NPO法人での起業がお得です

NPO法人は普通法人と何が違うのか

NPO とはNon Profit Organizationのことで、すなわち利益の追求を目的としない組織のことを言います。そもそも国や地方公共団体がやるような公益性の強い事業でも代わりに民間の組織が行う場合の組織のことを言います。通常の株式会社と同様に法人格が与えられますのでNPO 法人という訳です。

 

NPO 法人のメリット

ではなぜ通常の株式会社や合同会社ではなく、NPO 法人を選択するのでしょうか。それは NPO 法人の公益性という特徴ゆえにいくつかの優遇措置が設けられているためです。

まず、設立時に法人を登記する手数料(登録免許税)が無料です。また、公証人役場での定款の認証手数料も無料です。さらに、NPO 法人を設立する時には所轄庁 に申請して認証を得る必要がありますがこの手数料も無料です。つまり、ほとんどゼロ円で起業することが可能です。ただし、これらの手続きを行政書士に依頼すると、さすがにそこは手数料がかかります。

また、法人税は法人税法上の収益事業(34業種)に該当しなければ課税されませんし、課税されたとしても、NPO法人には資本金という概念がありませんので、税率は中小法人の税率(所得800万円以下に対して19%、800万円超に対して23.2%。H30年4月以降開始の事業年度)が適用され、低い税率となっており税制面でも優遇されています。 

 

ただしハードルもある

まず設立にあたって NPO 法人では10人以上の社員がいる必要があります。ここで社員とは通常の会社員とは違い、株式会社の出資者のような設立にあたってその趣旨に賛同し参画(入会)する人のことを言います。

通常の株式会社では1人で会社の立ち上げが可能ですが、NPO 法人では10人も必要です。これがまず第1のハードルとなります。さらに、NPO 法人となるためには所轄庁に申請して認証を受ける必要があります。これが第2のハードルです。この2つをクリアして初めて法務局でNPO 法人としての登記をすることができます。

また NPO 法人では資本金という概念はありません。したがって出資者(寄付した人)に対して利益を配当するということもできません。

ただし、ボランティア活動とは違うので、理事や社員、職員といった組織の構成員は正当な報酬や給与を受けることができます。これらの報酬・給与には当然ながら所得税が普通に課されます。

 

活動の分野は法律で決まっている

NPO 法人ではその対象となる活動の分野は特定非営利活動促進法で、20分野に限定されています。これらに該当しなければNPO 法人となることはできません。ですが、最近の改正でNPO 法人の活動範囲が広くなりまして、例えば「観光の振興を図る活動」や、「情報化社会の発展を図る活動」などもNPO 法人として認められることになりました。

例えば、観光農園を運営したいとか、高齢者がインターネットを使えるようにサポートしたいとか、そういった活動も該当するかと思います。従来の街づくりや教育関連だったり災害復興支援とかに加えて分野が広がっています。

 

「認定」 NPO 法人へのランクアップ

さらに3つ目のハードルとしてパブリック・サポート・テスト(PST)というものがあります。このテストをクリアするとNPO 法人の中でも認定されたものとして、「認定 」NPO 法人にランクアップすることになります。認定 NPO 法人になるとさらにメリットがあります。

例えば、寄付をしてくれる相手方の寄付金控除の枠が別途設けられて、より多くの寄付金を損金算入することができるようになります。これにより認定 NPO 法人側では資金調達の道が開けることになります。

また、認定NPO法人が自身のその他の収益事業に資金を移動した場合には、「みなし寄附金」という扱いになり、単なる法人内の資金移動なのに寄附金として損金算入することができるようになります。

しかし、認定 NPO 法人となるためのPSTは非常に難易度が高く、平成30年4月末現在で全国に51,809の NPO 法人がありますが、そのうち認定されているものはわずか1,076だけです(内閣府ホームページより)。

 

NPO 法人の会計処理

NPO 法人になると収益目的の事業と非収益目的の事業とを分けて会計処理するということが必要となります。収益目的で行う事業とは、例えば駐車場を賃貸したり、ゆるキャラグッズを販売したり、通常の株式会社の事業と同じですので、同じ法人税がかかってきます。しかし非収益目的の事業については法人税が課されませんので、分けて会計する必要があるのです。

 

NPO会計処理基準

NPO法人の場合、「NPO法人会計基準」に準拠した会計処理を行うことが推奨されています。その方が運営していく上で望ましいからです。NPO法人会計基準はNPO法人会計基準協議会という団体を中心にとりまとめられています。詳しくは下記の公式サイトをご参照ください。

http://www.npokaikeikijun.jp/

実際の経理業務にあたっては、NPO法人に実績のある会計事務所や税理士の先生にサポートを求めるのが一番です。費用はかかりますが、そのぶん経理に煩わされずに本業に取り組めます。私の勤務する松田猛税理士事務所もNPO法人を支援していますので、お気軽にご相談ください。

以上、NPO法人での起業がお得ですという話題でした。

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