けた後に、3年分をまとめて申告する行為を繰り返していた

そしてその理由が「想像を絶するだらしなさ」ということなのですが、そんなことが現実にあるのかな?と不思議でなりません。なぜなら、ギャラの支払い側を調べればすぐに分かる話だからです。さらに不思議なのが、税理士の先生がついていてこういう状態だったということです。

税理士とは定期的にチェックを受けるということはせずに、問題が起きた時だけまとめてスポット対応してもらっていたという関係性だったようです。税理士からすると自分の顧問先であるという認識はあまりなかったのかもしれません。



めったにいない「無申告」の人

それにしても芸能人や有名人で無申告を指摘される事例というのが数年に一度くらい出てきます。確定申告が必要なことは分かっていても忙しくて出来ませんでした、というパターンが多いようです。

一般人でも無申告は多いのだろうか?と疑問に思い統計を調べてみました。少し古いのですが平成22年のデータでは、確定申告を行った人が約2000万人いるうち約200人ぐらいが無申告で無申告加算税を納めています。2000万分の200ですから、つまり無申告のまま通り過ぎる人はめったにいないということです。 



「無申告」だとこんなペナルティが課せられる

無申告というのは、悪気なく確定申告の期限が申告することなく過ぎてしまった、という状態を意味します。つまり本当に忙しかったりして後回しにしてたら期限が過ぎてしまった、うっかり忘れていた、ということです。

このような場合には無申告加算税というペナルティ(罰金)が課せられます。本来納めるべき税金に加えて一定の金額が加算されるという意味です。 

具体的には、原則として、納付すべき税額に対して、50万円までは15%、50万円を超える部分は20%の割合を乗じて計算した金額となります。おおよそ2割増しになるという感じです。

さらに最初の納期限から時間の経過に対して国に利子を払う必要があります。これが延滞税です。税金を納めないことで国から借金していたことと同じ意味になりますので、利息を請求されるのです。

延滞税は原則として、納期限の翌日から期限後申告書を提出した日の翌日以後2か月を経過する日までの期間は、年「7.3%」で、それ以後は年「14.6%」の割合で計算します。この低金利時代にかなりの高金利で利息を請求されます。

たとえば、本来納めるべき税額が100万円として、無申告のまま1年後に納めるとすると無申告加算税と延滞税を合わせた金額は約132万円となり、かなりの負担増となります。100万円で済んだはずのものが、132万円払わなければいけなくなります。キツイです。

当然にこれは避けたいですので、確実に毎年の申告期限までに確定申告をするようになければなりません。

また税理士との関係性もスポット対応だけ依頼するのではなく、定期的に会って(連絡して)状況を確認した方が良いです。こういった税金関係が苦手な人ほど、スケジュールを入れて強制的に時間を作ることをお勧めします。 

定期的というのは2-3か月に一度とかでも良いですし、実際に会わなくても、メール等のやりとりやSkype等のネットミーティングで済ませることもできます。今ではそういうメニューを用意している先生も多くいますので、「税理士ドットコム 」や「税理士紹介ネットワーク 」といったマッチングサービスで対応可能な税理士を探すと良いのです。



意図的に所得を隠すとさらに重いペナルティ

この手のスキャンダルでは「脱税」という言葉がよく使われてしまいますが、 本来脱税とは刑事事件として起訴された場合を指します。起訴されるくらいですのでよほど悪質で、かつ金額も大きいということになります。

起訴するほど悪質とは言い切れない所得隠しや隠蔽の場合には、重加算税というペナルティが課されます。 もし当局が仮装隠蔽の事実があったと認めれば、無申告加算税の基礎となる税額の40%に相当する重加算税が課せられることになります。

今回の徳井さんのケースでは重加算税は課されていないので、そのような仮装隠蔽の事実はなかったということでしょう。 だから良いという訳ではないのですけれど、当局も「いいかげんにしなさいっ!」というツッコミで公表に踏み切ったのでしょう。



過年度に無申告の年がある場合も要注意

特に個人事業者フリーランスの場合には、過去において特に悪気なく普通に申告を忘れた年があるという場合があります。徳井さんの例と一緒で、忙しくて後回しにしているうちに一年分すっかり忘れていました、というパターンです。

めったにないパターンだと思いますが、もし過去5年内に無申告の年がある場合には、なるべく早めに申告をしてスッキリした方が良いです。

そうしないと上記のとおり、無申告加算税と延滞税の加算があるからです。特に延滞税は時間が経つほど増えていきますので、早く解消するに越したことはありません。 

無申告の場合は、個人所得税の時効は5年ですので納期限から5年が経過すると請求されなくなります(脱税と判断されると7年になります)が、逆に言うと最大5年分の延滞税を払う可能性がありますので早く申告して納税するのがベストです。 

もしこのような状態に陥ってるのであれば税理士に相談するのが良いです。「税理士ドットコム 」や「税理士紹介ネットワーク 」などのマッチングサービスで相談に乗ってくれる税理士を探しましょう。

以上、チュートリアル徳井さんスキャンダルで考える税金の「無申告」という話題でした。しばらく謹慎ということのようですが、早く復帰して欲しいなーと思っています。